冷蔵庫に触れたとき、やけに熱く感じて不安になったことはないでしょうか。長く触っていられないほど熱くなっている場合には、故障かもしれないと思う方もいるでしょう。
この記事では、冷蔵庫が熱くなる原因や場面ごとの対策、火事にならないための注意点について解説します。また、冷蔵庫が故障しているときに見られるサインについても紹介します。
冷蔵庫の買い替えを検討されている方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
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冷蔵庫が熱いのは仕組みに原因がある
冷蔵庫本体の前面や側面に触れたときに「熱い」と感じるのには、理由があります。冷蔵庫が熱を発するのは仕組みによるものであり、必ずしも故障とは限りません。
冷蔵庫は、内部を冷やすために「インナーコンデンサー方式」と呼ばれる方法で外部に熱を放出しています。この方式では、冷蔵庫本体の前面と側面を通っているパイプから、庫内の熱を外に逃がす仕組みになっています。これにより、庫内が冷える代わりに前面や側面が熱くなるのです。
どのぐらい冷蔵庫が熱くなるかは、置かれている環境や使用方法などによっても変わります。冷蔵庫の外側が50〜60度ほどになる場合もありますが、50~60度ほどであればあらかじめ想定した作りになっているため問題ありません。
冷蔵庫が熱くなりやすい場面と対策
前述した通り、冷蔵庫は熱を持ちやすい家電です。ただし、高熱が続くようであれば故障の可能性もあるため、原因の把握が必要です。
冷蔵庫が特に熱くなりやすい場面は以下の4つです。それぞれ対策とあわせて解説します。
- 冷蔵庫を設置したとき
- 冷蔵庫の周囲に隙間がないとき
- 室温が高いとき
- 庫内の温度が上がったとき
冷蔵庫を設置したとき
冷蔵庫を新しく購入して使い始めたときや、引越しで設置しなおした直後は、冷蔵庫が熱くなりやすいタイミングです。これは、設定温度に達するまで急速に庫内を冷やそうとすることにより、冷蔵庫から放出される熱が増えるためです。庫内が十分に冷えるまでには24時間以上掛かることもあるため、焦らず様子を見ましょう。
また、設置する場所によっては、冷蔵庫が外からも温められてさらに熱い状態になってしまうこともあります。直射日光が当たる場所を避け、熱を発するクッキングヒーターやガスコンロ、キッチン家電のすぐそばなどにもなるべく設置しないことがおすすめです。
冷蔵庫の周囲に隙間がないとき
冷蔵庫は上部や側面、背面に十分なスペースがないと、うまく放熱できないため本体の温度が高くなってしまうことがあります。この場合は、冷蔵庫の周りに適切なスペースを確保しましょう。熱が周囲に拡散しやすくなり、本体の温度上昇を抑えられる可能性があります。
周囲にどのくらいのスペースが必要かは、冷蔵庫の機種によって異なります。取扱説明書で確認して、適切に設置してください。放熱スペースを十分に確保すれば効率的に冷却できるようになり、電気代の節約にもつながります。
室温が高いとき
冬よりも夏のほうが、室温が高いため冷蔵庫は熱くなりがちです。ときには、長く手を触れていられないほど熱いと感じることもあります。
前述した通り、冷蔵庫は周囲に放熱する仕組みを持つため、室内の温度による影響は避けられません。対策としては、冷蔵庫の設置場所に気を付けるとともに、換気やエアコンなどで室温を調節する方法があります。湿度が低く、風通しの良い場所に設置するのが理想です。
庫内の温度が上がったとき
庫内の温度が上がると、冷蔵庫の表面温度は上昇します。庫内を設定温度まで下げるために運転が活発になり、熱を外に逃がそうとするためです。
庫内の温度が上がる要因としては、例えば以下が挙げられます。
- 食品を詰め込んでいる
- ドアを頻繁に開け閉めする
- ドアを長時間開けたままにする
食品を隙間なく詰め込んでいると、庫内の冷気が循環しにくくなるため冷却効率が低下します。庫内に入れる食品は、容量の7割程度にとどめるのが理想です。熱いものを冷まさずに冷蔵庫に入れるのも、庫内の温度を上げる要因となるため避けましょう。
また、冷蔵庫のドアを開け閉めするときは、部屋の温かい空気が庫内に流れ込みます。開閉の頻度や、ドアを開けている時間が必要最小限になるよう心掛けましょう。
冷蔵庫が熱いままだと火事になる可能性はある?
冷蔵庫は、ときに触っていられないほどの熱さになることもあります。ここでは、「火事になるのでは?」と心配な方に向けて、役立つ知識や注意点を解説します。
火事の直接的な原因にはなりにくい
仮に冷蔵庫の表面が60度ほどの熱さになったとしても、床などが燃えるおそれはまずありません。冷蔵庫の熱が、火事の直接的な原因になるとは考えにくいでしょう。
しかし、長時間熱いままの冷蔵庫は、いわゆる「オーバーヒート」状態になっている可能性があるため注意が必要です。
オーバーヒートとは、熱の発生が冷却効果を上回ったことで起こるトラブルです。オーバーヒート状態になると、突然運転が停止したり急に動作したりして、冷蔵庫に大きな負荷が掛かってしまいます。また、冷蔵庫本体の故障や寿命の短縮にもつながりかねません。
冷蔵庫が長時間熱いままの場合は、使い方が正しいかどうかを見直すとともに、点検を依頼するなどの対策をしましょう。
ホコリやたこ足配線には注意が必要
冷蔵庫が熱くなっても基本的には心配する必要はありませんが、使い方によっては発火する場合もあります。特に、本体周辺のホコリやたこ足配線には注意しましょう。
例えば、電源プラグとコンセントの間にホコリが溜まっていると、湿気により放電して発火してしまうことがあります。このような事態を防ぐには、冷蔵庫の周囲や床との間を定期的に清掃するのがおすすめです。
また、たこ足配線によって電源タップの容量を超える電力を使用すると、火災になるおそれがあります。許容量以上の電流を流し続けることでコードやプラグが異常に発熱し、ショートして発火してしまうのです。冷蔵庫に限りませんが、大型家電や電源を入れ続ける家電は、電源プラグを直接コンセントにつなぐことが火事を防ぐポイントです。
冷蔵庫が熱いままのときは寿命の可能性もある
ここまで解説してきた通り、冷蔵庫が熱いだけなら基本的には心配いりません。ただし、それ以外の症状も見られる場合は、冷蔵庫が寿命を迎えようとしている可能性もあります。
冷蔵庫の平均寿命は、12〜13年程度だと言われています。この年数を目安にしつつ、後述するような故障のサインがないかを確認し、寿命を迎えていると考えられる場合は買い替えを検討しましょう。
冷蔵庫の寿命については、以下の記事で詳しく説明しています。
冷蔵庫が故障したときの3つのサイン
冷蔵庫の故障が疑われる代表的なサインは以下の3点です。思い当たるものがないかチェックしてみましょう。
冷蔵庫内が冷えない
冷蔵庫の庫内が冷えなくなる症状は、分かりやすい故障のサインのひとつです。中に入れているものを触ってみて、常温に近く感じた場合は冷却が機能していないと考えられます。
冷蔵庫が冷えないと感じたら、まずは「冷気の吹き出し口を食品などで塞いでいないか」「吹き出し口に霜が付いていないか」を確認しましょう。吹き出し口から冷気がスムーズに出るようになれば、庫内が正常な温度に戻ることもあります。
また、夏場は冷蔵庫の置き場所が高温になっているなど、室内環境が原因で冷えにくくなっているケースも考えられます。この場合は、冷蔵庫の設定温度を調整すると解決することがあります。
冷蔵庫の使用方法や設定温度に問題がない場合や、上記の対策を行なっても状況が改善されないときは、故障が疑われます。
冷蔵庫から異音がする
冷蔵庫から聞きなれない音がする場合、冷媒を圧縮する「コンプレッサー」が故障しているのかもしれません。
コンプレッサーは稼働と停止を繰り返す部品で、稼働中には「ブーン」というモーター音がします。モーター音自体は正常に稼働しているときにも聞こえるものであるため、突然音が鳴り始めたからといって心配する必要はありません。
ただし、この音が普段よりも大きく聞こえたり、いつまでも鳴り続けていたりするようならコンプレッサーが故障しているかもしれません。
冷蔵庫から水漏れする
冷蔵庫周辺の床や庫内が濡れているなど、水漏れの症状がある場合も注意が必要です。ただし、水漏れにはいろいろな原因があり、必ずしも故障とは限りません。
例えば、「ドレンホース」が詰まっていると冷凍庫の霜取りで発生する水がスムーズに排出されず、庫内に逆流したり冷蔵庫の下から漏れたりすることがあります。この場合は、ドレンホース内のごみなどを取り除くことで、水漏れが改善するでしょう。
また、コンプレッサーの故障で冷蔵庫が冷えなくなったことが原因で水漏れしているケースもあります。この場合は、修理などの対応が必要です。
ここまで紹介した通り、冷蔵庫が熱くなる以外にも故障のサインが見られるようであれば、買い替えも検討する必要があります。
下記の記事では、冷蔵庫の選び方について紹介しています。冷蔵庫の買い替えを検討する際は、あわせて参考にしてください。
まとめ
冷蔵庫は、周囲に放熱しながら庫内を冷やす仕組みになっています。そのため、前面や側面が熱くなっていても基本的には問題ありません。ただし、高温が長く続く場合などは原因を把握しておきましょう。
原因としては、「放熱スペースを十分に確保できていない」「ドアの開閉が多い」「庫内にものを詰め込み過ぎている」などが挙げられます。
また、冷えの悪さや異音、水漏れなどの症状が見られるときは、故障している可能性があるため、冷蔵庫を買い替えるタイミングかもしれません。
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