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セラミックヒーターの電気代はどれくらい?ほかの暖房器具との比較や選び方を紹介

セラミックヒーターは、石油ファンヒーターやエアコンよりも気軽な暖房器具として人気です。灯油を入れる必要もなく軽量なタイプが多いため、持ち運びしやすい点も魅力といえるでしょう。しかし、電力のみで空間を暖めるため、電気代が心配になる人も少なくありません。

この記事では、セラミックヒーターを使用した際にかかる電気代について、ほかの暖房器具と比較しながら解説します。また、セラミックヒーターの選び方にも触れるので、購入を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

セラミックヒーターとは?

セラミックヒーターとは?

効果的に空間を暖める方法といえば、ファンヒーターや石油ストーブのように火を使うアイテムを思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、燃料を使って火を焚く性質上、安全面が懸念されます。

セラミックヒーターはこれらの暖房器具とは異なり、電力だけで部屋を暖めることが可能です。また、ほかの暖房器具と比べて軽量で持ち運びやすい点も特徴といえるでしょう。セラミックヒーターは安全性の高さと使い勝手のよさから、多くの家庭で利用されています。

セラミックヒーターの仕組み

セラミックヒーターは名称の通り、セラミックが内蔵された暖房器具です。セラミックは金属やプラスチックと同じく、三大素材の一つとしてさまざまなアイテムに使用されています。

セラミックの特徴は、熱効率がよく電圧をかけると熱が発生する点です。燃料が不要な上に、スイッチ一つで起動することが可能です。さらに、内蔵されている部品が小さいため、コンパクトなサイズの製品が多く、狭い場所でも活用できます。

セラミックファンヒーターとセラミックヒーターの違い

セラミックヒーターとよく似たアイテムに、セラミックファンヒーターがあります。いずれもセラミックの特性を生かした暖房器具ですが、ファンの有無が大きな違いです。

ファンがないセラミックヒーターは、基本的に発熱をするだけで温風は出ません。一方のセラミックファンヒーターは、暖められた空気をファンで送り出す機能が備わっています。近年、「セラミックヒーター」として販売されている製品の多くは、ファンが内蔵されたセラミックファンヒーターです。

セラミックヒーターを使用するメリット

セラミックヒーターの大きなメリットは、電源を入れたらすぐに集中的に暖められる点です。寒い朝や帰宅直後の冷えた体を暖める際に役立ちます。

石油ストーブやファンヒーターは燃料を使うためガスが発生し、定期的な換気が必要です。一方でセラミックヒーターは電気で暖めるため、換気が不要な点もメリットといえます。加えて、軽量でコンパクトな製品が多く、気軽に持ち運べます。脱衣所やトイレなどに移動させながら使用できる点も魅力の一つです。

セラミックヒーターを使用するデメリット

セラミックヒーターに限らず、暖房器具を使う際は空気の乾燥に注意しなければなりません。特にセラミックヒーターは水蒸気が出ないため乾燥しやすく、長時間使用する場合は加湿器と併用することをおすすめします。

加えて、セラミックヒーターは暖められる範囲が限られている点がデメリットです。製品のサイズにもよりますが、基本的に狭い空間を暖めるのに適しており、広い部屋には不向きです。セラミックヒーターを購入する際は、どのような場所で使用するかをイメージした上で製品を選びましょう。

セラミックヒーターが役立つシーン

セラミックヒーターが役立つシーン

セラミックヒーターは、スポット的に活用しやすい暖房器具です。また長時間使用するよりも、一時的に部屋を暖めたい際に適しています。これらの性質を踏まえて、セラミックヒーターが役立つシーンを解説します。

トイレ・玄関・脱衣所などの狭い空間

トイレや玄関、脱衣所などは、リビングや寝室などと比べて狭い空間であり、窓やドアが近いことから冷えやすい場所です。局所的に暖めるのに適したセラミックヒーターは、こうした狭い場所を暖める際に役立ちます。

スイッチ一つですぐに暖かい空気が出るため、電源を入れっぱなしにしておく必要がありません。一時的に空間を暖めたいときに非常に便利です。

オフィスのデスク下

オフィスではエアコンを活用するケースが多いですが、暖かい空気は上に溜まるため足元が冷えます。頭や顔ばかりが火照って、仕事に集中できないといった経験をしたことがある人も多いでしょう。

セラミックヒーターは、デスク下の足元を暖める際に役立ちます。サイズの小さな製品をデスクの下に置いて使用すれば、周囲に影響を及ぼすこともありません。

ただし、製品によってはファンの音が気になる可能性があります。そのため、オフィスで使用する場合は静音モードが備わったタイプがおすすめです。

冬のキャンプや登山などアウトドア

セラミックヒーターの多くは、上部や背面に持ち手が備わっています。そのため、自宅だけでなくキャンプや登山などのアウトドア時に持ち運ぶことが可能です。特にコンパクトで軽い製品は、場所を問わず活用しやすいでしょう。

ただし、屋外で使用する際は、電源の有無を確認しておく必要があります。電源があったとしてもワット数の上限が低ければ、ホットプレートや電気ケトルと併用できない可能性があるため注意が必要です。

セラミックヒーターとほかの暖房器具の電気代を比較

セラミックヒーターとほかの暖房器具の電気代を比較

セラミックヒーターを使う上で気になるポイントが電気代です。ほかの暖房器具と比較した場合、どの程度差があるのかを知りたい人も多いでしょう。

以下の表は、セラミックヒーターを含めた暖房器具の電気代をまとめたものです。

暖房器具の種類消費電力 (一例)1時間あたりの電気代1ヶ月あたりの電気代
セラミックヒーター640~1,170W19.8~36.2円14,256~26,064円
エアコン(暖房)105~3,500W3.2~108.5円2,304~78,120円
オイルヒーター360~1,500W11.1~46.5円7,992~33,480円
カーボンヒーター450~900W13.9~27.9円10,008~20,088円
ハロゲンヒーター300~1,200W9.3~37.2円6,696~26,784円
パネルヒーター600~1,200W18.6~37.2円13,392~26,784円
こたつ80~160W2.4~4.9円1,728~3,528円
電気毛布75W2.3円1,656円

※消費電力は標準的な機器と仮定
※1ヶ月あたりの電気代は1時間あたりの電気代×24時間×30日で計算
※電気代の目安単価は31円/kWh(2022年7月改定時点)
※参考:公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会|よくある質問 Q&A

セラミックヒーターの電気代

一般的なセラミックヒーターの消費電力は640~1,170Wです。

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会に記載された内容をもとに、電気代の目安単価を31円/kWhと仮定した場合、セラミックヒーターの1時間あたりの電気代は19.8~36.2円です。これの計算結果をもとに1ヶ月の電気代を求めると、14,256~26,064円になります。

セラミックヒーターはスポット的に暖めるのに適した暖房器具のため、電気代を考えると長時間使用するのは避けた方が賢明です。

エアコン(暖房)の電気代

エアコンを暖房で使用する場合、一般的な消費電力は105~3,500Wです。1時間あたりの電気代は3.2~108.5円で、1ヶ月の電気代は2,304~78,120円になります。

エアコンは、サイズやパワーによって電気代が大きく異なるのが特徴です。製品によっては大幅に電気代を抑えられますが、複数の部屋や広い空間を暖める場合はパワーの強い製品を購入する必要があり、セラミックヒーターよりも電気代が高額になるケースがほとんどです。

オイルヒーターの電気代

オイルヒーターの一般的な消費電力は360~1,500Wです。1時間あたりの電気代は11.1~46.5円で、1ヶ月の電気代は7,992~33,480円です。

オイルヒーターはセラミックヒーターと比べて速暖性がありませんが、部屋全体を暖めるのに適しています。また、製品によっては消費電力が少ないものもあり、部屋のサイズに合わせて賢く利用すると節約につながるでしょう。

カーボンヒーターの電気代

カーボンヒーターの一般的な消費電力は450~900Wです。1時間あたりの電気代は13.9~27.9円で、1ヶ月の電気代は10,008~20,088円になります。

カーボンヒーターとは、熱効率の高い炭素繊維を活用して空間を暖める暖房器具であり、セラミックヒーターと同様に電力のみで稼働します。また、カーボンヒーターもスポット的に使うのに適しており、広い部屋には不向きです。

温風が出ないため、空気の乾燥が気になる人はカーボンヒーターが使いやすいでしょう。消費電力もセラミックヒーターより抑えやすいです。

ハロゲンヒーターの電気代

ハロゲンヒーターの一般的な消費電力は300~1,200Wです。1時間あたりの電気代は9.3~37.2円で、1ヶ月の電気代は6,696~26,784円です。

ハロゲンヒーターは、強い熱や光を放射するハロゲンランプを使って空間を暖めます。消費電力の上限はセラミックヒーターと大差がありませんが、最小電力量はセラミックヒーターより小さい300W程度が一般的で、狭い空間での利用であれば比較的電気代を抑えられるでしょう。

暖房器具を探していると、ヒーターとストーブの違いに戸惑う人も多いのではないでしょうか。以下のページでは、ヒーターとストーブの違いを解説しているのでぜひご覧ください。

パネルヒーターの電気代

パネルヒーターの一般的な消費電力は600~1,200Wです。1時間あたりの電気代は18.6~37.2円で、1ヶ月の電気代は13,392~26,784円です。

パネルヒーターの消費電力量はセラミックヒーターとほぼ同じで、スポット的に暖めたいときに適しています。セラミックヒーターより薄いパネル型で、限られた空間での使用に役立ちます。

こたつの電気代

こたつの一般的な消費電力は80~160Wです。1時間あたりの電気代は2.4~4.9円で、1ヶ月の電気代は1,728~3,528円です。

ほかの暖房器具と比べて、消費電力が少ないアイテムの一つがこたつです。その理由として空間全体を暖めるのではなく、手足を重点的に暖める暖房器具である点が挙げられます。さらに、こたつ布団を活用して密封空間を作り出すため、熱を逃さず効率的に暖めることが可能です。

電気毛布の電気代

電気毛布の一般的な消費電力は75Wです。1時間あたりの電気代は2.3円で、1ヶ月の電気代は1,656円です。

暖房器具の中でも圧倒的に電気代が安いアイテムが電気毛布です。睡眠時はエアコンやファンヒーターに頼らず電気毛布を活用して、電気代の節約を図っている人も多いでしょう。

家庭で使う電化製品は暖房器具だけではありません。扇風機やエアコン(冷房)の電気代なども気になる人は、以下のページをご覧ください。

セラミックヒーターの電気代を抑えるコツ

セラミックヒーターの電気代を抑えるコツ

セラミックヒーターは、ほかの暖房器具と比べて電気代が高めです。しかし効率的に使えば、節電をしながら空間を暖めることもできます。続いては、電気代を抑える主なコツを解説します。

狭い空間で使う

セラミックヒーターは構造上、空間全体を暖めるのには適しておらず、狭い空間をスポット的に暖める際に活躍します。そのため節電するのであれば、使用する部屋の広さを踏まえて使用シーンを選ぶことが重要です。

例えばセラミックヒーターは脱衣所やトイレ、玄関での使用に限定し、リビングやキッチン、寝室などは別の暖房器具を使うとよいでしょう。

ほかの暖房器具と一緒に使う

セラミックヒーターの魅力は速暖性です。一方でエアコンや石油ストーブはセラミックヒーターよりもパワーがあり、広い空間を暖める際に役立ちますが速暖性はありません。そのため、部屋全体が暖まるまでの間だけ、セラミックヒーターを併用するのがおすすめです。

ただし、複数の暖房器具を長時間つけたままにすると電気代が嵩みます。電気代の節約を考えて、併用は最初の数十分と決めておくとよいでしょう。

また、効率的に部屋を暖める場合、サーキュレーターも役立ちます。以下のページで詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

温度を低く設定して使う

設定温度の調整ができるセラミックヒーターを使っている場合は、温度を低めに設定すると節電につながります。反対に設定温度が高くなると消費電力も多くなるため、必要以上に温度を上げるのは避けた方が賢明です。

細かく温度が設定できないタイプでも、「弱」「強」など大まかな調整ができるタイプがあります。これらの機能がある場合は、「弱」に設定することで電気代を抑えられます。

エコモードや人感センサーを使う

セラミックヒーターによっては省エネモードやエコモード、人感センサーが備わった高機能タイプもあります。

例えば省エネモードを使うと、室内の温度に合わせて自動的に温度調整することが可能です。すでに暖まっている状況で無駄な電力を使うことがなくなるため、電気代を節約できます。

人感センサーは、人の動きに反応して電源のオン・オフを切り替えられる機能です。節電はもちろんつけっぱなしの防止にもなります。

電力会社を切り替える

電力の小売りは旧一般電気事業者によって独占されていましたが、2016年に法律が改正されて電力自由化となった現在は、さまざまな企業が電力の小売りを行っています。料金プランやサービスも電力を提供する企業によって異なるため、生活スタイルに合う電力会社を選ぶことが可能です。

自宅で節電に取り組んでも料金プランが高く設定されていれば、思うように節約にはつながりません。節電していても電気代が下がらないと感じている人は、電力会社の切り替えを検討してみましょう。

セラミックヒーターの賢い選び方

セラミックヒーターの賢い選び方

セラミックヒーターを購入する際は、用途やライフスタイルを踏まえて選ぶことが大切です。自分の生活を振り返りながら、より使いやすい製品を見つけましょう。ここでは、セラミックヒーターの賢い選び方を3つご紹介します。

使用場所に応じた適用畳数で選ぶ

セラミックヒーターは、サイズや性能によって対応畳数が異なります。多くの場合、製品や説明書などに表記されているため、購入前に確認してみましょう。その上で、設置箇所の広さに対応した製品を選ぶことが大切です。

一般的に小型サイズの場合、トイレや脱衣所などの狭い空間に適しています。対応畳数が少ない製品にも関わらず広い部屋に設置すれば、電力を多く消費し、電気代も嵩むため注意が必要です。

電気代の安さで選ぶ

セラミックヒーターを使いたいけれど電気代が心配という人は、消費電力に留意しましょう。消費電力が大きければ風量も強く暖まりやすいですが、その分電気代がかかります。

電気代を抑えるためには、できるだけ消費電力が低いタイプを選ぶのがおすすめです。また、消費電力を調整できるタイプを選べば、状況に合わせて使い分けができます。

デザインで選ぶ

セラミックヒーターは各メーカーから販売されており、デザインも豊富です。色のバリエーションだけでなく形状も多岐に渡り、箱型やタワー型、縦型、薄型などがあります。例えば、薄型のセラミックヒーターであれば、狭い空間でも問題なく設置できるでしょう。

搭載されている機能で選ぶ

セラミックヒーターには人感センサーや静音モードなど、製品によってさまざまな機能が備わっています。

セラミックヒーターといえば空気が乾燥するイメージがありますが、近年は加湿機能が搭載されたタイプもあり、その場合は加湿器と併用する必要がありません。また、空気清浄の機能があるタイプを選べば、気になる臭いも除去してくれます。

まとめ

セラミックヒーターは燃料が不要な上に軽量なため、手軽に使える暖房器具です。スポット的に暖めるのに適しており、足元の冷えが気になる人や狭い空間を暖めたい人に向いています。電気代を抑えたい場合は対応畳数や消費電力、機能などを確認してから購入することが大切です。

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また、不要になったセラミックヒーターの処分でお困りの人も、セカンドストリートにご相談ください。高性能なタイプや新しいモデルは買取価格が高くなるので、ぜひお早めに買取に出してみてはいかがでしょうか。

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Nakazima

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ジャンルを問わず、さまざまな情報を執筆するWebライターです。 リサーチ好きでお得な商品を探しに出かけることもしばしば。趣味を生かしながら、生活のヒントになるような記事をお届けしたいと思っています。

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