プロジェクターは映像を大きく映し出す便利な機器です。職場でのミーティングや、家庭でホームシアターを楽しむ際などに使用している人は多いでしょう。しかし、接続したパソコンの画面がプロジェクターに映らないトラブルが多々起こることがあります。
そこで今回は、プロジェクターにパソコンの画面が映らない場合に考えられる原因や対処法についてご紹介します。プロジェクターとパソコンそれぞれの原因について詳しく解説するので、困ったときはぜひ参考にしてみてください。
プロジェクターにパソコンの画面が映る仕組みとは
プロジェクターとは、映像を天井や壁などへ映し出す機器です。基本的にプロジェクター自体には動画などを再生する機能がないため、パソコンなどと一緒に使うのが一般的です。
プロジェクターとパソコンをつなぐ方法には、有線と無線があります。有線で接続する場合は、プロジェクターとパソコンのほかにHDMIやRGBケーブルが必要です。
使用するケーブルの種類は、プロジェクターやパソコンに付いている端子や、音声出力が必要かどうかによって異なります。また、中にはケーブルを使用せずに無線で接続できる機種もあります。
パソコンの画面がプロジェクターに映らない場合、プロジェクターまたはパソコンのどちらか、もしくは両方に問題があることが考えられます。そのため、ケーブルの接続状況や設定などを一つずつ確認することが大切です。
パソコンの画面が映らない!プロジェクター側の原因と対処法
プロジェクターでパソコンの画面が表示されない場合、プロジェクターとパソコンのどちらか一方、または両方に問題があると考えられます。ここではまず、プロジェクターが原因でパソコンの画面が映らないときに考えられる原因と対処法を解説します。
原因1.ケーブルの接触不良・接続場所が間違っている
パソコンと有線で接続するタイプのプロジェクターの場合、ケーブルの接続不良や接続場所の間違いに注意が必要です。端子に合ったケーブルを使用しているかどうか、改めて確認してみましょう。
また、正しいケーブルを使用していても接続不良を起こしていれば、パソコンの画面が映りません。何かに引っかかって抜けてしまうこともあるため、ケーブルがしっかりと接続されているかを確かめてみてください。
なお、複数の端子があるプロジェクターの場合、ケーブルを誤った位置に挿してしまうことも考えられます。特にケーブルがうまく挿入できないときは、差込口を間違えていないかを確認してみるとよいでしょう。
原因2.プロジェクターがパソコンやケーブルを認識していない
プロジェクターとパソコンをつなぐケーブルに問題がないにも関わらず映像が映らない場合は、プロジェクターがパソコンやケーブルを認識していない可能性があります。まずは、プロジェクターの電源が入っていることを確認してみてください。
プロジェクターの電源が入っていれば、再起動することで直ることがあります。再起動の手順は以下の通りです。
- プロジェクターとパソコンにつないでいるケーブル類をすべて取り外す
- プロジェクターとパソコンの電源を切る
- 10秒以上待ってから、プロジェクターとパソコンの電源を入れる
- ケーブル類を再度接続する
再起動してもパソコンの画面に映らない場合は、プロジェクターの設定を初期化するのも一つの方法です。初期化の方法については、プロジェクターの取扱説明書などを参照してみてください。
原因3.映像入力設定が間違っている
パソコンの画面が映らないときは、プロジェクターの入力設定が誤っていることも考えられます。特に複数の端子を搭載しているプロジェクターの場合は、入力ソースと設定を揃えないと映像が映りません。
本体またはリモコンの入力切替ボタンなどを使い、設定を変えて映像が映るかを試してみてください。
原因4.レンズカバーが閉じている
レンズカバーが閉じていることが原因で、パソコンの画面が映らないこともあります。
多くのプロジェクターには、レンズを傷から守るためのカバーが付いています。スライド式や取り外し式など機種によって開け方は異なりますが、しっかりと開いていることを確認してみてください。
特に、プロジェクターから光が出ているのに映像が映らないときや、映像の一部が欠けるときにはレンズカバーが閉じている可能性が高いでしょう。
原因5.ケーブルが不具合を起こしている
パソコンとプロジェクターをつなぐケーブルが断線などの不具合を起こしている場合、映像が映らないことがあります。ケーブルの接続状態やプロジェクターの設定などを確認しても映らない場合は、別のケーブルに交換してみるのがおすすめです。
原因6.AVミュートが有効になっている
AVミュートとは、プロジェクターを一時的に止める際に使われる機能のことです。AVミュートが有効になっていると映像や音声が出力されません。
多くの場合、プロジェクターの本体またはリモコンに、AVミュートのオン・オフを切り替えるボタンがあります。パソコンの画面が映らない場合は、AVミュートが有効になっていないかを確認してみましょう。
原因7.プロジェクター本体が故障している
これまでご紹介した対処法を試しても、プロジェクターにパソコンの画面が映らない場合は、プロジェクター本体が故障している可能性があります。プロジェクターに、ほかのパソコンやDVDプレーヤーなどを接続しても画面を映すことができない場合は、特に故障の可能性が高いといえます。
プロジェクターの故障が考えられる場合は、メーカーに修理を依頼することが可能です。ただし、修理代金によっては買い替えた方が費用を抑えられるケースもあるため、修理を依頼する前に見積もりを出してもらうとよいでしょう。
映像が映らないトラブルはプロジェクターだけでなく、テレビでも起こり得ます。テレビのトラブルは、テレビ本体またはリモコンに原因があることが多いです。気になる人は、以下の記事も参考にしてみてください。
プロジェクターに映らない!パソコン側の原因と対処法
プロジェクターではなく、パソコンの設定などに原因があって画面が映らないこともあります。ここでは、パソコンの設定などを確認する際のポイントや対処法をご紹介します。
原因1.出力設定に問題がある
プロジェクターにパソコンの画面が映らないときは、映像を外部に出力する設定がされているかどうかを確認しましょう。
Windows搭載パソコンの場合、Windowsキーと「P」を同時に押すと設定画面が開きます。ここで出力先が「PC画面のみ」以外であれば、映像がプロジェクターに出力されていると考えられます。
なお、ファンクションキーとF7を押すと、出力したい画面を効率よく選ぶことが可能です。ファンクションキーの設定はパソコンのメーカーによって異なるため、詳しくは取扱説明書などをご覧ください。
Macの場合はシステム環境設定からディスプレイの設定を開き、オプションキーを押しながら「ディスプレイを検出」を開いてみてください。「ディスプレイにミラーリング」にチェックが入っていれば問題ありません。
原因2.プロジェクターやケーブルを認識していない
何らかの原因でパソコンがプロジェクターやケーブルを認識できていない場合、パソコンを再起動することで画面が映る可能性があります。
一度パソコンとプロジェクターに接続したケーブル類をすべて取り外してからシャットダウンし、再起動したらケーブルをつなぎ直して様子を見てみましょう。
原因3.グラフィックドライバーが古い
グラフィックドライバーとは、ディスプレイの制御に必要なシステムの一つです。グラフィックドライバーが古いためにプロジェクターにパソコンの画面が映らないことがあります。ソフトウェアが最新バージョンでない場合は更新し、改善されるか試してみましょう。
Windows搭載パソコンの場合、グラフィックボードの更新方法は以下の通りです。
- 「設定」画面から「システム」-「ディスプレイ」-「ディスプレイの詳細設定」を開く
- ディスプレイの情報にあるグラフィックボード名を調べる
- グラフィックボードをもとに、メーカーのドライバーダウンロードページにアクセスする
- 最新バージョンのグラフィックドライバーをダウンロードする
- ダウンロードしたファイルを実行し、インストールする
Macの場合は、以下の手順に沿って更新しましょう。
- Appleマークからアクセスできる「このMacについて」画面より、「ソフトウェア・アップデート」を開く
- グラフィックドライバーの最新バージョンが表示されたら「ダウンロードしてインストール」を選択し、画面の指示に従ってインストールする
まとめ
プロジェクターにパソコンの画面が映らないときは、プロジェクターまたはパソコンのどちらか、もしくは両方に原因がある可能性が高いです。主な原因を理解しておくことで、トラブル発生時に自身で対処できます。
今回ご紹介した対処法を試してみてもパソコンの画面が映らない場合は、プロジェクターが故障している恐れがあります。その場合は、買い替えを検討することをおすすめします。
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