掃除機は清潔で快適な暮らしを保つ上で欠かせない家電製品ですが、排気口から嫌な臭いがすることがあります。臭いを解消したいけれど、原因や対策方法が分からず困っている人も多いでしょう。
今回は掃除機の臭いの原因を解説するとともに、対策方法や寿命に関する予備知識などもご紹介します。掃除機の臭いに悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
掃除機から漂う臭いの原因
掃除機から嫌な臭いがする場合、主に以下の3点が原因となっています。それぞれの原因について詳しく解説します。
掃除機にゴミがたまっている
掃除機本体ではなく、吸い込んだゴミが臭いの原因となるケースがあります。理由としては、掃除機内部のゴミの臭いは排気口からそのまま排出されるからです。吸い込んだゴミを捨てずに掃除機を使い続ければ、さらに臭いがきつくなるでしょう。特に臭いを放つのが水分を含んだゴミです。水気のあるものはカビが繁殖しやすく、悪臭の原因になります。
その他、掃除機のトラブルとして吸い込みが悪くなるケースも挙げられます。以下の記事では、掃除機がゴミを吸わなくなった原因や対処法を詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
ペットなどの生活臭がしみついている
掃除機には家庭ごとの生活臭がしみついており、排気口から臭いがするケースがあります。掃除機本体にゴミがたまっていないにも関わらず臭いがする場合は、生活臭の可能性が高いです。
特に喫煙者がいる家庭やペットを飼っている家庭では、臭いを感じやすくなります。また、掃除機にしみついた臭いは除去しにくく、元の状態に戻すことは困難です。
お手入れを怠っている
掃除機は定期的なお手入れを怠ると臭いが発生しやすくなります。特に注意したい部分がノズルやホースです。これらは掃除機を使ううちにゴミが付着しやすい部分であり、放置してしまうと雑菌が繁殖します。雑菌の餌となるのが掃除機で吸い込んだ皮脂やタンパク質です。これらを食べて排出したガスや糞は納豆臭がします。
臭いを防止・除去したい場合は、日頃からお手入れをすることが大切です。使用した後は、水洗い可能な部品を洗ってしっかりと乾燥させましょう。
モーターが劣化している
掃除機のモーターは長期間使い続けると磨耗します。掃除機から焦げ臭い臭いがするときは、モーターが劣化している可能性が高いでしょう。そのまま使用を続けるとモーターが発火する危険性があるため注意が必要です。
焦げ臭い臭いがした場合は、すぐに使用をやめて買い替えることをおすすめします。その他、長年同じ掃除機を使っている場合も、掃除機の状態を見て早めの買い替えを検討してもよいでしょう。
掃除機の種類別で見る臭い対策
掃除機には「紙パック式」と「サイクロン式」の2種類があり、臭いの対策方法はそれぞれ異なります。続いては、掃除機の種類別に臭い対策を解説します。
紙パック式の臭い対策
紙パック式の臭い対策は以下の通りです。
- 紙パックを交換する
- 掃除機の内部を拭く
- 水洗いできる部品を洗ってよく乾かす
- 重曹やコーヒーの粉末を吸う
紙パック式の掃除機は、こまめに紙パックの交換をすることが肝要です。ゴミをためたまま放置すると雑菌が繁殖する要因となり、悪臭が発生します。紙パックによっては消臭・防臭加工が施されているタイプもあるため、こうした製品を選ぶのもよいでしょう。
また、掃除機内の拭き掃除をする方法もおすすめです。紙パック式の掃除機は内部の水洗いができません。そのため、水に濡らして固く絞った布で内部を拭いて汚れを落とします。併せて水洗いできる部品は別途洗っておくと、さらに脱臭効果が高まるでしょう。
その他、重曹やコーヒーの粉末を掃除機で吸って脱臭する方法もあります。コーヒーは飲んだ後の残りカスでも問題ありません。ただし、水分を含んでいるため。よく乾燥させてから使うことが大切です。なお、吸い取った後に放置するとカビの原因になるため、すぐに紙パックを捨てる必要があります。
サイクロン式の臭い対策
サイクロン式の臭い対策は以下の通りです。
- ゴミをこまめに捨てる
- フィルターを掃除する
- フィルターやダストケースは水洗いして乾燥させる
- フィルターを交換する
サイクロン式の臭いを除去するためには、紙パックと同様にゴミをこまめに捨てることが大切です。製品によっては「ゴミ捨て」を知らせるランプが点灯するものもあります。できるだけ点灯する前に捨てるように留意しましょう。
また、フィルターにゴミが詰まっていると臭いの原因となるため、ブラシで掃除する必要があります。特にプリーツタイプのフィルターは奥にゴミがたまりやすいため、丁寧に掃除しましょう。
水洗いができるサイクロン式の掃除機を使っている場合は、フィルターやダストケースをきれいに洗うと臭いが取れる可能性があります。ただし、濡れたまま放置するとカビ臭くなるため、必ずよく乾かしてから本体に装着しましょう。
フィルターの掃除をしても臭いが取れない場合は、フィルターを交換するタイミングです。フィルターは別売りで販売されているため、使用している掃除機に合うものを選びましょう。
すべての掃除機でできる臭いを防ぐ方法
掃除機の種類を問わず、臭いを防ぐためにできることは以下の2点です。それぞれの方法について解説します。
ヘッドやブラシ、ホースを洗浄する
掃除機の臭いは、ゴミがたまるダストカップや紙パック部分が原因と考える人も多いでしょう。しかし、ゴミが通過するヘッドやブラシ、ホースにも意外とほこりやゴミが付着しています。普段から掃除機のお手入れを怠り、各パーツにたまったゴミを放置すれば悪臭の原因となるため注意しましょう。
掃除機によっては水洗いできるタイプがあるため、ホコリがたまりやすいヘッドやブラシ、ホースはこまめに掃除・洗浄することをおすすめします。
また、ホースが取り外せる場合は、内部を洗浄するのも脱臭のポイントです。基本的に掃除機の内部は水洗いができないため、固く絞った布で丁寧に拭き掃除をしましょう。汚れがこびりついている場合は中性洗剤を染み込ませた布で拭き、最後に水拭きするときれいになります。手早くきれいにしたい場合は、除菌シートを活用するのもよいでしょう。
重曹や掃除機専用の芳香剤を活用する
どうしても臭いが気になる場合は、重曹を掃除機で吸うと臭いを軽減できます。重曹には脱臭効果があり、床にまいて吸わせるだけで脱臭効果が得られます。
また、フィルターにアロマオイルや芳香剤を染み込ませる方法もあります。古くなったアロマオイルや香水も、掃除機の脱臭に活用すれば無駄なく最後まで使うことが可能です。ただし、アロマオイルや芳香剤の香りは長くても数日で消えてしまうため、定期的にフィルターを交換する必要があります。
臭いのトラブルは、掃除機だけでなくその他家電製品も同様です。故障や寿命の可能性もあるため、臭いが気になった場合は原因を調べることをおすすめします。
その他家電製品の臭いの原因については以下の記事をご覧ください。
モーターの劣化や掃除機の寿命に関する予備知識
掃除機の臭い対策をしても改善しない場合は、寿命が来ている可能性があります。寿命のサインや平均寿命を把握しておくと、買い替え時の参考になるでしょう。ここでは、モーターの劣化や掃除機の寿命に関する予備知識を解説します。
臭いがひどくなってきたら寿命のサイン
長年使用している掃除機はモーターに負担がかかり、焼ける臭いや焦げた臭いがします。掃除機の臭いがひどくなってきたと感じたら、モーターの寿命が来ている可能性が高いでしょう。
また、臭いだけでなく吸引力が弱くなってきた場合も寿命のサインです。ただし、ゴミがたまりすぎて吸引力が弱るケースもあるため、一度紙パックやダストカップの状態を確認してから買い替えを検討した方がよいでしょう。掃除をしても吸引力が戻らない場合は寿命といえます。
その他、本体が熱を持つようになった場合もモーターの寿命が近づいています。フィルターが目詰まりしていても本体が熱くなることがあるため、まずは掃除をしてから確認しましょう。
掃除機の平均寿命は7年程度
内閣府が2023年に発表した「消費動向調査」によると、掃除機の平均使用年数は約7年です。これはあくまでも平均値であり、製品やメーカー、使い方によって寿命は変わります。お手入れを怠れば、その分寿命が短くなることも考えられるでしょう。
また、丁寧に扱っていたとしても長年使用すれば故障することもあるでしょう。公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会によると、電気掃除機の補修用性能部品の保存期間は6年とされており、部品がなくなれば修理は不可能です。
※参考:内閣府|消費動向調査 令和5年3月実施調査結果
※参考:公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会|別表3 補修用性能部品表示対象品目と保有期間
使えなくなる前に買取に出すのがおすすめ
掃除機は寿命が来てしまえば処分するしかありません。お得に新しい掃除機を購入するなら、使えなくなる前に買取に出す方法がおすすめです。掃除機の状態によっては高く買い取ってもらえる可能性もあり、次の掃除機をお得に購入できます。
使える状態で買取に出すためには、普段から掃除機の状態を把握しておくことが大切です。特に臭いは掃除機の寿命のバロメーターになります。
掃除機の買い替え時期については、以下の記事で解説しています。
水拭きタイプのロボット掃除機の購入を検討している人は、以下の記事をご覧ください。
まとめ
掃除機から発生する嫌な臭いの原因はさまざまです。日頃からできる対策として、紙パックやダストカップにたまったゴミをこまめに捨てたり、掃除機本体の掃除をしたりすることをおすすめします。お手入れを怠ると、平均寿命より早く故障する可能性もあるため注意しましょう。
また、掃除機の買い替えを検討している場合は、寿命が来る前に買取に出してみてはいかがでしょうか。少しでも状態がよいときに買取に出すことで、新しい掃除機をお得に購入できます。
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