賃貸物件でファンヒーターが使えるかどうか気になっている方も多いのではないでしょうか。実際には、使用を禁止している賃貸物件も少なくありません。
そのため、ファンヒーターの使用を検討する前に、賃貸物件で禁止されている理由や使える暖房器具について把握しておくことが大切です。
この記事では、ファンヒーターの使用が禁止されている理由や賃貸物件で使えるおすすめの暖房器具を紹介します。また、ファンヒーターを使うメリットや使用時の注意点も解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
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ファンヒーターの使用を禁止している賃貸物件もある
持ち家では問題ありませんが、賃貸マンションなどの物件では、一部の暖房器具の使用を禁止しているところが多い傾向です。具体的には、石油・ガスのファンヒーター、石油ストーブなどが挙げられます。
禁止されている暖房器具があるかどうかを確認するには、まず賃貸借契約書をチェックしましょう。契約書に使用禁止と明記されているにもかかわらず、ファンヒーターなどを使用した場合、契約違反となるので注意が必要です。
契約に違反すると、退去を命じられたり、高額な原状回復費用を請求されたりする可能性があります。また、暖房器具の使用によって事故が発生した場合、善管注意義務等の責任を問われるおそれがあります。
ファンヒーターが賃貸物件の多くで使用禁止にされている3つの理由
前述の通り、賃貸物件によってはファンヒーターの使用が禁止されている場合があります。ここでは、その理由について詳しく紹介します。
火災の危険性があるため
石油ファンヒーターやストーブは、火災のリスクがあるため、賃貸物件での使用が禁止されていることがあります。誤使用や不注意によって、死亡事故につながるケースも少なくありません。
例えば、タンクの給油口のふたをしっかりと閉めなかったために、ストーブへ戻す際にふたが外れ、灯油が燃焼筒にかかって発火した事例があります。
ファンヒーターやストーブが原因で火災が発生すると、別の部屋にも被害が広がるおそれがあるでしょう。石油ファンヒーターなどの使用が許可されている場合でも、安全面に十分に配慮して使用することが大切です。
一酸化炭素中毒の危険性があるため
石油・ガスのファンヒーターは、一酸化炭素中毒を引き起こす危険性があることも、多くの賃貸物件で使用が禁止されている原因のひとつです。ファンヒーターが燃料を燃焼する際に、室内の酸素が減少して不完全燃焼が進むと、一酸化炭素の濃度が上昇します。
一酸化炭素中毒になると、頭痛や吐き気などの症状が見られるほか、最悪の場合は死亡するおそれがあります。めんどくさいと感じるかもしれませんが、このような事態を防ぐためには、定期的な換気が不可欠です。
例えば、石油ファンヒーターの場合、1時間に1~2回、約1~2分の換気を行うことが推奨されています。部屋に備え付けの換気扇を回すのも有効です。
結露が発生しやすくなるため
冬に暖房器具を使うと、室内温度と外気温の差が大きくなり、結露が発生しやすくなります。ファンヒーターは灯油やガスを燃焼させる際に水蒸気を発生させるので、結露がとくに発生しやすく、多くの賃貸物件では使用が禁止されています。
結露はカビの発生や建物の劣化の原因となり、このような被害を防ぐためには、結露をこまめに拭き取るのがポイントです。
また、石油・ガスのファンヒーターの使用が許可されている物件の中には、二重構造の「ペアガラス」を採用している物件もあります。これを選ぶと結露対策の手間が軽減されます。
【種類別】賃貸物件でファンヒーターを使うメリットとは
ファンヒーターの使用が許可されている賃貸物件に住んでいる方の中には、実際にファンヒーターを使うかどうか迷っている方もいるかもしれません。ここでは、ファンヒーターを使うメリットを種類別に紹介します。
石油ファンヒーターを使うメリット
石油ファンヒーターを使うメリットは、以下の3つが挙げられます。
- 速暖性に優れている
- 持ち運びしやすい
- 加湿効果もある
まず、石油ファンヒーターは速暖性に優れているため、部屋を素早く暖められるメリットがあります。また、コンパクトなモデルが多く、使用する場所に合わせて持ち運びしやすいのも魅力です。
さらに、暖房と同時に加湿も行えるので、肌や喉を乾燥から守ったり、体感温度を上げたりする効果も期待できます。
ガスファンヒーターを使うメリット
ガスファンヒーターを使うメリットは、以下の3つが挙げられます。
- 速暖性に優れている
- 給油の手間がない
- 時期によっては暖房コストを抑えられる
ガスファンヒーターは温風によって部屋を暖める仕組みのため、速暖性に優れている点は石油ファンヒーターと同様です。ただし、石油ファンヒーターとは異なり、給油の手間なく使えるメリットがあります。
また、電気代が高騰している時期には、ガス代のほうが安くなることがあります。とくに、プロパンガスではなく都市ガスを利用している場合は、エアコンなどに比べて経済的です。
ファンヒーターを賃貸物件で使うときの注意点
ここでは、ファンヒーターの使用が許可されている賃貸物件での注意点を見ていきましょう。
安全に配慮した使い方をする
石油・ガスのファンヒーターを賃貸物件で使用する際は、安全に配慮して正しく使うことが大切です。以下のポイントに注意して使用しましょう。
- カーテン・布団などの可燃物の近くで使用しない
- スプレー缶やカセットボンベを近くに置かない
- 1時間に1~2回ほど換気をする
- エアーフィルター、空気取り入れ口、吹出し口の汚れは週に1回掃除する
- 煙や異常な臭いが発生した際は、すぐに使用をやめる
- 就寝時や外出時には必ず消火する
上記のポイントを守ることで、ファンヒーターを安全に使用できます。
なお、石油ファンヒーターや石油ストーブの臭いが気になる場合は、以下の記事もチェックしてみてください。
灯油の保管方法に気を配る
石油ファンヒーターを使用する際は、灯油の保管方法にも気を配る必要があります。例えば、賃貸物件の屋内で保管する場合、火気のない場所を選んで定期的に換気を行うことが大切です。また、給油用のポリタンクは劣化するため、5年ほどで買い替えることをおすすめします。
さらに、灯油にゴミや水などの不純物が混入しないように注意してください。燃料間違いも事故の原因となるので気を付ける必要があります。ガソリンや軽油ではなく、必ず灯油を使用するようにしましょう。
石油・ガスファンヒーター以外に!賃貸物件で使用できるおすすめ暖房器具
石油・ガスファンヒーターが使用できない賃貸物件でも、代わりに使える暖房器具は多数あります。ここでは、賃貸物件で使用できる主な暖房器具を見ていきましょう。
エアコン
エアコンは、多くの賃貸物件に備え付けられている暖房器具です。効率的に部屋全体を暖められ、火災のリスクも少ないというメリットがあります。
ただし、古いエアコンは省エネ対応でないものもあり、電気代が高くなりがちです。メインの暖房器具として使用しつつ、補助的に電気ストーブやホットカーペットなどを併用し、電気代を抑えられるように工夫するとよいでしょう。
電気ストーブ
電気ストーブは、安い価格で入手しやすいハロゲンヒーターや、速暖性に優れたカーボンヒーターなどの種類がある暖房器具です。目的や用途に応じて選べるので、賃貸物件での暖房器具として重宝するでしょう。
また、軽量かつコンパクトサイズのモデルが多く、安全性も高いため、手軽に使えるメリットがあります。ただし、基本的にはピンポイントで暖めるのが主な役割であり、部屋全体を暖めるのにはあまり適していないかもしれません。
セラミックファンヒーター
セラミックファンヒーターは、トイレや脱衣所など賃貸物件の狭いスペースを暖めるのに適した暖房器具です。送風機能や首振り機能があるほか、使用時に匂いが発生しないメリットもあります。
広い部屋に使えるような大風量のモデルもありますが、電気代がかさみやすくなるため、ほかの暖房器具と併用するのがおすすめです。
セラミックファンヒーターの電気代がどの程度か気になる方は、ぜひ以下の記事をご覧ください。
オイルヒーター
オイルヒーターは、加熱したオイルを循環させて放熱し、室内を暖める仕組みの暖房器具です。静音性が高く、引火の危険性がないなどのメリットがあります。
また、温風が出るタイプの暖房器具に比べて部屋が乾燥しにくいのも特徴です。オイルヒーターの寿命は約10年と言われており、正しい手入れを続ければ長く愛用できるのも魅力です。
ホットカーペット
ホットカーペットは、エアコンやストーブと比べて使用電力が少なく経済的です。安全性も高いため、子どもがいる家庭でも安心して使用できます。
また、サイズが豊富に揃っており、使用するスペースに応じて自由に選べるのもポイントです。部屋全体に敷き詰めて統一感を出したり、キッズスペースのみに敷いたりするなど、柔軟に対応できます。
主な暖房器具の電気代を知りたいという方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
まとめ
賃貸物件でファンヒーターの使用が禁止されている理由には、火災や一酸化炭素中毒の危険性があることが挙げられます。すべての賃貸物件で禁止されているわけではありませんが、ファンヒーターを購入する前には必ず賃貸借契約書の内容をしっかりとチェックしておきましょう。
セカンドストリートでは、ファンヒーターや電気ストーブ、オイルヒーターなど、ニーズに合わせて選べる暖房器具を幅広く取り揃えています。リユース品ならではのリーズナブルな価格で提供していますので、ぜひ一度ご覧ください。