エアコンの暖房を使用する時期がやってくると、気になるのが電気代です。「電源をこまめに消したほうが節電になりそう」と思う一方で、「つけっぱなしのほうがお得」という意見を聞くと、どちらがよいのか困ってしまうのではないでしょうか。
そこでこの記事では、エアコンの電気代を抑える暖房の運転方法を詳しく解説します。加えて、エアコンの暖房をつけっぱなしにするメリット・デメリットを紹介するので、あわせて参考にしてください。
なお、暖房器具として活用できるのは、エアコンだけではありません。リユースショップの〈2nd STREET セカンドストリート〉では、さまざまな種類の暖房器具をリーズナブルな価格で取り揃えています。お近くの店舗やオンラインストアを、ぜひ一度チェックしてみてください。
エアコンの暖房と冷房の消費電力量・電気代の違い
夏は冷房器具、冬は暖房器具として、エアコンを使っている方は多いでしょう。
エアコンの電気代は、冷房よりも暖房のほうが高くなりやすい特徴があります。なぜなら、冬場のほうが室温とエアコンの設定温度の差が開きやすいためです。
例えば、夏に室温が30度の部屋で、冷房の設定温度を25度にしたとき、温度差は5度です。一方、冬に室温が10度の部屋で、暖房の設定温度を20度にした場合は、温度差が10度になります。
エアコンが電力を最も消費するのは、運転を開始してから設定温度に達するまでの間です。室温と設定温度の差が大きくなりがちな冬は、設定温度に達するまでに時間が掛かるため、電気代が高くなる傾向があります。
【ケース別】エアコン暖房はつけっぱなしがお得?
先述の通り、エアコンは室温が設定温度に達するまでの間に、消費する電力量が多くなります。部屋が暖まった後は、室温をキープする運転方法に切り替わることが特徴です。そのため、基本的には、エアコンの暖房はつけっぱなしにしておくほうがお得といえるでしょう。
しかし、ケースによっては、暖房をこまめに消したほうがよい場合もあります。ここでは、エアコンの暖房をつけっぱなしにすべきか、こまめに消すべきかを、ケース別に見ていきましょう。
一日中家にいる場合
一日中家にいる場合は、エアコンの暖房はつけっぱなしで問題ありません。エアコンの自動運転に任せると、電気代を節約しやすいでしょう。
30分以内の外出の場合
近くのコンビニエンスストアや犬の散歩に行くなど、ちょっとした外出時もエアコンの暖房はつけっぱなしでよいとされています。
とくに寒い日は、暖房を消すとすぐに部屋が冷えてしまいます。30分程度でオン・オフを繰り返せば、その分多くの電力を消費することになるためです。
1~2時間の外出の場合
外食や買い物をする際など、1~2時間程度の外出時は、外気温によって状況が変わります。
外気温が3度以上ある日なら、エアコンの暖房を消しても室温は急激には下がりにくいため、こまめにオン・オフをすると節電になるでしょう。
一方で、外気温が3度未満の日は、室温がすぐに下がってしまうため、エアコンの暖房はつけっぱなしにしたほうがよいと考えられます。
長時間留守にする場合や就寝時
仕事などで日中の大半を留守にしている場合は、エアコンの暖房は消すのがおすすめです。また、就寝時も基本的には電源を切るとよいでしょう。
ただし、電気代の節約になるからといって、寒さを我慢して睡眠環境が悪くなるのは望ましくありません。
エアコンの「睡眠モード(おやすみモード)」を活用したり、低い設定温度で暖房をつけっぱなしにしたりすることも検討してみてはいかがでしょうか。
また、タイマー機能を活用して、起床の1時間前に暖房が起動するように設定しておくと、快適な環境で目覚められるでしょう。
エアコン暖房をつけっぱなしにする電気代以外のメリット・デメリット
エアコンの暖房をつけっぱなしにすべきかどうかは、電気代以外の観点からも考える必要があります。ここでは、暖房をつけっぱなしにする主なメリットやデメリット、注意点を紹介します。
メリット
エアコンの暖房をつけっぱなしにしておくと、室温が常に一定に保たれて快適に過ごせます。外出先から帰宅したときもすでに部屋が暖まっているため、寒い思いをしなくて済むでしょう。
また、「暖房はつけっぱなしにする」と決めておくことで、オン・オフで迷うことがありません。外出先で消し忘れを心配することがなくなるのも、人によってはメリットです。
デメリット・注意点
エアコンの暖房をつけっぱなしにすると、湿度が下がり、空気が乾燥しやすくなります。空気の乾燥による肌トラブルやウイルスの活性化を防ぐ対策として、加湿器を併用するなどの工夫が必要です。
また、エアコンには自動で内部を掃除する機能がついており、一般的には電源を切ったときに作動する仕組みとなっています。24時間暖房をつけっぱなしにしていると掃除機能が作動するタイミングがないため、汚れがたまりやすくなるかもしれません。
他にも、犬や猫などのペットを飼っている場合は、その種類に応じた適温を保つことが大切です。電気代よりも、安全な飼育環境を重視すべきでしょう。
電気代を抑えるエアコン暖房の使い方
ここでは、電気代をさらに節約するための使い方を紹介します。エアコンのオン・オフで調節する以外にできることを確認しておきましょう。
設定温度は上げすぎない
エアコンの暖房の設定温度は、低すぎても体に悪く、高すぎても電気代がかさむ原因になります。20度前後を目安に、設定温度を上げすぎないよう心掛けましょう。
エアコンの暖房の適正温度などについては、以下の記事でも解説しています。
風量は自動で運転する
一概に、「風量が強い=電気代が掛かる」というわけではありません。エアコンの風量が弱いと部屋が暖まるまでに時間が掛かり、かえって電力を消費するケースもあります。
そのため、風量は「自動」に設定し、最適な風量をエアコンに判断してもらうことが節電のコツといえるでしょう。
風向きは下方向にする
暖かい空気は、上方にたまる性質があります。よって、エアコンの暖房の風向きを上方向にしてしまうと、床付近がなかなか暖まらない原因になります。
エアコンの暖房を使用する際は、風向きは下方向に設定するのがおすすめです。
サーキュレーターや加湿器を併用する
エアコンの暖房とサーキュレーターを併用すると、室内の暖気が循環し、温度のムラがなくなります。その結果、暖房の設定温度を上げなくても快適に過ごしやすくなるでしょう。
エアコンの暖房とサーキュレーターを併用する際の効果的な配置については、以下の記事をご覧ください。
また、加湿器を併用して室内の湿度を上げるのもおすすめです。乾燥対策だけでなく、体感温度を上げる効果もあります。
ただし、やみくもに加湿をするとカビが発生する原因になるため注意が必要です。快適に感じやすい湿度40~60%程度を目安にし、定期的に換気を行いましょう。
エアコンの下やサーキュレーターの前に加湿器を置くと、風に乗せて効率的に加湿できます。
窓の断熱対策をする
窓のガラス部分は広くて薄いため、住宅の中で最も外気の影響を受け、室内の暖気を逃がしてしまいます。
エアコンの暖房を使用する際には、断熱効果のあるカーテンをつけたり、断熱シートや断熱ボードで窓をカバーしたりすると、暖房効率がアップするでしょう。
エアコンはフィルターや室外機をきれいにしておくことも大切
エアコンの暖房を使用する際には、フィルターや室外機周辺の掃除を行うことも大切です。
フィルターにホコリがたまると、うまく空気が流れなくなり、暖房効率が低下します。加えて、風量を確保するために、エアコンが無駄な電力を消費してしまうでしょう。
電気代を節約するためには、2週間に1回程度のフィルター掃除がおすすめです。掃除の基本的な流れは、以下を参考にしてください。
- エアコン本体からフィルターをゆっくりと取り外す
- 掃除機でフィルター表面のホコリを優しく吸い取る
- おおむねホコリが取れたらフィルターを水洗いする
- しっかりと乾燥させた後にフィルターをもとに戻す
また、室外機周辺は空気の流れを確保する必要があります。室外機周辺にゴミや落ち葉などが積もっていることがないように、定期的なチェックと掃除をしましょう。
エアコン暖房の電気代が気になるなら別の暖房器具も検討しよう!
ここまで、エアコンの暖房について解説してきましたが、暖房器具には以下のようにさまざまな選択肢があります。
<暖房器具の例>
- ヒーター(オイルヒーター、パネルヒーター、セラミックファンヒーター)
- ストーブ(石油ストーブ、灯油ストーブ、ガスストーブ、電気ストーブ)
- こたつ
- ホットカーペット
それぞれ特徴が異なるため、使い方によってはエアコンの暖房よりも電気代を抑えられるかもしれません。上記のような暖房器具をエアコンの代わりにしたり、エアコンと併用することも検討してみましょう。
エアコン以外の暖房器具について詳しく知りたい方は、以下の各記事を参考にしてください。
まとめ
一日中家で過ごす場合や短時間の外出時には、エアコンの暖房をつけっぱなしにしたほうが電気代を節約しやすいといえます。一方で、長時間留守にする場合や就寝時などには、暖房を一度切ったほうが節電になるでしょう。
また、設定温度や風量、風向きなどを工夫することも節電ポイントのひとつです。サーキュレーターや加湿器を併用して、エアコンの暖房効率を高めることも試してみてください。
エアコン以外にも、暖房器具には豊富な種類があります。電気代が気になる方は、他の暖房器具にも目を向けてみてはいかがでしょうか。
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