ストーブ・ヒーターの種類は豊富にあるため、どれを選べばよいかわからない方も多いのではないでしょうか。ストーブ・ヒーターは種類ごとの特徴を押さえ、設置する部屋や目的に合わせて選ぶことが大切です。
今回は、ストーブ・ヒーターの種類を一覧で紹介したうえで、燃料別のメリット・デメリットや付加機能を解説します。さらに、パターン別の選び方やおすすめメーカーも紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
なお、リユースショップの〈2nd STREET セカンドストリート〉では、各種メーカーのストーブ・ヒーターをリーズナブルな価格で販売しています。新規購入や買い替えを検討している方は、ぜひチェックしてみてください。
ストーブとヒーターの違いは?
ストーブとヒーターでは、暖める仕組みに違いがあります。
- ストーブ:燃料などを燃焼させた熱で部屋を暖める暖房器具
- ヒーター:温風や放熱によって部屋を間接的に暖める暖房器具
ストーブやヒーターにはさまざまな種類がありますが、上記の通り、ストーブが燃料を燃やして部屋を暖めるのに対し、ヒーターは温風や放熱によって間接的に部屋を暖める点に大きな違いがあります。
ヒーターとストーブの違いや、メリット・デメリットについては以下の記事もご参照ください。
【12種類】ストーブ・ヒーターの種類一覧
ここからは、ヒーター・ストーブの種類ごとの特徴を紹介します。用途に合った暖房器具を選ぶためにも、ぜひチェックしてみてください。
1.石油ストーブ
石油ストーブは、灯油を燃焼させた熱で空気を暖める暖房器具です。以下のように、大きく2種類に分かれます。
- 反射式:部屋の隅に置き、輻射熱(ふくしゃねつ)を利用して暖める
- 対流式:部屋の中央に置き、空気を循環させて暖める
石油ストーブは、速暖性に優れ、空気が乾燥しにくく、静音性が高いというメリットがあります。一方で、給油する手間がかかるほか、一酸化炭素中毒を防ぐために定期的な換気が不可欠といったデメリットがあります。
なお、賃貸アパートやマンションなどの集合住宅では、石油ストーブをはじめとした灯油燃料の暖房器具の使用が禁止されているケースが多いため、注意しましょう。
2.電気ストーブ
電気ストーブは、電気の熱を利用して暖める種類の暖房器具で、「遠赤外線ヒーター」という名前で呼ばれることもあります。細かく分類すると、カーボンヒーターやグラファイトヒーターなどの種類が含まれています。
電気ストーブのメリットは、速暖性が高く、燃料が不要で手軽に使える点です。また、コンパクトなモデルが多いため、置き場所を選びません。
しかし、電気ストーブの暖気は広範囲には広がりにくいので、部屋全体を暖めるのには向いていないでしょう。メリットを活かすためにも、部屋の広さや用途に合ったものを利用することが大切です。
3.ガスストーブ
ガスストーブは、ガスの燃焼により、燃焼パネルや燃焼筒から輻射熱を発生させて空気を暖める仕組みの暖房器具です。種類は2つで、住宅に引かれているガスを利用する「ガス式」と、着脱可能なカセットを使う「ガスボンベ式」があります。
ガスストーブのメリットは、部屋を暖めても空気が乾燥しにくく、熱で暖めるためほこりやハウスダストが舞いにくいことにあります。一方で、ガス式のストーブではガス栓が必要となるほか、定期的な換気が必須といったことがデメリットです。
4.石油ファンヒーター
石油ファンヒーターは、灯油の燃焼で発生した熱を送風ファンで送る仕組みの暖房器具です。メリットとして、コンパクトで持ち運びしやすい、広い適用畳数に対応したモデルもあることが挙げられます。加えて、速暖性に優れているため、リビングなど比較的広い部屋もスムーズに暖められるでしょう。
ただし、給油の手間がかかることや、点火・消火時に臭いが発生しやすいといったデメリットがあります。
石油ファンヒーターの寿命や買い替えのタイミングを知りたい方は、ぜひ以下の記事をご覧ください。
5.ガスファンヒーター
ガスファンヒーターとは、ガスの燃焼で発生した熱を送風ファンで送る仕組みの暖房器具です。前述の通り、賃貸アパートやマンションの場合、ガスファンヒーターの使用が禁止されている物件もあるので留意が必要です。
ただし、石油ファンヒーターは禁止されていてもガスファンヒーターは使用可能な物件などもあります。そのため購入前には、賃貸借契約書をチェックしておきましょう。
ガスファンヒーターのメリットは、温風が出るまでの時間が早く、給油の手間がかからないことにあります。
しかし、ガス栓が必要になるうえ、定期的な換気が不可欠なことがデメリットと言えます。また、ガス代と電気代の両方のコストがかかることにも注意しましょう。
6.セラミックファンヒーター
セラミックファンヒーターとは、セラミックで覆った電熱線を加熱し、送風ファンで熱を送り出す種類の暖房器具です。ガスや灯油ではなく、電気を利用することが特徴です。
この暖房器具のメリットは、軽量かつコンパクトで持ち運びに便利、火を使わず安全性が高いことにあります。さらに、使用時に臭いが発生することもないので、換気しづらいトイレや脱衣所など、狭い場所での利用もおすすめです。
一方、広い空間を暖めるのにはあまり適さない、空気が乾燥しやすいといったデメリットがあります。
7.加湿セラミックファンヒーター
加湿セラミックファンヒーターとは、その名の通り加湿機能を搭載したセラミックファンヒーターのことです。温風を出すのと同時に水を空気中に放出し、室温に応じて湿度を自動調節してくれるモデルが多い傾向です。
この暖房器具のメリットは、空気が乾燥しやすいセラミックファンヒーターの短所をカバーしてくれることや、軽量かつコンパクトで持ち運びしやすいことにあります。
また、加湿機能の手入れは不可欠なので、手入れのしやすさで選ぶことが大切です。
8.オイルヒーター
オイルヒーターは、電気で加熱したオイルを放熱板の中で循環させて、輻射熱で暖める仕組みの暖房器具です。内部のオイルは酸化しないので、同じ物を使い続けられることが特徴です。
メリットとして、静音性が高く、空気が乾燥しにくいことが挙げられます。また、部屋の空気全体を暖められるという利点もあります。
ただし、部屋の大きさにもよりますが、暖めるのに30分~1時間ほどの時間を要します。リビングなど、広い空間を暖めるのに向いていない点がデメリットです。
9.オイルレスヒーター
オイルレスヒーターは、オイルや灯油などの燃料を使わずに部屋を暖める暖房器具で、「オイルフリーヒーター」と呼ばれることもあります。その仕組みは、取り込んだ空気を内部のヒーターで温めて放熱するというもの。
メリットは、オイルヒーターよりも軽量で、速暖性に優れている点です。ただし、オイルヒーターに比べると商品のラインナップが少なめです。
10.パネルヒーター
パネルヒーターとは、パネルの輻射熱を熱源として暖めるヒーターで、電気式やガス式のモデルがあります。
メリットは、軽量・小型なモデルが多く、持ち運びしやすいことです。また、モデルにもよりますが、表面温度は約40~44度と少し触れてしまっても、やけどはしにくいでしょう。比較的安全性が高いこともメリットと言えます。
ただし、デメリットとしては、狭いスペースで使うことが前提のモデルが多く、部屋全体を暖めるのには向いていないことが挙げられます。
11.ハロゲンヒーター
ハロゲンヒーターは、ハロゲンランプを発熱体として使う暖房器具です。空気を暖めるわけではないため、補助暖房に向いています。
ハロゲンヒーターのメリットは、すぐに発熱するので速暖性が高いうえ、軽量・小型なモデルが多いことにあります。加えて、価格もリーズナブルな傾向です。
しかし、部屋全体を暖めるのには適していない、消費電力が高いことがデメリットと言えます。
12.シーズヒーター
シーズヒーターは、頑丈なニクロム線を発熱体にした暖房器具です。ほかの電気ヒーターに比べると遠赤外線量が多く、しっかりと暖まることが特徴です。
メリットとして、金属管を使っているため破損しづらく、ハイパワーのモデルならリビング使用にも適していることが挙げられます。ただし、遠赤外線タイプの暖房器具の中では価格が高めで、速暖性は低いことがデメリットです。
ストーブ・ヒーター|燃料別のメリット・デメリット
次に、ストーブ・ヒーターの燃料の種類別にメリット・デメリットを紹介します。それぞれの特徴を比較してみてください。
灯油
灯油は、石油ストーブや石油ファンヒーターで使われる燃料です。メリットとして、部屋全体を暖める暖房器具との相性がよく、速暖性の高いモデルが多いことが挙げられます。また、利用する際のコストは安い傾向にあり、暖房コストを抑えたい方にはおすすめです。
ただし、灯油の保管や給油に手間がかかったり、キャップの閉め忘れなどで引火する危険性があったりといったデメリットがあります。
ガス
ガスは、ガスファンヒーターなどの暖房器具に用いられる燃料です。ガスを利用する暖房器具のメリットとして、速暖性が高いモデルが多いことや、空気が乾燥しにくいことが挙げられます。
ただし、ガス式の場合、ガスホースの届かない場所では利用できない点に留意しなければなりません。また、ガス接続部の傷などが原因で、異常燃焼やガス漏れを起こす危険性があります。
ちなみに、ガス代を抑えるコツとして、ガス会社や料金プランを見直すのも方法です。一般に、プロパンガスよりも都市ガスのほうが料金は安めです。
電気
ハロゲンヒーターやオイルヒーターなどは電気で稼働しています。電気を利用する暖房器具のメリットは、ガスや灯油を使う暖房器具と比べて、空気が汚れにくい点です。また、細かな温度調節を行なえるなど利便性が高いことも魅力です。
一方、使用する条件によっては電気代が高くなるケースがあります。また、ガスや灯油を燃料とする暖房器具に比べてパワーがやや落ちる点もデメリットでしょう。
電気代を抑えるためにエアコンと併用したり、電力会社・料金プランを見直したりするのがおすすめです。
選ぶ参考に!ストーブ・ヒーターの付加機能8つ
近年のストーブ・ヒーターは、部屋を暖める目的のほかに、便利な付加機能が付いています。ここでは、ストーブ・ヒーターを選ぶ参考として、8つの付加機能を確認していきましょう。
加湿機能
ストーブ・ヒーターの種類の中には、加湿機能付きのものもあります。加湿機能付きを選べば、加湿器不要で、空気の乾燥を防げるでしょう。加湿機能を利用する際は、備え付けの給水タンクに水を入れてセットすることが一般的です。自動運転モードに設定しておけば、室温に合わせて湿度も調整してくれます。
部屋を一定の湿度に保つメリットとして、肌や髪の乾燥・ダメージを防ぐことが挙げられます。加えて、体感温度が上がるため暖房器具の設定温度を高くしなくても済み、省エネにつながることも特徴です。
消臭機能
消臭機能とは、ストーブ・ヒーターの点火、消火時の独特な臭いを抑える機能です。石油ファンヒーターや石油ストーブといった暖房器具に搭載されているケースが多いでしょう。
具体例を挙げると、消火時に徐々に火力を下げることで、未燃ガスの発生を抑えるモデルがあります。また、臭いを取る触媒を利用して、臭いの発生を抑えるモデルなども販売されています。
チャイルドロック機能
チャイルドロック機能とは、子どもが電源スイッチを押しても動かないように、操作部をロックできる機能を指します。小さな子どもがいるご家庭の場合、この機能が搭載されていると安心です。
また、子どもが誤って触ってもケガをしにくい工夫がされているなど、安全性の高い暖房器具がおすすめです。例えば、温風が出る箇所に手を入れられない構造のヒーター・ストーブを選べば、子どもがいるご家庭でも思わぬ事故のリスクを減らせます。
スマートフォン連携機能
スマートフォンを利用して、ストーブ・ヒーターの操作ができる機能を搭載したモデルも登場しています。外出先から遠隔操作で事前に部屋を暖めておいたり、消し忘れてしまった暖房器具を消したりすることが可能です。
また、音声操作が可能なモデルや、起動スケジュールを事前に予約できるモデルなどもあり、便利に活用できます。
省エネ機能
省エネモードの搭載によって、暖房にかかるコストを抑えられるモデルがあります。具体的には、室温に合わせて出力を調整するエコモードや、強弱を付けて暖房を行なうリズムモードなどがあります。
昨今は電気料金の値上げが相次いでいるため、省エネ機能を搭載した暖房器具を選ぶことで家計の負担を減らせるでしょう。
センサー機能
ストーブ・ヒーターのモデルによっては、さまざまなセンサー機能を搭載しています。例えば、人感センサーの場合、人の動作を感知して、自動で電源をオン・オフしてくれます。
また、温度・湿度センサーの場合、温度や湿度を感知して、適度にコントロールしてくれるでしょう。必要なセンサー機能に合わせて、ストーブ・ヒーターのモデルを選ぶのも手です。
電源オフ機能
電源オフ機能とは、安全面を考慮して自動で電源をオフしてくれる機能のことです。転倒や地震による揺れを感知した際に、自動で電源をオフしてくれるなどが挙げられます。
また、一定の温度に達したり、一定の時間が経過したりすると、自動で電源をオフにしてくれる機能もあります。
タイマー機能
時間を設定して、電源のオン・オフをコントロールできるタイマー機能も利便性が高いでしょう。モデルによっては、オン・オフのみの設定が可能なものもあります。
就寝時間や起床時間に合わせて、自動で部屋を暖めたいときに活用できます。
【パターン別】最適なストーブ・ヒーターの選び方
ここからは、ストーブ・ヒーターの選び方をパターン別に解説します。
リビングで使う場合
リビングで使う場合は、広い空間をスピーディーに暖められる、石油ファンヒーターや石油ストーブなどが適しているでしょう。モデルごとに、目安となる適用畳数が記載されているので参考にするのがおすすめです。
ここでは一例として、石油ストーブで解説します。例えば、6~9畳ほどの空間の場合、反射式の石油ストーブが適しています。一方、10畳以上の空間の場合、対流式の石油ストーブが適しています。
なお、前述の通り、賃貸アパートやマンションといった集合住宅の場合、灯油燃料の暖房器具の使用が禁止されているケースもあるので、事前の確認は必須です。
寝室で使う場合
寝室で使うストーブ・ヒーターを選ぶ際は、「静音性に優れている」「乾燥やほこりが気になりづらい」というポイントを押さえておくとよいでしょう。
例えば、温風が出ないオイルヒーターやパネルヒーターは、静音性が高い傾向です。また、湿度を調整してくれる機能を搭載した加湿セラミックファンヒーターなどを選ぶのもおすすめです。
子ども部屋で使う場合
子ども部屋に使うストーブ・ヒーターは、安全性を重視して選ぶのがポイントです。そのため、表面が熱くなりにくいオイルヒーターや、パネルヒーターなどが適しているでしょう。
また、空気清浄機能を搭載したモデルなら、ほこりやハウスダストによるリスクも回避できます。あわせて、チャイルドロック機能の有無などもチェックしておきたいところです。
コンパクトなスペースで使う場合
洗面所や脱衣所などコンパクトなスペースで使う際は、小型で速暖性の高い暖房器具が適しています。具体例として、ハロゲンヒーターやパネルヒーターが挙げられます。
とくに、寒い時期は急激な温度差によって体へ悪影響をおよぼす「ヒートショック」のリスクが高まるので注意しなければなりません。脱衣所やトイレに暖房器具を設置することで、ヒートショックのリスク低減につながるでしょう。
ストーブ・ヒーターのおすすめメーカー5選
ここでは、ストーブ・ヒーターでおすすめの代表的なメーカーを5つ紹介します。自分に合った暖房器具を探すためにも、ぜひチェックしてみてください。
1.〈dyson ダイソン〉
ダイソンは、世界的に有名な電気機器メーカーです。冬場は空気清浄機・ファンヒーターとして使えて、夏場は空気清浄機・扇風機として使えるモデルなどを展開しています。
モデルによっては、公式アプリとの連携によってスマートフォンからの遠隔操作が可能なので、便利に活用できるでしょう。
2.〈De’Longhi デロンギ〉
デロンギはイタリアの家電メーカーで、日本での人気も高い傾向です。主に、オイルヒーター、オイルレスヒーターを展開しています。
インテリアとも調和しやすいデザインなので、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
3.〈YAMAZEN 山善〉
山善は、石油ストーブや電気ストーブなどの暖房器具を多数展開しているメーカーです。コストパフォーマンスに優れており、リーズナブルな価格で購入できるでしょう。
4.〈IRIS OHYAMA アイリスオーヤマ〉
アイリスオーヤマは、宮城県に本社を構える大手メーカーです。コストパフォーマンスに優れたモデルを多く手がけているため、予算に見合ったストーブ・ヒーターを見つけやすいでしょう。
高い機能性を備えたモデルとして、大風量かつ人感センサーを搭載したセラミックファンヒーターなどを展開していることも魅力です。
5.〈CORONA コロナ〉
コロナは、新潟県で創業された老舗メーカーです。石油ストーブをはじめ、石油ファンヒーターやオイルレスヒーターなど多数の種類やモデルを展開しています。
石油ストーブは、暖房器具としての役割はもちろん、天板を使って調理などもできるので、秋冬のキャンプシーンでも重宝するでしょう。
まとめ
ストーブ・ヒーターは種類ごとに特徴やメリット、デメリットが異なるため、目的や部屋の広さに合わせて選ぶことが重要です。また、実際に購入する際は、付加機能やパターン別の選び方もチェックしておくとよいでしょう。
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