自宅でプロジェクターを使用する際、「せっかくならおしゃれに置きたい」と考える方もいるかもしれません。
プロジェクターの設置には、何に投影するか、どれくらいの距離を確保するかなど考えるべきポイントがいくつかあります。それらをふまえたうえで、インテリアなどに合う置き場所を見つけることが大切です。
この記事では、家庭用プロジェクターの投影方法や設置時の基本的なポイントに加え、さまざまな設置アイデアを紹介します。これからプロジェクターを導入しようとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
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ホームプロジェクターの使い方は4パターンある
家庭用プロジェクターの投影方法は、大きく分けて4つあります。ここでは、それぞれの特徴を紹介します。
壁に投影する
プロジェクターは専用のスクリーンを用意しなくても、壁に直接投影して使用できます。一般的には、白色でデザインのない壁が好ましいでしょう。
製品によっては、多少の凹凸がある壁でもきれいに投影できるものもあります。
スクリーンに投影する
よりきれいに投影したい場合は、プロジェクター専用のスクリーンを設置するとよいでしょう。スクリーンには以下のような種類があります。
種類 | 特徴 |
自立式スクリーン | スクリーンにバー状や三脚状の脚が付いており、床やテーブルに立たせられるタイプ。100インチを超えるサイズの場合、設置作業に少々手間が掛かる可能性があります。 |
壁掛け式スクリーン | 壁面に掛けたり、貼り付けたりするタイプで、「タペストリー式」や「掛け軸式」とも呼ばれます。軽量で、スクリーンの中では安価な傾向です。 |
巻き上げ式スクリーン | 天井や壁に取り付けた器具にスクリーンを収納するタイプ。使用時には、手動または電動で簡単に引き出せます。また、収納するため、日焼けによるスクリーンの変色も予防できます。賃貸住宅では天井や壁に傷を付けられないので、持ち家の方向きです。 |
ロールカーテンに投影する
部屋のロールカーテンを、プロジェクターのスクリーン代わりにするのもおすすめです。
ロールカーテンとは、布を上下方向に巻き上げ・巻き戻して開閉するカーテンのことで、ロールブラインドとも呼ばれます。カーテンとしての役割に加え、空間の間仕切りやプロジェクターのスクリーンとしても幅広く活用できます。
遮光タイプのロールカーテンを選ぶと、外からの光の影響を受けにくく映像が見やすくなるでしょう。また、窓枠よりも幅広のロールカーテンを設置すると、両サイドからの光漏れも防げます。
天井に投影する
壁やスクリーンへの投影が難しい場合は、天井に投影する方法がおすすめです。この場合、天井投影に対応したプロジェクターを選ぶ必要があります。
天井投影が可能ならリビングだけでなく、寝室や子ども部屋などさまざまな場所でプロジェクターを設置・活用できるのがメリットです。
プロジェクターの自宅での設置アイデア7選
プロジェクターを自宅で使用する場合、工夫次第でさまざまな設置方法が考えられます。ここでは、プロジェクターの7つの設置アイデアを、メリット・デメリットとともに紹介します。
1.床に直置きする
プロジェクターを床に直接置くのは簡単で手軽な方法です。費用や手間を掛けずにすぐに使用できるのがメリットです。
ただし、この方法にはいくつかのデメリットもあります。プロジェクターにぶつかったり、上に物を落としたりするリスクが高く、怪我や故障の原因となる可能性があります。
また、床から投影面までの角度が大きくなるため、角度調整ができないプロジェクターだと投影位置の調整が難しい点がデメリットです。
2.収納棚に据え置きする
背が低めの収納棚や食器棚の天板に、プロジェクターを置く方法もあります。棚の向かい側の壁に映像を投影できるので、部屋をすっきりと保てます。
ただし、収納棚は通常、壁に沿って設置されるケースがほとんどです。プロジェクターには熱を排出する排気口があり、壁に隙間なく設置すると排気口がふさがれてしまうことがあります。故障や発火の原因になる可能性があるため、設置には注意が必要です。
3.キャスター付きのワゴンに乗せる
キャスター付きのワゴンにプロジェクターを乗せておけば、簡単に位置調整ができます。
また、ワゴンには、プロジェクターと一緒に使うブルーレイ再生機器やゲーム機などもまとめて収納可能です。リビングや寝室など、視聴場所に合わせてワゴンごと移動できる点も便利です。
4.使うときだけテーブルに出す
部屋をすっきりとさせておきたいなら、使うときだけダイニングテーブルなどにプロジェクターを出す方法もあります。一時的に設置するだけなのでテーブルが狭くなる心配もありません。
ただし、この方法では、プロジェクターを出し入れするたびにピント合わせをする必要があります。手間を減らすためには、オートフォーカス機能が搭載されたプロジェクターを選ぶとよいでしょう。
また、テーブルの上では、プロジェクターに飲み物をこぼさないよう注意が必要です。
5.壁に取り付けた棚に設置する
DIYで壁に棚を取り付け、その棚にプロジェクターを設置する方法もあります。この方法では、高い位置からの投影が可能になるとともに、部屋のデッドスペースを有効活用できるのがメリットです。
また、プロジェクターの配線をすっきりとさせるために、棚の背面にケーブルを通す穴を開けておくとよいでしょう。
賃貸なら「柱を作る」のがおすすめ
賃貸住宅では壁に傷を付けることができません。そこでおすすめなのが、ホームセンターなどで購入した木材に、「ディアウォール」と呼ばれる突っ張りアイテムをはめて柱を作る方法です。ディアウォールを使えば、好きな高さに棚を取り付けられます。
DIYをしたくない場合は、天井と床を突っ張る収納アイテム「ドローアライン」を購入するのも一案です。これを使えば、プロジェクターとともにインテリア雑貨も飾れます。
このような方法だと、賃貸住宅でもプロジェクターをおしゃれに設置できます。
6.ピクチャーレールから吊り下げる
ピクチャーレールは、絵画や写真などを吊るして飾るためのレールです。本体やワイヤー部分の色・素材にはさまざまなバリエーションがあり、部屋を理想の空間にコーディネートできます。
カゴなどに紐を取り付け、ピクチャーレールのフックに紐を引っ掛ければ、プロジェクターを吊り下げることも可能です。その際、プロジェクターの重さに耐えられるよう、ピクチャーレールの耐荷重を必ず確認してください。
ピクチャーレールは新築・リフォーム時に埋め込んだり、後付けしたりもできます。ただし、後付けタイプのほうが耐荷重は低くなる傾向がありますので、注意が必要です。
7.天井に固定する
プロジェクターをおしゃれに設置するには、天井もおすすめです。天井だと、映像投影中に人の影が映り込むといった不便さも軽減できます。
ただし、新築・リフォームのタイミングで設置するのではない場合、配線を隠すのは困難です。また、自己流で設置作業を行うと、プロジェクターが落下する危険性があるため、天井に固定したい場合は専門業者に依頼すると安全です。
プロジェクターの設置場所の基本ポイント
前章で、どのようにプロジェクターを設置したいかのイメージが固まってきたところで、ここではクリアすべき4つのポイントを押さえておきましょう。
投影面の位置
例えば、100インチ(横:縦=16:9の場合)の画面を投影するなら、横約221cm、縦約125cmの広さが必要です。まずは、それだけの広さを確保できる場所を探すか、スクリーンを用意しましょう。
また、プロジェクターを視聴しやすくするためには、投影面が目線と水平か、少し下になるように設置します。目線よりも高い位置だと首が疲れてしまうので、適切な調整が必要です。
投影面からの距離
プロジェクターを設置するためには、投影面までの一定の距離が必要です。100インチの画面を投影するなら、一般的なプロジェクターで2.5~3m程度の投影距離が必要とされています。投影距離が短くなるほど投影できる画面は小さくなります。
部屋のレイアウトを工夫しても投影距離を確保できない場合は、「短焦点プロジェクター」や「超短焦点プロジェクター」を選ぶのがおすすめです。詳しくは、次章「プロジェクターの設置場所に困ったときの対処法」をご覧ください。
障害物
プロジェクターと投影面の間に、家具などの障害物がないように配置しましょう。
また、プロジェクターと投影面の間が室内を移動する際の動線になっていると、人が通るたびに影が映像を遮ってしまいます。さらに、投影時の強い光が目に入ると危険です。
そのため、障害物がなく、人の往来がない場所を選んでプロジェクターを設置することが大切です。
配線経路
プロジェクターをすっきりとおしゃれに設置したいなら、配線経路の確保も重要です。ケーブルが壁に沿うように配置したり、隠し場所を考えたりしましょう。
無線接続が可能なプロジェクターを選べば、配線本数を減らせます。
プロジェクターの設置場所に困ったときの対処法
「プロジェクターをうまく置ける場所がない」「部屋が狭く投影距離を確保できない」など、設置に関するお悩みを解決するためのプロジェクターの選び方を解説します。
プロジェクターの置き場所がないとき
棚などにプロジェクターを置きたくても、あまりスペースを確保できない場合には、モバイル型のプロジェクターがおすすめです。
モバイルプロジェクターは、自宅に限らず、キャンプなどの外出先にも持ち運んで使える小型のプロジェクターです。1kgに満たないコンパクトなモデルが多く、場所を取らずに使えます。
プロジェクターの投影距離を確保できないとき
寝室や一人暮らしの部屋など、部屋が狭く投影距離を確保できない場合には、短焦点プロジェクターがおすすめです。短焦点プロジェクターは、約1.5mの距離で100インチの画面を投影できます。
また、投影距離がわずか15cmほどの「超短焦点」プロジェクターもあります。ただし、超短焦点でかつモバイル型の製品はほとんど出回っていないため、何を優先するかを考えて選びましょう。
一人暮らし向けのプロジェクターをお探しの方は、チェック項目や具体的なメーカー・製品についても紹介している、以下の記事もぜひ参考にしてください。
まとめ
家庭用プロジェクターの設置方法には、床や棚、ピクチャーレール、天井などいろいろな選択肢があります。今回紹介したアイデア以外にも、投影面の位置や距離、障害物、配線経路などの条件をクリアできれば、自分らしい使い方ができます。
置き場所の制限を減らすために、モバイルプロジェクターや短焦点プロジェクターを活用するのもよいでしょう。最適な置き場所を見つけて、プロジェクターのある暮らしを楽しんでください。
また、プロジェクターをリーズナブルな価格で購入したい方は、全国800店舗以上の実店舗とオンラインストアを展開する、セカンドストリートをぜひご利用ください。