テレビを見るには、テレビ本体とアンテナの両方が必要だと思っている人が多いのではないでしょうか。しかし、テレビとアンテナのどちらか、または両方がなくてもテレビを見る方法はあります。持っているデバイスや見たい番組、テレビを見るタイミングなどに合わせて選びましょう。
今回は、テレビを見る方法について、それぞれの特徴やメリット・デメリット、よくある質問などを紹介します。
テレビを見る方法① アンテナを設置する
テレビを見る方法の1つ目は、アンテナを設置することです。一軒家やマンションにアンテナが設置されているのを見たことがある人は多いでしょう。地上波デジタル放送に適したアンテナを用意するだけでテレビを見られるようになるため、多くの人が利用しています。
以下では、アンテナを設置してテレビを見る方法の特徴や、メリット・デメリットを紹介します。
アンテナを設置してテレビを見る方法の特徴
アンテナはテレビ塔から発信された電波を受信し、電気信号に変換して映像や音声をテレビに流す役割を持っています。そのため、アンテナでテレビを見る方法は電波状況のよい開けた場所や一軒家におすすめです。なお、アンテナによって受信できる電波が異なるため、地上波テレビを見るなら地デジアンテナ、BSやCS放送を見るのであればBSアンテナが必要です。
設置費用がかかるものの、アンテナを利用してテレビを見る方法は比較的手軽なため、賃貸住宅でも多く取り入れられています。特に共同アンテナがある賃貸住宅では、入居後に工事をしなくてもBS放送を受信できることが多いでしょう。一方で、新築でアンテナを使ってテレビを見るには、工事業者に設置してもらう必要があります。
アンテナを設置してテレビを見る方法のメリット
一度設置したアンテナは、故障しない限り使い続けられます。維持費や月額料金などはかからないため、コストパフォーマンスに優れていることがメリットです。特に地上波テレビは、無料で視聴できます。ほとんどの賃貸のようにあらかじめアンテナが設置されている住宅では、最も手軽に無料でテレビを見る方法だといえるでしょう。ただし、有料放送やBS/CS放送は月額料金が発生します。
なお、屋外に設置するのが前提であるアンテナは本来壊れにくいものですが、落雷や台風、大雪などの自然災害の影響を受けて故障することも考えられます。故障の原因が自然災害である場合、アンテナは建物の一部に含まれるため、火災保険から保険金が受け取れることが多いでしょう。保険金額や修理内容によってはほとんど費用をかけずに修理できる可能性があることもメリットです。
アンテナを設置してテレビを見る方法のデメリット
アンテナでテレビを見る方法のデメリットは、設置工事が必要なため初期費用がかかることです。ただし、共同住宅ですでにアンテナが設置されている場合や、前の住人が置いていった場合などには工事不要でテレビを見られることもあります。
また、高層ビルや樹木に囲まれている場所など、電波状況がよくない環境では映りが悪くなることがあるのもデメリットです。大雨や強風などの影響で電波が乱れることもあります。
テレビを見る方法② ケーブルテレビに加入する
ケーブルテレビは、電波の代わりにケーブルを通じて、各家庭へテレビ番組の音声や映像を伝えます。ここではケーブルテレビに加入してテレビを見る方法について、特徴やメリット・デメリットを解説します。
ケーブルテレビの特徴
ケーブルテレビの特徴は、アンテナなしでテレビを見られることです。電波状況が悪い地域に住んでいる人や景観を気にする人のなかには、アンテナを設置しない人もいます。
アンテナなしで地デジを見る方法を探している人にとって、ケーブルテレビは選択肢の1つです。また、地デジ以外にさまざまなチャンネルを視聴できることもケーブルテレビの特徴です。
ケーブルテレビのメリット
ケーブルテレビのメリットとして、山間部やマンションの高層階など電波が届きにくい場所でも鮮明な映像や音声を楽しめることが挙げられます。ケーブルを利用するため、悪天候時でもノイズが入ることは基本的にありません。
また、チャンネル数が多いため、地上波デジタル放送に加えて、映画やスポーツなどさまざまな番組が常に放送されています。好みにあった番組を見つけやすいこともメリットといえるでしょう。
テレビ番組のデータを送るために光回線を利用する仕組み上、多くのケーブルテレビ会社ではインターネット回線も同時に提供しています。インターネット回線とまとめることで月額料金が割引されたり、支払いが一本化されてわかりやすくなったりする点もメリットです。
ケーブルテレビのデメリット
ケーブルテレビのデメリットとして、月額料金がかかることが挙げられます。加入時には契約手数料や各種の工事費用、解約時には解約手数料が請求されることもあります。あまりテレビを見ない人や地デジしか見ない人は割高だと感じるかもしれません。
また、契約期間の縛りがある場合は好きなタイミングで解約できなかったり、中途解約で違約金が必要になったりすることもあるでしょう。アンテナでテレビを見る方法に比べると手続きが面倒である点もデメリットです。
なお、動画配信サービスやゲームなどをよく利用する人にとっては、ケーブルテレビが提供されているインターネット回線が遅いこともデメリットとして挙げられます。ケーブルテレビで利用されている同軸ケーブルの最大通信速度は320Mbpsです。光回線の場合、最大通信速度1Gbpsが一般的のため、使い方によってはケーブルテレビのインターネット回線を遅いと感じるでしょう。
テレビを見る方法③ 光回線を利用する
テレビを見る方法として、光回線を利用する選択もあります。すでに光回線でインターネットを利用している人や、自宅が光回線の提供エリア内にある人に向いている方法です。ここでは、光回線を利用してテレビを見る方法の特徴や、メリット・デメリットを解説します。
光回線を利用してテレビを見る方法の特徴
光回線を利用してテレビを見る方法は、インターネット接続のオプションとして提供されています。アンテナを使わずに、地デジだけでなく豊富なチャンネルを視聴できることが特徴です。契約プランによってはBSやCS放送、専門チャンネルなども視聴できます。
チャンネル数が多い点は、ケーブルテレビと似ていますが、光ファイバーを使う光回線のほうは通信速度が速いうえに安定しているという違いがあります。4Kや8Kといった高画質動画を見るのであれば、光回線がおすすめです。
光回線を利用してテレビを見られるサービスには「フレッツ・テレビ」「ドコモ光テレビオプション」などがあります。サービス提供事業者によっては携帯料金の割引などの特典が受けられることも特徴です。
光回線を利用してテレビを見る方法のメリット
光回線ではRF方式と呼ばれる、テレビとインターネットでそれぞれ異なる帯域を使用する仕組みが採用されています。そのため、インターネットの混雑や天候、地域に関わらず高画質で安定した映像を見られることが光回線でテレビを見る方法のメリットです。
また、自宅まで光回線を引き込むため、高速度で安定したインターネット通信を利用できることもメリットです。動画配信サービスやゲーム、オンライン会議などにインターネットを使うことが多い人は、光回線がおすすめです。
光回線を利用してテレビを見る方法のデメリット
光回線は基本的に無料で使えないため、月額料金のほか、初期費用などがかかる点がデメリットです。また、光ファイバー網が整備されているエリアでなければ利用できません。建物の構造や立地によってはエリア内でも部屋へ光回線を引き込めないこともあります。条件次第では、そもそもテレビを見るために光回線を利用できない可能性があることもデメリットといえるでしょう。
なお、光回線によるテレビ視聴はあくまでもインターネット回線契約のオプションとして提供されています。インターネット回線が不要な場合でも、テレビ視聴のプランだけの申込みはできないこともデメリットといえます。
テレビを見る方法④ 動画配信サービスを利用する
スマホやタブレット、パソコンでテレビを見る方法を探している人も多いでしょう。動画配信サービスとインターネットにつながる環境があれば、テレビ以外のデバイスでもテレビ番組を見られます。以下では、動画配信サービスを利用してテレビを見る方法について解説します。
動画配信サービスを利用してテレビを見る方法の特徴
動画配信サービスは、スマホやタブレット、パソコンなどインターネットに接続できるさまざまなデバイスでテレビを視聴できることが特徴です。最近は、テレビを持たない人も増えていますが、災害や緊急時の情報収集の手段としてテレビが必要になることもあるでしょう。リアルタイムにスマホでテレビを見る方法としては、ストリーミングができる動画配信サービスがおすすめです。
動画配信サービスによっては過去に放送されたテレビ番組も視聴できます。見逃してしまった番組や懐かしい番組などを自分の好きなタイミングで見たい人に向いています。iPhoneやAndroidスマホに動画配信サービスアプリをインストールしておけば、外出先で空いた時間にテレビ番組をチェックすることも可能です。
動画配信サービスを利用してテレビを見る方法のメリット
動画配信サービスの多くが、スマホやタブレットなどのモバイルデバイスに対応しています。家のなかでも外出先でもインターネット環境さえあれば場所を選ばずにテレビを見られることは動画配信サービスのメリットです。
なお、動画配信サービスには複数の種類があり、それぞれ配信しているコンテンツに特徴があります。自分の好みのジャンルの動画を楽しめるサービスを選べることもメリットです。見逃してしまった番組を見たいのか、過去に放送された番組を楽しみたいのかといった使い方に合わせて選ぶのもよいでしょう。
動画配信サービスを利用してテレビを見る方法のデメリット
動画配信サービスの多くは有料のため、月額料金がかかることはデメリットです。また、自宅に光回線などの高速度のインターネット回線を引いていない場合や外出先で動画配信サービスを利用することが多い場合は、スマホ料金に注意しましょう。動画の視聴は、多くのデータを消費するため、料金プランによっては高額を請求される可能性がある点もデメリットといえます。
なお、動画配信サービスではリアルタイムで視聴できないテレビ番組があることもデメリットです。テレビ代わりとしてスマホで地デジを見るためにはワンセグまたはフルセグチューナーが必要です。しかし、近年ワンセグ・フルセグチューナー内蔵のスマホは少ないため、地デジを見たい人は外部チューナーの購入も検討しましょう。
テレビを見る方法でよくある質問
テレビを見る方法は複数あるため、必要なアイテムやどの方法が自分に向いているのかを疑問に思う人もいるでしょう。ここではテレビを見る方法についてよくある質問を紹介します。
家でテレビを見るには何が必要?
テレビを見るには何が必要なのかと疑問に思う人もいるでしょう。家でテレビを見るには、以下のアイテムが必要です。
- テレビ本体(大画面できれいな映像を見たい場合)、もしくはスマホやタブレット、プロジェクターなど(画面サイズや画質にこだわらない場合)
- アンテナ(アンテナを設置してテレビを見る場合)
なお、アンテナが受信した電気信号を映像や音声に変えるテレビチューナーがあれば、プロジェクターをテレビ代わりに使うことが可能です。プロジェクターをテレビ代わりにする方法については、以下の記事で詳しく紹介しています。
「プロジェクター テレビ代わり」(制作中)
スマホに接続して大画面に投影する使い方もできるため、テレビを持っていない人はプロジェクターの購入も検討してみてください。
アンテナなしで地デジを見る方法は?
アンテナなしで地デジを見るには、ケーブルテレビや光回線を利用する方法があります。自宅周辺の電波状況がよくない、景観が気になるという人は、アンテナなしでテレビを見る方法を検討しましょう。特に新築の場合、外観のバランスが悪くなることを気にして、アンテナを取り付けたくないと考える人もいます。
リアルタイムでテレビを見ることにこだわらない場合は、動画配信サービスを利用することもアンテナなしでテレビを見る方法の1つです。
一人暮らしでテレビを見るにはどうする?
一人暮らしでテレビを見るにはまず物件にアンテナが付いているか確認しましょう。特に賃貸のマンションやアパートでは、多くの場合、共同アンテナが付いています。共同アンテナを利用できる物件では業者にアンテナを設置してもらう必要がないため、テレビさえあれば無料で地デジを視聴できます。
ただし、都心部のワンルームマンションのようにコンパクトな部屋に住んでいる人のなかには、テレビを持っていない人もいるでしょう。室内にテレビを設置するスペースがない場合は、動画配信サービスを利用してスマホでテレビを視聴するのがおすすめです。
古いテレビでも地デジを見ることは可能?
アナログ放送専用の古いテレビでも、地デジを受信できるチューナーを使うことで地デジを見ることが可能です。日本では2011年にアナログ放送が終了し、地上波デジタル放送に統一されました。そのため、2011年以前に販売されていたアナログテレビでは地デジを見られないと考えている人もいるでしょう。
現在、地デジに対応していない古いテレビでテレビを見るには、地デジチューナーが必要です。地デジチューナーにはさまざまな種類がありますが、録画機能が不要であれば数千円程度で購入できるシンプルなモデルで十分です。
ケーブルテレビと光回線はどちらがおすすめ?
ケーブルテレビと光回線にはチャンネル数の多さやインターネット回線とセットで利用できることなどの共通点があります。どちらを選ぶべきか迷ったら、テレビとインターネットのどちらを利用することが多いかを考えてみましょう。
地デジのほかにBSや有料チャンネルなども含めると、一般的にケーブルテレビでは100以上のチャンネルが視聴できます。契約プランによっては一部のチャンネルしか見られない場合もありますが、好みや気分に合わせてさまざまなジャンルのチャンネルを視聴したい人にはケーブルテレビがおすすめです。
一方で、ケーブルテレビにない光回線の魅力の1つが、光ファイバーを利用した高速インターネット回線です。BSや有料チャンネルを視聴するよりも、インターネットを使ってゲームや動画などのコンテンツを楽しみたい人は、光回線が適しています。
まとめ
テレビを見る方法は4つあり、手軽なのはアンテナを設置する方法です。アンテナがない場合はケーブルテレビや光回線、動画配信サービスを利用してテレビを見ることもできます。
アンテナを設置する方法と比べると月額料金がかかってしまうものの、幅広いチャンネルを視聴できたり、高速インターネット回線が利用できたりすることがメリットです。それぞれの方法の特徴やメリット・デメリットを比較し、自分に合う方法を選びましょう。
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