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サステナブルファッションとは?簡単に解説!メリットや問題点を詳しく知ろう!

サステナブルファッションへの関心が高まりつつある昨今、企業やブランドがさまざまな取り組みを行ったり、論文や卒論のテーマとして取り上げられたりと、私たちにもとても身近な存在になってきています。
そこで、サステナブルファッションの意味や、企業・個人ができることなどを分かりやすく解説します。
サステナブルファッションに少しでも興味が湧いたら、着なくなった衣服の買い取りや人気ブランドのリユース販売を行っている〈2nd STREET セカンドストリート〉も、ぜひ活用してみてください。

ファッション業界が環境に与えている負荷

まずここでは、衣服の製造工程から廃棄に至るまで、ファッション業界が環境に与えている主な負荷を解説していきます。

CO₂の大量排出

CO₂の大量排出

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

原材料調達ポリエステルなどの合成繊維は石油資源を使用する
紡績・染色・裁断・縫製それぞれの工場で分業化された、長く複雑なモノの流れ
輸送日本の小売市場では衣服の約98%が海外からの輸入

衣服を生産する際、原材料の調達から製造や輸送に至るまで、各段階でCO₂が大量に排出されています。

環境省の公式HPによると、日本で衣服が店頭に並ぶまでの工程で排出されているCO₂は年間で約90,000ktにものぼります。
衣服1着分に換算すると、約25.5kgのCO₂を排出。これは500mlのペットボトルを約255本製造するのと同量のCO₂が排出されていることになります。

CO₂の排出量:年間 約90,000kt
衣服1着分に換算:約25.5kg ⇒ 500mlのペットボトルを約255本製造するのと同等

(参照:環境省「SUSTAINABLE FASHION これからのファッションを持続可能に」

水の大量消費や水質汚染

水の大量消費や水質汚染

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

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https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

原材料の栽培・栽培時に大量の水を消費する
・化学肥料による土壌汚染
染色・仕上げ・染色時に大量の水を消費する
・工場の排水による水質汚染

原材料となる植物の栽培や染色の工程では大量の水が消費されているうえ、工場の排水による水質汚染なども深刻な問題になっています。

環境省の公式HPによると、国内で供給されている衣服の製造時に使う水は年間で約83億㎥と、想像をはるかに超える量が消費されています。
衣服1着分で換算すると、約2,300ℓ=浴槽約11杯分を消費していることになります。

水の消費量:年間 約83億㎥
衣服1着分に換算:約2,300ℓ ⇒ 浴槽約11杯分の水量と同等

(参照:環境省「SUSTAINABLE FASHION これからのファッションを持続可能に」)

衣服の大量廃棄と埋め立て・焼却処分

衣服の大量廃棄と埋め立て・焼却処分

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

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https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

埋め立て処分石油由来の素材は土に還らず土壌汚染に繋がる
焼却処分・焼却時にCO₂を排出
・衣服の素材によっては有毒ガスが発生

現在ファッション業界では短サイクル化や低価格化が進み、着なくなった衣服が大量に廃棄されていると同時にその処分方法も課題となっています。

年間にごみとして出される衣服の総量は約470,000tで、これらのうち再資源化されるのは5%程とごくわずか。
残りの95%程が焼却・埋め立て処分されており、1日あたりに換算すると1,200t=大型トラック120台分にもおよびます。

ごみとして出る衣服の量:年間 約470,000t
焼却・埋め立てされる量:1日あたり 1,200t ⇒ 大型トラック120台分

(参照:環境省「SUSTAINABLE FASHION これからのファッションを持続可能に」)

現在行われている処分方法は、埋め立て処分と焼却処分の2種類です。
しかし、埋め立て処分の場合は土壌汚染問題が、焼却処分の場合は焼却時のCO₂排出に加え、素材によっては有毒ガスが発生するなど、どちらも環境への負荷が懸念されています。

「サステナブルファッション」とは?

ここでは、サステナブルファッションについて、環境省や消費者庁の公式サイトなどを参照しながらその内容を解説していきます。

【サステナブルファッション】

衣服の生産から着用、廃棄に至るプロセスにおいて将来にわたり持続可能であることを目指し、生態系を含む地球環境や関わる人・社会に配慮した取り組みのことを言います。
(参照:環境省「SUSTAINABLE FASHION これからのファッションを持続可能に」)

生産~廃棄の過程が環境・社会・人々に配慮されている

労働環境途上国の工場での低賃金・長時間労働や児童労働など
動物福祉・毛皮や羽毛など動物に配慮した環境下で毛刈りされているか
・動物性素材ではなくヴィーガン素材を利用しているか
(参照:消費者庁「サステナブルファッション習慣のすすめ」)

先述した環境への負荷に加えて、途上国の工場での労働環境や動物福祉などの問題も課題になっています。
サステナブルファッションとは、それらの多くの問題を解決するために、生産から廃棄に至るまで、地球環境・社会・人々に配慮し、サステナブル(=持続可能)なファッションをつくっていくための取り組みです。

“スローファッション”や“エシカルファッション”との違い

スローファッション環境・社会・人に配慮した、消費サイクルがスロー(=遅い)なファッション。
タイムレスなデザインや丈夫な素材・縫製などを選び、ひとつの服を長く大切に着ること。トレンドのデザインを安価で提供する“ファストファッション”の対極にあります。
エシカルファッション環境・社会・人に配慮した、エシカル(=倫理的・道徳的)なファッション。
「地球環境への負荷」「地場産業・地域雇用創出」「労働環境の保護」などに配慮がされているかがポイント。それぞれの生産背景を考慮し、環境・社会・人にやさしいかどうかが基準となります。

それぞれの違いをより簡単に説明すると、

  • サステナブルファッションは、将来にわたって持続させるための取り組み
  • スローファッションは、長く大切に着るという考え
  • エシカルファッションは、環境や人にやさしい生産背景を考慮したモノ選び

といずれも、地球環境・社会・人々に配慮しているという点で共通しています。

“サステナブルファッション”と“SDGs”の関係

SDGs(=持続可能な開発目標)とは、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標のことです。
SDGsには大きく分類して17のゴールが設けられており、サステナブルファッションとも深く関わっています。

特に注目したいのが、目標12で掲げる「つくる責任 つかう責任」です。
持続可能な生産消費形態を確保するために、“大量生産・大量消費・大量廃棄”から“適量生産・適量購入・循環利用”へ切り替える必要があります。
ただしこれには、衣服を製造・販売する企業側と、購入・使用する消費者側の双方のアクションが不可欠となります。

ほかにも、目標14「海の豊かさを守ろう」や目標15「陸の豊かさも守ろう」なども、サステナブルファッションが関わっているゴールといえるでしょう。
(参照:外務省「JAPAN SDGs Action Platform」)

サステナブルファッションの【デメリット・問題点】

地球環境や関わる社会・人々にとってメリットの多いサステナブルファッションですが、一方で生じるデメリットや問題点についても簡単に解説します。

  • “原料にこだわる・手間をかける”ことで価格が高くなる
  • 資源としてリサイクルをする際にエネルギーを要する

サステナブルファッションは、原材料となる素材にこだわったり生産や流通に手間をかけたりすることでコストが上がり、従来よりも衣服の販売価格が高くなります。
リメイクやリペアに関しても、自分で行う場合には手間がかかり、お店などにお願いする場合は料金が発生します。
また、衣服の回収や再資源化の際にエネルギーが必要となる点もデメリットといえるでしょう。

私たちはこれらのデメリットをカバーしながら、持続可能なファッションをつくっていく必要があります。

【企業】ができるサステナブルファッションへの取り組み

「サステナブルファッションエキスポ」のようなエコ・エシカル製品が出展するサステナブルファッション展や、古着のみを使った「サステナブルファッションショー」を開催する企業のニュースなどが注目を集めています。
サステナブルファッションの市場規模が拡大するなか、企業ができる取り組みをご紹介します。

短サイクル化した販売計画の見直し

短サイクル化した販売計画の見直し

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

店頭に並ぶ商品が季節毎に入れ替わるサイクルを長くすることで、廃棄する衣服の量を減らすことに繋がります。
長期間着られることを前提とした商品企画やシーズンを跨いでも販売するといった、セールを前提とした販売計画を見直してみましょう。

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

需要の予測や受注生産などの適量化

需要の予測や受注生産などの適量化

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

“大量生産・大量消費・大量廃棄”から“適量生産・適量購入・循環利用”への切り替えは、企業ができるサステナブルな取り組みのひとつです。
事前の予約受注で売れ行きを予測してから生産したり、アウトレットでの販売などで在庫を減らしたりすることで在庫の適正化を目指しましょう。

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

環境・社会・人々への配慮を透明化

環境・社会・人々への配慮を透明化

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

サステナブルファッションの貢献のために、CO₂の排出量や水の使用量などの環境負荷、労働環境やサステナブルな素材の使用などを透明化することで、実態を把握し意識を高めることができます。
また、環境負荷に関する情報が知りたいという消費者のニーズに応えることも可能になります。

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

古い衣服を回収しやすいシステムづくり

古い衣服を回収しやすいシステムづくり

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

古くなった衣服を回収し再資源化することで、ごみとして廃棄・焼却される量が減り、CO2の削減に繋がります。
不要な衣服を回収するボックスを店頭に設置し、回収後に再資源化したり新たな価値を与えて再生するアップサイクルにトライしたりすることも、企業ができるサステナブルな取り組みのひとつです。

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

【個人】ができるサステナブルファッションへの取り組み

サステナブルについて考える「サステナブルファッションウィーク」というイベントが開催されるなど、サステナブルファッションに関する消費者意識も近年では高まりつつあります。
そこでここでは、個人でできる具体的な取り組みをご紹介します。

長く大切に着る

長く大切に着る

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

衣服は生産から廃棄までの過程で、大量のCO₂を排出し、多くの資源を使用しています。そのため、今所有している衣服を長く着ることで廃棄される量を削減できるうえ、地球環境の保護にも繋がります。
衣服の破損やダメージが気になるときは、お直しやリペアができないかを検討してみましょう。

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

先のことを考えて購入する

先のことを考えて購入する

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

服を購入する際に本当に必要がどうかを考えて購入することも、サステナブルファッションに貢献できる取り組みのひとつです。
トレンドに左右されないデザインや手入れのしやすさ・丈夫さなどに重点を置き、長く着ることができる服を選ぶのもよいでしょう。

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

ブランドや生産背景を知る

ブランドや生産背景を知る

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

使用されている素材や生産背景など、衣服が消費者の手に届くまでの過程がサステナブルかどうかに目を向けることも重要です。
消費者が関心を持つことで業界全体に影響を及ぼすとともに、環境・社会・人に配慮された商品を購入することで、サステナブルファッションへの貢献にも繋がります。

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

“5R”を参考にする

“5R”を参考にする

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

ごみとして廃棄される衣服を減らしたり、資源を大切にしたりするために、“5R”を意識することも、個人ができるアクションのひとつです。
Reduce(リデュース):ごみを出さない
Reuse(リユース):廃棄せず繰返し使う
Recycle(リサイクル):ごみを再利用する
Refuse(リフューズ):不要なものは断る
Repair(リペア):修理して使い続ける

出典:
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/

ここまでに紹介した個人でできるサステナブルファッションの内容とも一部で重複していますが、ほかにも、新品ではなくリユース品や古着を購入したり、処分する際にリユースショップやフリマアプリを活用したりするのもおすすめです。

リユース・リサイクルなら〈2nd STREET セカンドストリート〉

総合リユースショップのセカンドストリートは、全国に800以上の店舗を構えているため自分の住んでいる地域にあることも多く、不要になった衣服を手軽に持ち込めるのが大きな魅力です。

【海外・日本】のサステナブルファッションブランド3選

最後に、サステナブルファッションに積極的に取り組んでいるおすすめブランドを厳選してご紹介します。

〈UNIQLO ユニクロ〉のサステナブルファッション

日本を代表するファッションブランドのユニクロでは、2030年までに使用する素材の約50%をリサイクル素材などに切り替えることを目標にし、すでに一部の商品ではポリエステル・ナイロン・コットンにリサイクル素材を採用しています。
そのほか、不要になった衣服の回収と再利用、難民への物資や資金の提供から雇用支援、取引先工場での安全管理体制の確立など、多岐にわたってサステナブルに取り組んでいます。

〈PUMA プーマ〉のサステナブルファッション

ドイツに本社を構える有名スポーツブランドのプーマでは、天然素材を使用しサステナブルな製法で作られるウェアコレクション〈HYO-RI ヒョーリ〉を展開中。
工場で廃棄される生地や糸の余りなどを活用したリサイクルウールを採用。さらに日本国内で生産・製造されているため、輸送などで排出されるCO₂が削減できるところもポイントです。

〈THE NORTH FACE ザ・ノース・フェイス〉のサステナブルファッション

アメリカのアウトドアブランドのザ・ノース・フェイスでは、早い段階から自然を保護する活動や環境負荷を最小限に抑えた素材選びなどに取り組んでいます。
一日でも長く着られるようにリペアサービスを実施したり、質や状態にかかわらず自社製品以外の服を回収してリサイクル・リユースしたりと環境への配慮が深いのは、自然との距離が近いアウトドアブランドならではです。

【まとめ】セカンドストリートを活用してサステナブルファッションに貢献!

昨今の大量生産・大量消費の時代に改めて、自分のワードローブにあるアイテムが、“環境・社会・人に配慮されているのか”を意識してみるのもよいかもしれません。
また、服が不要になったときや新たに購入するとき、どちらの場合もセカンドストリートを活用することで、サステナブルファッションへの貢献に繋げてみるというのもおすすめです。
さらに、セカンドストリートでは記事内で紹介したサステナブルなファッションブランドの人気アイテムも取り扱っているので、気になる方は併せてぜひチェックしてみてください。


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yoshii

yoshii

過去にデニム、バッグ、シューズの各メーカーでプレスを経験し、現在はフリーランスのライターとして活動中です。メンズ・レディース両方のファッションが得意。犬・アニメ・台湾をこよなく愛するアラフォーです。

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