一眼レフカメラは、モデルによって価格や搭載機能が大きく異なります。そのため、どれを選べばいいのか迷ってしまう初心者の方も多いのではないでしょうか。
今回は、初心者向けの一眼レフカメラ選びのポイントを解説します。また、用途別やメーカー別で選ぶ際のポイント、レンズやおすすめグッズの選び方なども紹介します。
なお、リユースショップの〈2nd STREET セカンドストリート〉では、各種メーカーの一眼レフカメラが購入可能です。リーズナブルな価格で一眼レフカメラを手に入れたい方は、ぜひチェックしてみてください。
一眼レフカメラとは
一眼レフカメラは、レンズ越しの被写体を撮りたいタイミングで撮影できる特徴があります。カメラ内部の鏡(レフ)がレンズのとらえた景色を反射し、撮影者は「光学ファインダー」を通してその景色を見る仕組みです。
被写体の様子をリアルタイムで確認できるので、シャッターを押したタイミングでしっかりと撮影できます。
一眼レフカメラは、さまざまな機能が搭載されている「デジタルカメラ」と、レトロな風合いの写真が撮れる「フィルムカメラ」に大別されます。それぞれに魅力があるため、カメラの選び方は自身が撮りたい写真に合うものを探しましょう。
ミラーレス一眼カメラとの違い
ミラーレス一眼カメラと一眼レフカメラの違いは、その構造にあります。前者は、ミラーレスの名前の通り、一眼レフのような鏡がありません。代わりに、「電子ビューファインダー」や「液晶モニター」にレンズがとらえた景色が映し出される仕組みです。
また、ミラーレス一眼カメラは、一眼レフカメラよりも小型で、モデルや交換用のレンズのラインナップは一眼レフカメラのほうが豊富にあります。
さらに、ミラーレス一眼カメラはコンパクトサイズを実現するために、小型モデルのバッテリーが多い傾向です。そのため、外出時にバッテリー残量を気にせず使用したい場合は、一眼レフカメラのほうが適しているといえるでしょう。
【初心者向け】一眼レフカメラの選び方のポイント7つ
一眼レフカメラの選び方として、まず初心者の方が知っておくべきポイントを7つ紹介します。
一眼レフカメラの使い方について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
価格
初心者向けモデル(エントリーモデル)を選ぶ際は、お手頃な価格のものを選ぶのがポイントです。価格相場は7万円〜15万円程度と手頃で、入門機のためシンプルな操作性が特徴です。
一方、中級~上級のモデルの価格相場は16万円〜20万円程度で、初心者向けのモデルよりも高価ですが機能も充実しています。
新品を購入する際は、カメラボディとレンズがセットになった「レンズキット」がお得です。また、新型の発売日前後に旧型が割引で販売されるケースもあるので、型落ちモデルも狙い目でしょう。
センサーサイズ
一眼レフカメラには、カメラの画質を決める「イメージセンサー」が内蔵されています。イメージセンサーの役割は、レンズに入った光をデジタル信号に変換することです。
一眼レフには、エントリーモデルに搭載されている「APS- C」と、中級~上級の機種に搭載されている「フルサイズ」の2種類のイメージセンサーがあります。以下の表に、これらの違いをまとめました。
項目 | フルサイズ | APS-C |
価格 | 高価 | 安価 |
本体サイズ | 大きめ | 小さめ |
重量 | 重め | 軽め |
画質 | ○ | × |
広角撮影 | ○ | × |
望遠撮影 | × | ○ |
ボケ量 | ○ | × |
暗所性能 | ○ | × |
上表の通り、フルサイズのイメージセンサー搭載カメラは価格が高いものの、画質はよく、広角撮影に適しています。一方、APS-Cイメージセンサー搭載のカメラはコンパクトで、望遠撮影に向いています。
操作性
カメラ初心者は、操作しやすい一眼レフのモデルを選ぶことが大切です。モデルによっては、ある程度の知識がないと使いこなせないものもあるため、注意する必要があります。
また、デジタル一眼レフの中には、ファインダー内にグリッドガイドを表示できる機能が備わっているモデルもあります。グリッドガイドがあると、写真の構図を決めやすくなり、被写体の水平・垂直、奥行きのバランスが取れた写真を撮れるでしょう。
なお、グリッドガイドは、メニュー画面から簡単に設定できます。
サイズ・重さ
カメラ初心者には、小型で軽量な一眼レフをおすすめします。コンパクトなカメラはカメラバッグやリュックにスムーズに収納でき、持ち運びが容易で、重さがない分、撮影時の負担も軽減できます。
一般的に軽量モデルとして扱われるのは、本体が500g以下、交換レンズと合わせて1kg以下のものです。また、片手でカメラを持ったときにしっかりとホールドできると安定感が増すため、グリップの握りやすさもチェックしておきましょう。
液晶モニター
一眼レフの液晶モニターには、固定式と可動式があります。固定式は操作が簡単で、カメラの厚みも少ない利点があります。しかし、可動式に比べるとハイ/ローアングルの撮影がしにくい点がデメリットです。
一方、固定式に代わり、一眼レフでシェアを広げつつあるのが可動式モニターです。可動式モニターの種類は、背面モニターを横に開いて180度回転させられる「バリアングル式」と、モニターを上下にずらして動かせる「チルト式」に分かれます。
以下で、それぞれのメリット・デメリットを確認しましょう。
種類 | メリット | デメリット |
バリアングル式 | ・好みのアングルで撮影しやすい ・モニターが汚れにくい | ・画面を開く動作がチルト式よりひとつ増える ・モニターと本体をつなぐヒンジに負荷が掛かりやすい |
チルト式 | ・モニターの角度を調整しやすい ・モニターの耐久性が高い | ・縦構図のローアングル撮影には適していない ・モニターが汚れやすい |
対応レンズの多さ
一眼レフカメラの魅力のひとつは、用途に応じてレンズを交換できることです。そのため、対応レンズの多さも重要なポイントです。ただし、カメラ本体とレンズの規格が一致しているかを確認する必要があります。
さまざまなバリエーションの写真が撮りたいのであれば、対応するレンズが多いモデルを選ぶのがおすすめです。レンズの具体例として、単焦点レンズや望遠レンズなどが挙げられます。
搭載機能
デジタル一眼レフの選び方で迷ったら、搭載機能をチェックしてみましょう。さまざまな機能の中でも、とくに外せない機能に、被写体に自動でピントを合わせる「オートフォーカス機能」があります。
オートフォーカス機能の利点は、動く被写体、例えばペットやスポーツイベントの撮影でもスムーズに撮影できる点です。多くの一眼レフカメラでは、シャッターボタンを半押しするだけでオートフォーカスが起動するので、その手軽さも魅力です。
また、最近のデジタル一眼レフは、動画撮影が可能なモデルも増えています。写真と動画を切り替えながら手軽に撮影できるため、被写体に合わせて検討しましょう。
一眼レフの選び方(1)使う用途に合わせて選ぶ
次に、一眼レフを用途に合わせて選ぶ際のポイントを紹介します。
動く被写体を撮影するケース
動く被写体を撮影する場合は、前述したオートフォーカス機能を搭載したモデルが適しています。また、「連写機能」が優れているモデルを選ぶことも重要です。
連写機能のレベルは、「連続撮影速度」として1秒間に撮影できるコマ数で表されます。一般に、エントリーモデルは5コマ/秒ほどですが、上位モデルの中には10コマ/秒以上の機種もあります。
動く被写体を撮影する場合、可能であれば、7コマ/秒ほどの撮影が可能な中級機以上の一眼レフを選ぶとよいでしょう。
夜景・暗所を撮影するケース
夜景や暗いスポットを撮影する際は、高感度耐性に優れた一眼レフを選ぶのがおすすめです。高感度耐性は、夜景・暗所の撮影時、レンズが取り込んだ光を増幅できる程度を表す「ISO感度」の指標で示されます。
具体例を挙げると、「ISO100~25600」のような形式で表されるのが特徴です。ただし、ISO感度が大きければ光の少ない場所でも撮影できる一方、写真にノイズが出やすい点には留意しておきましょう。
動画も撮影するケース
一眼レフで動画撮影をする場合は、4K対応のカメラから探す選び方がおすすめです。高精度な動画撮影が可能になります。その際、フレームレートもチェックしておきたいポイントです。
フレームレートとは、1秒間の動画を構成するフレーム(画像)の数に関する単位です。一般的な動画なら30fps以上、動きの速い被写体の動画なら60fps以上のものを選ぶとよいでしょう。
また、手ぶれ補正の機能も備わったタイプを選ぶと、動画撮影をよりスムーズに行なえます。
風景を撮影するケース
風景をメインに撮影する場合の選び方なら、画素数の多さがポイントです。一般的な一眼レフは、2,000万画素が平均ですが、ワンランク上の風景写真を撮りたいのであれば、3,000万画素以上のモデルを検討するとよいでしょう。
風景の撮影時に装着すべきレンズは撮影地によって変わりますが、基本的には広角レンズが推奨されています。
SNSに投稿するケース
撮影した画像をSNSに投稿する場合、Wi-FiやBluetoothの接続機能があるモデルが適しています。これらの接続機能が備わっていれば、スマートフォンやパソコンへの転送も簡単で、スムーズに画像を投稿できるでしょう。
また、一眼レフのメーカーによっては、専用のアプリも提供しています。スマートフォンを使ってリモートで撮影できるアプリもあるので、一眼レフで集合写真を撮影する際にも便利です。
一眼レフの選び方(2)メーカーで選ぶ
続いて、一眼レフをメーカーで選ぶ際のポイントを見ていきます。
〈PENTAX ペンタックス〉
ペンタックスは、一眼レフカメラを取り扱うメーカーの中でもとくにメジャーです。多くのモデルが防塵防滴性能を備えており、雨天時などの撮影にも使用できるのが魅力です。
エントリーモデルからハイエンドモデルまで幅広く展開しています。代表的なモデルは以下の通りです。
モデル名 | 初心者 | 中級者 | 上級者 |
PENTAX K F | 〇 | 〇 | |
PENTAX K-3 Mark III | 〇 | 〇 | |
PENTAX K-1 Mark II | 〇 | 〇 | |
PENTAX 645Z | 〇 |
〈Canon キヤノン〉
キヤノンは、初心者向けからプロフェッショナル向けまで、多数のモデルが揃っているメーカーです。カメラボディ、レンズともに種類が豊富で、ユーザーの目的・レベルに合わせて選べるのも魅力といえるでしょう。
キヤノンの代表的なモデルは以下の通りです。
モデル名 | 初心者 | 中級者 | 上級者 |
EOS Kiss X10 | 〇 | ||
EOS Kiss X90 | 〇 | ||
EOS 6D Mark II | 〇 | 〇 | |
EOS 90D | 〇 | 〇 | |
EOS Kiss X10i | 〇 | 〇 | |
EOS 5D Mark IV | 〇 | 〇 | |
EOS-1D X Mark III | 〇 |
〈Nikon ニコン〉
ニコンは、主にミドルクラス~ハイエンドの一眼レフモデルを展開しているメーカーです。ファインダーの見やすさには定評があるため、エントリーモデルからステップアップした機種の購入を検討している方にも適しているでしょう。
ニコンの代表的なモデルは以下の通りです。
モデル名 | 初心者 | 中級者 | 上級者 |
D7500 | 〇 | 〇 | |
D780 | 〇 | 〇 | |
D500 | 〇 | 〇 | |
D850 | 〇 | 〇 | |
D6 | 〇 |
【参考】一眼レフのレンズの選び方
ここでは、一眼レフのレンズを選ぶ際の参考として、5種類のレンズの特徴をチェックします。
標準レンズ
標準レンズは、人間の視野に近い範囲を撮影できる特徴があります。レンズから撮像素子(イメージセンサー)までの距離を表す「焦点距離」は、センサーサイズによって異なります。
標準的な焦点距離は、フルサイズで50mm、APS-Cで35mm程度です。狭い範囲から広い範囲まで撮影できるため、レンズの選び方で悩んでいる方や初心者の方には、まず標準の一眼レフレンズをおすすめします。
単焦点レンズ
単焦点レンズは焦点距離が固定されており、ズームができないレンズです。例えば、50mmの単焦点レンズでは50mmの画角で撮影します。
このレンズは、ポートレート撮影でとくに効果を発揮し、背景が美しくボケることで被写体の魅力が際立ちます。単焦点レンズの特性を活かして、どのような写真に仕上げたいかをイメージしながら使うのが大切です。
広角レンズ
広角レンズは、焦点距離が標準レンズよりも短いのが特徴です。使い勝手がよいのは、焦点距離28mm・35mmの広角レンズです。
また、より広範囲を撮影したいのであれば、焦点距離24mm以下の超広角レンズが適しているでしょう。超広角レンズを使うと写真全体にピントが合いやすくなり、ダイナミックな仕上がりが期待できます。
望遠レンズ
望遠レンズは、遠くの被写体を大きく写せるのが特徴です。焦点距離の目安に応じて、以下のように分類されます。
レンズの分類 | 焦点距離の目安 |
中望遠 | 85mm~135mm |
望遠 | 180mm~300mm |
超望遠 | 400mm~ |
一般に、望遠レンズは乗り物や野生動物、運動会などの撮影に適しています。
高倍率ズームレンズ
高倍率ズームレンズは、1本で広い焦点距離をカバーできるのが特徴です。ズームリングを回転させると、広角から望遠まで画角を簡単に切り替えられます。
このタイプのレンズは、コンパクトで使い勝手がよいのが魅力です。ただし、高倍率ズームレンズを使って望遠を撮影する際は、画質が悪くなりやすい点に留意する必要があります。
一眼レフの撮影を快適に!おすすめグッズとその選び方
ここからは、一眼レフの撮影を快適にするためのグッズと、その選び方を紹介します。
カメラバッグ
カメラバッグは、カメラ本体やレンズ、掃除道具を持ち運ぶのに重宝します。一口にカメラバッグといっても、リュックタイプやショルダータイプ、ウエストバッグタイプなど、種類はさまざまです。
例えば、頻繁にカメラを出し入れする場合は、ショルダータイプが適しています。バッグを選ぶ際は、容量や収納面も考慮しましょう。
三脚
三脚は、安定した構図で撮影したり、ピント合わせを正確に行なったりする際に役立ちます。選ぶ際には、カメラとレンズの合計重量に対して耐荷重が十分かどうかを考慮しましょう。
また、三脚は材質によって特徴が異なります。振動やブレを抑えたいならカーボン製、リーズナブルに購入したいならアルミ製がおすすめです。
SDカード
SDカードは、デジタル一眼レフの写真データを記録・保存するために欠かせません。SDカードの規格は、以下のように容量で分けられます。
規格 | 容量 |
SDカード | 2GBまで |
SDHCカード | 32GBまで |
SDXCカード | 64GB以上 |
SDXC規格に対応しているモデルなら、すべての規格のSDカードが使用できます。高画質な写真や動画を撮影する場合は、容量に余裕があるSDXCカードがおすすめです。
フラッシュ
カメラのフラッシュは、撮影時に強い光を発する照明装置のことで、ストロボとも呼ばれます。一眼レフのエントリーモデルの多くにフラッシュ機能が内蔵されていますが、本格的なフラッシュに比べると光量は少なめです。
フラッシュには2つの選び方があります。携帯性を重視するなら「小型フラッシュ」、写真スタジオなどの本格的な光量を求めるなら「大型フラッシュ」で選ぶのがおすすめです。
レンズフード
レンズフードは、逆光対策やレンズの保護に役立つアイテムです。まずは、手持ちの一眼レフカメラのレンズに対応する純正品を探し、見つからなければ他メーカーの互換性のあるレンズフードを選びましょう。
レンズフードの選び方で迷ったら素材で決めるとよいでしょう。耐久性を求めるなら金属製、値段の安さを求めるならプラスチック製のレンズフードがおすすめです。
一眼レフカメラは中古もおすすめ!選び方のコツとは
一眼レフカメラの本体やレンズ、関連グッズを一式揃えると高額になりがちです。なるべく費用を抑えたい方は、中古カメラの購入を検討してもよいでしょう。
中古品なら、生産終了した掘り出し物や、現行モデルと画質的に差がないモデルなどを、リーズナブルな価格で入手できる可能性があります。実際の購入の際には、自身が必要とする機能が搭載されているかをしっかりとチェックしましょう。
また、中古カメラは、保管状態に応じてランク付けされているのが一般的です。一眼レフは、レンズやバッテリーの劣化が寿命に影響するため、中古カメラのランクも確認しておくことが重要です。
一眼レフの寿命や長持ちさせるポイントの詳細は、以下の記事をご覧ください。
まとめ
初心者の方が一眼レフカメラを選ぶ際には、センサーサイズや操作性、搭載機能などをしっかりとチェックすることが大切です。また、使う用途やメーカーで選ぶと、満足のいくカメラを見つけられるでしょう。
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