石油ファンヒーターや石油ストーブを使用していると、不快な臭いが発生することがあります。「対策方法は?」「もしかして寿命?」と悩んでいる方も多いでしょう。
この記事では、石油ファンヒーターや石油ストーブの臭いの原因を解説しつつ、対策方法をわかりやすく解説します。修理に出す場合、どのくらいの費用がかかるのかも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
なお、リユースショップの〈2ndSTREET セカンドストリート〉では、石油ファンヒーター・石油ストーブも豊富に取りそろえています。買い替えを検討中の方は、お近くの店舗をご覧ください。
石油ファンヒーター・石油ストーブの臭いが発生する原因とは
石油ファンヒーターや石油ストーブを使っていて臭いが発生する場合、原因はいくつか考えられます。ここでは、4つの原因について詳しく解説します。
点火時に臭いが発生している
石油ファンヒーター・石油ストーブが暖房器具として機能する仕組みは、灯油を気化装置で気化させ、空気と混合させて燃やすことで空気を温めるというものです。ファンヒーターの場合、その暖かい空気をファンの風で送って温風を噴出させています。
点火時に臭いが発生する場合、うまく気化せず燃え残った灯油から臭いが発生しているか、気化したものの燃焼せずに残った未燃焼ガスから臭いがしていると考えられます。
点火時の臭いは、最新式の石油ファンヒーターや石油ストーブではある程度改善されていることが多いです。気になる場合は、最新式への買い替えを検討しましょう。
消火時に臭いがしている
石油ファンヒーター・石油ストーブを止めたときに臭いが発生する場合、気化したばかりの灯油が燃え尽きず、未燃焼ガスとして外部へ漏れていることが原因だと考えられます。特に、安全装置などで自動オフした場合は臭いやすいです。
一時的な不完全燃焼状態ではありますが、基本的に人体への悪影響はありません。気になる場合は、すぐに換気をするか、消臭機能がついたタイプへの買い替えも検討するとよいでしょう。
不完全燃焼の症状が出ている
不完全燃焼の症状によって、不快な臭いが発生している可能性もあります。
前述のとおり、石油ファンヒーターや石油ストーブは燃料である灯油を燃やして暖かくなりますが、灯油の量に対して燃焼が十分でないと不完全燃焼が起こります。これは、燃焼に必要な空気(酸素)が十分に供給されないことが原因です。具体的な要因としては、「室内の換気が不十分である」「空気の吸入口にほこり・汚れが付着している」「石油ファンヒーターが古くて故障しかけている」などが挙げられるでしょう。
不完全燃焼は一酸化炭素を発生させるため、そのまま長時間連続運転させると一酸化炭素中毒を引き起こすおそれがあります。一酸化炭素中毒を起こすと、頭痛や吐き気、意識障害などさまざまな不調が見られ、場合によっては命に危険をおよぼすこともあります。
燃焼試験の灯油が微量に残っている
新品の石油ファンヒーター・石油ストーブを開封したときに臭いがすることもあります。これは、メーカーが行なった燃焼試験によるものだと考えられるでしょう。
燃焼試験とはメーカーが工場出荷時に実施するものです。試験後に灯油を抜き取りますが、タンク内に微量に残った灯油が臭いの原因になることがあるのです。この臭いは使用しているうちに少しずつ気にならなくなりますが、改善しない場合は初期不良の可能性も考えられます。気になるときは、メーカーに問い合わせるとよいでしょう。
ヒーターとストーブの違いについては、以下の記事を参考にしてください。
石油ファンヒーター・石油ストーブの臭いを抑える対処法4選
続いては、石油ファンヒーター・石油ストーブの臭いを抑える方法や、臭いの消し方を紹介します。すぐに実践できる方法もあるので、ぜひ参考にしてください。
こまめに換気する
不快な臭いを消すためには、室内のこまめな換気が大切です。締め切った室内で長時間石油ファンヒーター・石油ストーブを使うと、一酸化炭素中毒になるリスクもあります。臭い対策と一酸化炭素中毒を避けるため、1時間に1~2回を目安に窓を開けて空気を入れ替えるようにしましょう。
また、換気は石油ファンヒーターやストーブを使用しているときの目の痛みの対策にも有効です。目の痛みの原因として、一酸化炭素や室内の空気の乾燥、灯油解放式ストーブの未燃焼灯油が粘膜を刺激していることなどが考えられます。「目が痛い」「なんだか目がしみる」と感じたら、積極的に換気をして有害物質を外に出すようにしましょう。
保管状態の悪い灯油は使用しない
灯油は新しくきれいな状態のものを使うのが理想です。とはいえ、前シーズンの灯油がまだ残っているケースもあるでしょう。余った灯油は、適切な状態で保管されていたものであればそのまま使用しても問題ありません。
ただし、蓋を開けたまま保管していたり、日光が当たる場所で保管していたりなど、適切に保管されていない灯油の使用は避けましょう。酸化や分離を起こし、劣化している可能性があります。
灯油は本来無色透明ですが、劣化した灯油は黄色や茶色っぽくなり、酸っぱい臭いがします。そのまま使用すると悪臭につながるだけではなく、異常燃焼でファンヒーターやストーブの故障や思わぬ事故を起こしたりすることもあるので、注意しましょう。
定期的にメンテナンスする
石油ファンヒーター・石油ストーブは、定期的なメンテナンスを行なうことで臭いを抑えることができます。
石油ファンヒーターの場合、不完全燃焼を防ぐために空気の吸入口であるエアーフィルターの掃除が大切です。フィルターが外れる場合は本体から外して掃除機でほこりを吸い取り、汚れがひどい場合は中性洗剤を使って汚れを丁寧に落としましょう。フィルターが外れない場合は、掃除機を直接ストーブのフィルター面に当て、ほこりを吸い取ってください。目安はだいたい週に1度です。
また、油フィルターの掃除も忘れないようにしましょう。油フィルターは結露した水分や小さなゴミなどの異物をキャッチする大切な部品です。1ヵ月に1度を目安に、洗浄用の容器に新しい灯油を適量出し、フィルターを灯油に浸しながら歯ブラシなどでこすり洗いします。
石油ストーブの場合は、内側の反射板を月に1~2回拭くほか、燃焼筒周りや内部のゴミやほこりなどをやわらかい布でふき取りましょう。また、芯が短くなっている場合は交換するのがおすすめです。替え芯はホームセンターなどでも売っているので、燃焼筒を分解できる方は自分で交換してみてください。芯の長さを適切にすることで点火時の火の点きがよくなり、不快な臭いも出にくくなります。
メーカーへ問い合わせる
上記の対策をしてもなかなか臭いが改善しない場合には、メーカーに問い合わせるのがおすすめです。石油ファンヒーターや石油ストーブの臭いを消す場合、分解清掃のほか、必要であれば部品の交換までしてくれます。
メーカー保証期間内であれば、費用の負担なしで修理してもらえる可能性もあるので、まずは保証書を確認しましょう。
臭いがする石油ファンヒーター・石油ストーブは寿命?
石油ファンヒーター・石油ストーブともに、一般的な寿命は6年程度とされています。こまめなメンテナンスで寿命を延ばすこともできますが、例えば開放式石油ストーブは、補修用性能部品の保有期間が最低6年です。つまり、製造終了から6年以上経過しているとメーカーが部品を保有しておらず、修理したくても対応してもらえない可能性があります。
寿命が近づくとさまざまな症状が出るようになり、異臭もその一つです。不快な臭いがするようになったら、前述の対策を行ないつつ、使用年数を考慮して買い替えも検討しましょう。
石油ファンヒーターの寿命については、以下の記事で詳しく紹介しています。
臭いがする石油ファンヒーター・石油ストーブの修理費用の目安
石油ファンヒーターや石油ストーブの修理にかかる費用の目安は、以下のとおりです。
- 石油ファンヒーター:5,000円~1万円程度
- 石油ストーブ:6,000円~1万円程度
どちらの暖房器具においても修理費用は1万円程度と考えるとよいでしょう。場合によっては、修理ではなく買い替えに費用を当てたほうが長期的なコストを抑えられる可能性もあります。
また、最近は消臭機能が搭載された商品も多く見られます。消費選びの際は、ぜひチェックしてください。
まとめ
石油ファンヒーターや石油ストーブの不快な臭いの原因はさまざまですが、こまめな換気や定期的なメンテナンス、しっかりした灯油の管理などで、臭いを抑えることが可能です。ただし、これらの対策を行なっても改善しない場合は、メーカーに修理を依頼する必要があるか、寿命が近い可能性があります。新たな選択肢として、買い替えも視野に入れるとよいでしょう。
石油ファンヒーター・石油ストーブの買い替えには、全国に店舗を構えるセカンドストリートが便利です。さまざまなメーカー・価格帯から選ぶことができ、ご自身のニーズにぴったり合ったものを選ぶことができます。
ぜひ一度、店舗に足を運んで実物を確認してください。