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除湿機の電気代はどれくらい?種類別の目安や節約方法、賢い選び方を解説

除湿機は空気中の湿気を取り除く家電であり、室内の湿度をコントロールする際に役立ちます。便利な家電の一つですが電気代の高騰が叫ばれる中、除湿機の活用を躊躇する人も多いでしょう。コストを抑えて賢く使うためには、除湿機にかかる電気代の目安を把握することが重要です。

今回は、除湿機の種類別に電気代の目安を解説します。併せて節約方法や除湿機の賢い選び方もご紹介するので、購入を検討中の人はぜひ参考にしてみてください。

除湿機の種類別で見る電気代の目安

除湿機の種類別で見る電気代の目安

除湿機には「コンプレッサー方式」「デシカント方式」「ハイブリッド方式」の3種類があります。電気代もそれぞれに異なるため、除湿機を選ぶ際の参考にするとよいでしょう。除湿機のおおよその電気代は、次の計算式に当てはめることで算出可能です。

「電気代=1時間あたりの消費電力(kW)×使用時間(時間)×電気料金の単価(円/kWh)」

除湿機の種類別における電気代の目安は以下の通りです。

コンプレッサー方式デシカント方式ハイブリッド方式
1時間あたり約3.8~12.4円約8.8~15.8円約8.5~20.4円
1ヶ月あたり
(30日間・1日5時間稼働)
約570~1,860円約1,320~2,370円約1,275~3,060円

なお、消費電力を「コンプレッサー方式:125~400W」「デシカント方式:285~510W」「ハイブリッド方式:275~660W」、電気料金の単価を31円/kWhと仮定しています。

なお、電気料金の単価は電力会社による電力料金の改定を受けて、全国家庭電気製品公正取引協議会が決めた目安単価です。令和4年7月22日に改定された単価を参考にしています。

参考:公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会|よくある質問 Q&A

コンプレッサー方式の電気代

コンプレッサー方式の除湿機には、空気を圧縮するコンプレッサーが内部に搭載されてるのが特徴です。駆動させることで空気を冷やし、湿気を水分に変えてから取り除く仕組みになっています。特に室内の温度が高い場合に役立つ種類で、夏や梅雨の時期におすすめです。

消費電力の目安は125~400Wと比較的低く、1時間あたり約3.8~12.4円、1ヶ月(30日間・1日5時間稼働)あたり約570~1,860円とほかの種類よりも電気代が安いため、できるだけ節電したい人に向いているでしょう。

デシカント方式の電気代

デシカント方式には乾燥剤のゼオライトが搭載されており、吸着した水分をヒーターで温めて湿気を取り除きます。室温に関係なく湿気を除去できますが、温風を排出するため夏よりも冬の使用に適しているでしょう。

消費電力の目安は285~510Wです。1時間あたり約8.8~15.8円、1ヶ月あたり約1,320~2,370円とコンプレッサー方式よりも電気代が若干高い傾向にあります。

ハイブリッド方式の電気代

コンプレッサー方式とデシカント方式の特徴を兼ね揃えた除湿機がハイブリッド方式です。気温の高い夏場や梅雨の時期はコンプレッサー方式で使用し、寒い時期はデシカント方式で除湿するなど、状況に合わせて使い分けができます。

消費電力の目安は275~660Wで、電気代の目安は1時間あたり約8.5~20.4円、1ヶ月あたり1,275~3,060円とほかの除湿機よりも高くなる傾向にあります。

このように除湿機と一括りにしても、仕組みによって電気代が大きく異なります。例えば、除湿機をつけっぱなしにすることが多く、少しでも電気代を抑えたい人はコンプレッサー方式が適しているでしょう。その他、種類によっては温風で室温が上昇するなど特徴が異なるため、使用する場所や時期、使用方法を踏まえて検討することをおすすめします。

除湿機の種類別で見るメリット・デメリット

除湿機の種類別で見るメリット・デメリット

除湿機は種類によってメリット・デメリットが異なります。除湿機を選ぶ際はそれぞれの特徴を抑えておくことが重要です。ここでは、除湿機の種類別にメリット・デメリットを解説します。

コンプレッサー方式のメリット・デメリット

コンプレッサー方式の大きなメリットは、ほかの種類と比べて電気代が安い点です。また、部屋の空気を冷やして除湿するため、稼働時に室温の上昇を気にしなくてよい点もメリットといえるでしょう。コンプレッサー方式の除湿機は、特に夏場の暑い時期に重宝します。

ただし、コンプレッサーを搭載している分サイズが大きく、稼働音が気になるタイプも少なくありません。また、冬は除湿力が下がりやすい点もデメリットです。

デシカント方式のメリット・デメリット

デシカント方式はコンプレッサー方式と比べると軽量でサイズが小さいため、狭い場所でも使いやすい点がメリットです。また、乾燥剤についた水分をヒーターで温めて乾燥させるため、寒い季節でも部屋を冷やすことなく活用できます。

ただし、ヒーターに電力を使う分、どうしてもコンプレッサー方式より電気代が高くなりやすいです。また、稼働させると部屋の温度が上がるため、夏場に不向きな点もデメリットといえるでしょう。

ハイブリッド方式のメリット・デメリット

ハイブリッド方式には、コンプレッサー方式とデシカント方式のよさが含まれており、季節を問わず1年中使える点が大きなメリットです。気温や状況に合わせて自動的に運転比率を判断するため、いつでも快適な空間を保てます。

ただし、ほかの除湿機よりも消費電力が高く、電気代が高いことがデメリットといえるでしょう。また、2つの機能を備えている分、サイズが大きく本体価格も高めです。

除湿機を活用するメリットやどういった人におすすめなのかが知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。

除湿機の効果的な使い方については、以下の記事で詳しく解説しています。

除湿機とエアコンの除湿機能・電気代を比較

除湿機とエアコンの除湿機能・電気代を比較

室内の湿気を除去する場合、除湿機だけでなくエアコンの除湿機能も役立ちます。ここでは、エアコンの除湿機能の特徴や電気代を解説します。

エアコンの除湿機能の特徴

エアコンには室温をコントロールする冷暖房機能のほかに、除湿機能が備わったタイプがあります。「ドライ」と呼ばれるケースも多く、湿度が高い日に利用したことがある人も多いでしょう。

エアコンの除湿機能は「再熱除湿」と「弱冷房除湿」の2種類に分けられます。再熱除湿とは空気を再度温めて室内に戻す仕組みで、湿度だけが下がるため室温には影響しません。

一方で弱冷房除湿は、室温を少しずつ下げながら除湿する仕組みです。冷房とは異なり、除湿が優先されるため梅雨の時期には適していますが、気温が高い真夏には使いづらいでしょう。

エアコンの除湿機能を使用した際の電気代

一般的なエアコンを使用した場合の消費電力は約500Wです。エアコンの電気代を計算する場合も、全国家庭電気製品公正取引協議会が決めた目安単価を用いて計算します。

除湿機と同じ条件で計算した場合のおおよその電気代は、1時間あたり約15.5円で1ヶ月あたり約2,325円です。

なお、エアコンの電気代は、空気を温めて室内に放出する再熱除湿が最も高い傾向にあります。続いて冷房が高く、最も安い機能は弱冷房除湿です。季節を問わずエアコンで除湿をする場合は再熱除湿が適していますが、ほかの機能と比べて電気代がかかってしまいます。

また、コンプレッサー方式の除湿機における1時間あたりの電気代と比較すると、エアコンの除湿機能よりも除湿機の方が電気代を抑えやすいです。

除湿だけでなく冷房や暖房機能も備わっているエアコンとその他家電との比較・効果的な使い方については、以下の記事をご覧ください。

除湿機の電気代を節約する方法

除湿機の電気代を節約する方法

同じ除湿機でも効果的な使い方をすることで電気代の節約が可能です。ここでは、除湿機の電気代を節約する方法を3つ解説します。

消費電力の高いモードの使用を控える

除湿機には運転モードを切り替えられるタイプがありますが、消費電力の高いモードを頻繁に使用すると電気代が嵩みます。例えば、除湿能力が高い「速乾機能」は短い時間で湿度を下げられますが、消費電力が非常に高く電気代が上がりやすいです。

電気代を節約するには、各モードの消費電力を把握した上で消費電力が高いモードの使用を控えるようにしましょう。

サーキュレーターや扇風機を併用する

除湿機の使用と併せて、サーキュレーターや扇風機を活用すると電気代が抑えられます。理由として、除湿機のみでは部屋全体の除湿に時間がかかりますが、部屋の空気を循環させることで稼働効率が上がるためです。

例えば、部屋干しをする際に除湿機を設置していても、衣類の水分がすぐに吸収されるわけではありません。衣類から放出された水分は洗濯物の近くに留まっています。そこにサーキュレーターや扇風機から風が送ることで、水分が拡散されて効率よく洗濯物を効果的に乾かすことが可能です。

なお、扇風機とサーキュレーターの違いについては以下の記事で詳しく解説しています。

部屋干しをする際に扇風機とサーキュレーターのどちらが向いているかが知りたい人は、以下の記事をご覧ください。

省エネ性能が高い除湿機に買い替える

古いタイプの除湿機を長く使っているという人は、電気代で損をしている可能性があります。除湿機は年々新しいタイプがリリースされており、省エネ性能も上がっています。電気代を抑えるためにも、最新の省エネ性能が高い除湿機への買い替えを検討してもよいでしょう。

特に季節を問わず除湿機をつけっぱなしにしている場合は、性能を確認した上で新しい除湿機に買い替えることをおすすめします。ただし、いくら新しい除湿機でも消費電力が高ければ電気代の節約にはつながりません。買い替える際は消費電力や省エネ機能など、使用している除湿機と比較した上で選ぶように心がけましょう。

電気代の節約にもつながる!除湿機の賢い選び方

電気代の節約にもつながる!除湿機の賢い選び方

除湿機と一括りにしてもさまざまな製品があります。電気代の節約につなげるためには、使用する状況や頻度などを踏まえながら、適切なタイプを選ぶことがポイントです。ここでは、除湿機の賢い選び方を解説します。

種類(除湿方法)で選ぶ

除湿機には「コンプレッサー方式」「デシカント方式」「ハイブリッド方式」の3種類があり、それぞれで特徴が異なります。各種類の主な特徴は以下の通りです。

【コンプレッサー方式の特徴】
・消費電力が低め
・室温が上がりづらい
・本体サイズが大きい
・稼働音が大きい

【デシカント方式の特徴】
・軽量で本体サイズも小さめ
・ヒーターを使うため室温が上がる
・コンプレッサー方式と比べて電気代が高め

【ハイブリッド方式の特徴】
・状況によってコンプレッサー方式とデシカント方式を使い分けられる
・1年を通して活用しやすい
・本体サイズが大きい
・本体価格が高め

除湿機を賢く使うには種類ごとの特徴やメリット・デメリットを把握した上で、使用用途や使用時期に見合ったタイプを選ぶことが大切です。例えば、梅雨や夏に活用したい場合はコンプレッサー方式が適しています。一方で脱衣所やお風呂など限られたスペースの除湿には、コンパクトなデシカント方式、季節を問わず使いたい人はハイブリッド方式がおすすめです。

除湿能力で選ぶ

除湿機を選ぶ際は除湿能力にも注目しましょう。除湿能力とは1日で除湿される水分量を示した値で、数値が高くなるほど除湿能力が高いことを表します。

例えば、6~8畳程度のスペースで除湿機を使う場合は、5~6L程度の除湿能力でも問題ありません。一方で、広いリビングを除湿するときや多くの洗濯物を部屋干しする際に除湿機を活用したい場合は、15L以上の除湿能力があるとよいでしょう。

また、鉄筋住宅の場合、同じ除湿機でも木造住宅の2倍程度の空間を除湿できます。このように部屋の広さや用途、住宅の種類などと除湿能力を照らし合わせた上で除湿機を選ぶことが重要です。

なお、除湿能力には「定格除湿能力」と「最大除湿能力」があります。定格除湿能力が1日で除湿できる水分量を表すのに対し、最大除湿能力は当該機器をフルパワーで運転した際の除湿能力を表します。

数値だけを見ると、最大除湿能力が高いと性能がよいと思われがちですが、それだけ消費電力が高くなる可能性があります。そのため、電気代の節約を目的に除湿能力で製品を選ぶ際は、定格除湿能力で判断した方が賢明です。

搭載されている便利機能で選ぶ

除湿機によっては、空気清浄機能や衣類乾燥機能が備わっているタイプもあります。除湿機一つでさまざまな機能を活用できるため、複数の家電を用意する必要がない点が魅力です。特に狭いスペースに暮らしている場合や家電を増やしたくない人は、多機能タイプの除湿機が適しているでしょう。

また、内部乾燥機能が備わっている除湿機であれば、除湿機内にカビが発生するリスクを抑えられます。除湿機の臭いが気になる場合にもおすすめの機能です。

まとめ

除湿機は湿度の高い時期や部屋干しをする際に役立ちます。しかし、使い方や製品の選び方によっては電気代が嵩むため注意しなければなりません。

電気代を抑えて除湿機を活用するには消費電力や除湿能力、便利機能を踏まえて選ぶことが大切です。加えて、使用する空間の広さや用途に見合った製品を選ぶことで、より効率的に活用できます。近年は省エネ性能も進化しているため、新しい製品に買い替えるのもよいでしょう。

なお、除湿機を買い替える際の費用が気になるという人は、全国に800店舗を超える実店舗とオンラインストアを運営する〈2ndSTREET セカンドストリート〉をぜひご利用ください。除湿機を含むさまざまな家電を多数取り揃えており、新品よりもリーズナブルな価格でご購入いただけます。

また、不要になった除湿機の処分でお困りの場合も、セカンドストリートにご相談ください。高性能なタイプや新しいモデルは買取価格が高くなるため、ぜひお早めに買取に出してみてはいかがでしょうか。


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Nakazima

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ジャンルを問わず、さまざまな情報を執筆するWebライターです。 リサーチ好きでお得な商品を探しに出かけることもしばしば。趣味を生かしながら、生活のヒントになるような記事をお届けしたいと思っています。

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