「炊飯器で毎日お米を炊いている」という人は多いでしょう。そのような人は、炊飯器の電気代を少しでも節約すると月々の光熱費を抑えることができます。
炊飯器の電気代は、使用している炊飯器の機種やタイプ、使い方によって変わります。
この記事では炊飯器に掛かる電気代や計算方法のほか、炊飯器のタイプごとの特徴、電気代を抑えるための使用方法のコツについて解説します。
なお、炊飯器の購入を検討する際には、〈2ndSTREET セカンドストリート〉の店舗やオンラインストアの活用がおすすめです。豊富な種類のなかから、欲しい炊飯器をお探しいただけます。
炊飯器を使用した際の年間平均電気代
経済産業省の「省エネ性能カタログ電子版」によれば、3~5.5合の炊飯器における年間の平均電気代はIH式で1,382円、マイコン式では1,063円となっています。ここから炊飯器のタイプによって、電気代が変わることが読み取れます。
では、1回の炊飯で電気代はどれくらい掛かるのでしょうか。一般的に、電気代は次の式で計算できます。
<1回の炊飯に掛かる電気代の計算式>
電気代=1回の炊飯に掛かる消費電力(Wh)÷1,000×電気料金単価(円/kWh)
※電気料金単価は電力会社や契約しているプランによって異なります。
例えば、炊飯器でご飯を炊くときの消費電力を170Whと仮定します。全国家庭電気製品公正取引協議会では電気代の目安となる単価を定めており、2024年3月現在は31円/1kWhです。
この単価から電気代を計算すると、1回の炊飯に掛かる電気代は「170Wh÷1,000×31円」となり5円ほどです。
出典:よくある質問 Q&A|公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会
一方、炊飯器で保温をするときの消費電力は15~20Whほどです。保温に掛かる電気代は次の式で計算できます。
<保温に掛かる電気代の計算式>
電気代=1時間の保温に掛かる消費電力(Wh)×使用時間(h)÷1,000×電気料金単価(円/kWh)
※電気料金単価は電力会社や契約しているプランによって異なります。今回は炊飯時と同様に、31円/1kWhで計算します。
20Whとして計算した場合、電気代は6時間の保温で3円前後、24時間つけっぱなしで保温すると、12円前後となります。
炊飯器のタイプは主に3種類!それぞれの特徴を紹介
炊飯器の主なタイプとして、「圧力IHタイプ」「IHタイプ」「マイコンタイプ」の3つが挙げられます。ここでは、タイプによる特徴の違いとともに、電気代の違いについても説明します。
圧力IHタイプ
圧力IHタイプの炊飯器は、電磁誘導加熱と高圧力の組み合わせにより、ご飯を短時間でおいしく炊き上げることが可能です。お米が釜の中でかき混ぜられるため、米一粒一粒にムラなく熱が伝わります。
また、圧力によって水の沸点が上がり、釜の中は100度を超える高温となります。これにより、ご飯がふっくらと炊き上がり冷めてもおいしく食べられるのが特徴です。このタイプの炊飯器は、おにぎりやお弁当に入れるご飯としても適しています。
IHタイプ
IHタイプの炊飯器は、圧力IHタイプと似た特徴を持っています。電磁波誘導加熱で内釜全体を加熱することで、ご飯をムラなく炊き上げます。一度にたくさん炊きたいときでも、お米の芯までしっかりと熱を伝えることが可能です。
また、おいしさを長時間キープできるため、炊き上がってすぐに食事ができない場合にも適しています。圧力IHタイプの炊飯器と比べると、価格的に購入しやすく、複雑な構造が少ない分お手入れも簡単です。近年では、ITタイプが炊飯器の主流となっています。
マイコンタイプ
マイコンタイプの炊飯器は、底の部分に設置されたヒーターにより内釜を加熱します。前述した2つのタイプと比べると火力が弱いため、一度に3合以上を炊くと仕上がりにムラが生じやすくなります。
とはいえ、マイコンタイプの炊飯器は価格が安くてお手入れもしやすく、柔らかい食感のご飯が炊けます。また、3合程度の少量炊きの機種が多いため、少人数のご家庭や一人暮らしの人にとっては選びやすいタイプだと言えるでしょう。
炊飯器のタイプで電気代は変わる?
これまで紹介したとおり、炊飯器には主に3つのタイプがあり、どのタイプのものかによって電気代も変わります。
電気代を気にするのであれば、一般的に消費電力が低い傾向があるマイコンタイプから探してみるとよいでしょう。
ただし、メーカーや機種、発売時期によっても消費電力は異なります。各メーカーの商品ページのスペック表などで「1回当たりの炊飯時消費電力量」や「1時間当たりの保温時消費電力量」が記載されていることが多いため、タイプにこだわりすぎず気になった機種はチェックしてみましょう。
炊飯器の電気代を節約したい!勘違いしがちなポイント
近年では、多様なライフスタイルに対応できる便利な機能を備えた炊飯器も増えてきました。例えば、「タイマー予約」や「早炊きモード」は代表的な機能です。
こうした機能には、電気代は追加で掛からなさそう、電気代の節約にも貢献してくれそうといったイメージがあるかもしれません。ここでは、これら2つの機能と電気代の関係について説明します。
タイマー予約は待機電力が発生する
タイマー予約を使えば、食事のタイミングに合わせてご飯が炊けます。忙しくても炊きたてのご飯を食べるために、この機能が欠かせないという人もいるでしょう。
ただし電気代の観点でいえば、タイマー予約時は待機電力が掛かります。待機による電気代は1日当たり1円未満のため過度に気にする必要はありませんが、一応覚えておきましょう。
早炊きモードは安くなるわけではない
炊飯器のなかには、通常モードと早炊きモードを選択できる機種があります。早炊きモードは通常モードと比較すると、より短時間でご飯を炊くことができます。
通常モードと比較して、短時間で済む早炊きモードは電気代を節約できると考える人がいるかもしれません。しかし、実際には早炊きモードを選んでも、電気代にはほとんど影響しません。それどころか、急速に温度を上げるために、通常モードよりも電気代が高くなってしまうこともあります。
電気代の節約になることはないため、勘違いしないようにしましょう。
「炊飯器での保温」と「電子レンジでの解凍」はどちらの電気代がお得?
炊いたご飯を食べきれなかったとき、そのまま炊飯器で保温しておくのと、冷凍保存するのとではどちらがよいのでしょうか。電気代の観点から比べてみましょう。
前述のとおり炊飯器の保温による消費電力は15~20Whほどのため、電気料金の単価を31円/1kWhとして電気代を計算すると、保温1時間当たりで0.5~0.6円です。一方、電子レンジを使って600Wで2分間温めた場合は約0.5円です。
つまりどちらの方法でも、電気代に大きな差はありません。
ただし、炊飯器での保温ではご飯の水分が蒸発して味が落ちたり、黄ばんだりする場合があります。おいしさを長持ちさせる機種も最近は多くありますが、最後までおいしく食べ切るためには、早めに余ったご飯を冷凍保存するのがおすすめです。
炊飯器の電気代を節約する5つのコツ
ご飯を炊く機会が多いほど、炊飯器の電気代は節約したいところです。ここでは、そのためのコツを5つ紹介します。
- エコモードなどを活用する
- まとめて炊いて冷凍保存する
- 古い炊飯器は買い替える
- 使用しないときは電源プラグを抜いておく
- 長時間保温は避けて回数を分けて炊く
エコモードなどを活用する
炊飯器のなかには、ご飯を炊くときの消費電力量を抑えてくれる「エコモード」を備えるものもあります。エコモードが節電にどれくらい効果的かは機種によって差がありますが、電気代を抑えたい場合は活用するとよいでしょう。
また、食べるタイミングに合わせて炊飯をスタートすることで、ご飯を長時間にわたって保温する必要がなくなり、電気代を節約できます。
まとめて炊いて冷凍保存する
炊飯器の電気代は、ご飯の量によって大きく変わるわけではありません。例えば、1合ずつに分けて何度も炊くよりも、一度に3合や5合を炊いたほうが電気代の節約につながります。
そのため、一度に少量しか食べない方も、ある程度の量をまとめて炊いて残ったご飯は冷凍保存するのがおすすめです。
古い炊飯器は買い替える
古い炊飯器は、買い替えによって電気代の節約につながることがあります。10年前と現在の機種を比較すると、最新の炊飯器のほうが省エネ性能が高い傾向にあります。
また、最近では利便性の高い機能を搭載した機種も増えてきました。例えば、おかずの調理にも対応し、炊事の時間や手間を減らしてくれるような炊飯器も販売されています。
使用しないときは電源プラグを抜いておく
炊飯器は使用頻度が高いため、コンセントに電源プラグを差しっぱなしにしている人も少なくないでしょう。ただし、炊飯器を使用していない間にも待機電力は発生しています。前述したように待機電力に相当する電気代は1日で1円未満です。年間で数百円程度ですが、節約のためには抜いておくとよいでしょう。
コンセントの位置などの影響で電源プラグを簡単に抜き差しできないご家庭は、スイッチでオン・オフを切り替えられる節電タップがおすすめです。
長時間保温は避けて回数を分けて炊く
長時間にわたって炊飯器で保温すると、ご飯の味が落ちるだけでなく電気代も掛かってしまいます。
とはいえ、ご飯は冷凍せずに、炊きたてに近い状態で食べたいという人もいるでしょう。その場合は、食べるタイミングにあわせてその都度ご飯を炊くほうが節電になることもあります。
目安としては、8時間保温するのであれば、2回に分けて炊飯したほうが電気代を節約できます。
まとめ
炊飯器の使い方やタイプなどによって、掛かる電気代は異なります。とくに、早炊きモードは電力消費が少ないイメージがある方がいるかもしれませんが、これは節電に直結しない機能です。
炊飯器の電気代を節約するには、エコモードの活用や電源プラグのこまめな抜き差しなどが効果的です。また、古い炊飯器を使用している方は、より新しくて省エネ性能の高い機種への買い替えを検討するとよいでしょう。
新しい炊飯器をお探しの場合は、ぜひセカンドストリートをご利用ください。電気代を節約しながら、おいしいご飯のための機能も搭載した炊飯器を多数の機種からお選びいただけます。