冬になると、寒さとともに空気の乾燥が気になります。乾燥対策として、加湿効果がある石油ファンヒーターやガスファンヒーターなどの活用がおすすめです。
この記事では、冬に空気が乾燥する原因やデメリットとともに、石油・ガスファンヒーターの加湿効果を解説します。また、電気を使うファンヒーターの乾燥のしやすさや、ファンヒーターの選び方なども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
なお、〈2nd STREET セカンドストリート〉では、ファンヒーターなどの暖房器具を種類豊富に取り扱っています。新たに暖房器具を購入したい方は、セカンドストリートの実店舗やオンラインストアをぜひご覧ください。
冬に空気が乾燥する原因とは?
空気が含むことのできる水分量には上限があり、気温が下がるほど水分量が少なくなります。空気中の水分量が少ないと、必然的に空気の乾燥を感じやすくなるでしょう。
ここで、「夏と冬で湿度が変わらない日もあるのでは?」と疑問に思う方もいるかもしれません。しかし、同じ湿度(相対湿度)でも、気温によって空気中の水分量は異なります。
例えば、夏の「湿度50%」と冬の「湿度50%」では、空気中の実際の水分量は、気温が低い冬のほうが少ないのです。
また、冬にエアコンなどの暖房器具を使用すると、室温だけが上がるため、相対的に湿度が下がってしまいます。暖房器具から吹き出す温風によって、さらに空気の乾燥を感じやすくなります。
これらが、冬の乾燥の主な原因です。
空気が乾燥することによるデメリット
ここでは、空気の乾燥が招く3つのトラブルを紹介します。
風邪をひきやすくなる
風邪などのウイルスは、空気が乾燥していると活発に活動します。空気が乾燥すると、鼻や喉の粘膜も乾燥し、異物を排除する「繊毛」の動きが弱まるため、ウイルスや細菌が体内に侵入しやすい状態となります。
とくに冬は、インフルエンザにも注意が必要です。インフルエンザウイルスの生存率は、温度10~20度、湿度20%で高まるとされています。
内閣府が運営する「政府広報オンライン」では、インフルエンザの予防策として、50~60%の湿度を保つことが推奨されています。
参考:インフルエンザの感染を防ぐポイント「手洗い」「マスク着用」「咳(せき)エチケット」|政府広報オンライン
肌の調子が悪くなる
空気が乾燥すると、肌も乾燥するため注意が必要です。肌の水分量が不足することで、外部刺激から肌を守る「バリア機能」が低下したり、一定のサイクルで肌が生まれ変わる「ターンオーバー」が乱れたりします。
これらが原因で、かゆみや湿疹、ニキビなどの肌荒れに悩まされるケースもあるでしょう。
火災のリスクが高まる
冬は、気象庁から「乾燥注意報」が発表されることがあります。乾燥注意報は、空気の乾燥により、火災・延焼が発生するリスクが高いことを意味するものです。
具体的には、湿度が40%を下回ると、火災が発生しやすくなると言われています。安全に過ごすためにも、冬場の乾燥対策は重要です。
石油ファンヒーターやガスファンヒーターの加湿効果
空気が乾燥する原因のひとつに「暖房器具の使用」を挙げましたが、暖房器具の中には加湿効果が期待できるものあります。それが、石油ファンヒーターとガスファンヒーターです。
石油・ガスファンヒーターは「燃焼系」の暖房器具に分類され、燃料となる灯油やガスが燃える際に水蒸気が発生します。
例えば、石油ファンヒーターの場合、灯油1リットルの燃焼で水分約1リットル分の加湿効果があります。これは、家庭用の小型加湿器を使う場合と、同程度の加湿効果です。ガスファンヒーターも同様にガスの燃焼により加湿効果を得られます。
石油・ガスファンヒーターが湿度を高める仕組み
石油・ガスファンヒーターによる加湿の詳しい原理は、次の通りです。
石油やガスに含まれる炭素(C)と水素(H)が燃焼によって、空気中の酸素(O2)と反応。炭素(C)は二酸化炭素(CO2)へ、水素(H)は水(H2O)へ変化するためです。
一方、エアコンのような「熱交換系」の暖房器具や、セラミックファンヒーター・オイルヒーターのような「非燃焼系」の暖房器具に、燃焼過程はありません。よって、水が発生しないため加湿効果は得られません。
電気を使うファンヒーターは乾燥しやすい?
先述の通り、セラミックファンヒーターのような電気を使う「非燃焼系」の暖房器具に加湿効果はありません。そのため、使用によって空気は乾燥しやすくなります。
しかし最近では、「加湿機能付き」のセラミックファンヒーターなども多く販売されています。加湿機能付きなら、温風と一緒に水分も放出されるため、乾燥を気にせずに使用可能です。製品によって水を入れるタンク容量が異なるため、部屋の広さに合ったものを選びましょう。
なお、以下の記事では、加湿機能を含め、暖房器具の便利な付加機能などを紹介しています。暖房器具を選ぶ際は、あわせて参考にしてください。
乾燥対策は暖房効率を高めるうえでも重要!
暖房器具を使用するとき、電気代や燃料代が気になる方も多いでしょう。基本的に、暖房器具の設定温度が高いと、電気代などもかかりやすくなります。
一方で、同じ室温でも湿度が高いと暖かく感じられるため、設定温度が低くても快適に過ごせるでしょう。節約したい方こそ、乾燥対策で湿度を高めることが大切です。
石油ファンヒーターやガスファンヒーターは、メインの暖房器具としてはもちろん、広い部屋ではエアコンと組み合わせるのもおすすめです。
石油・ガスファンヒーターは空間を暖めるスピードが速い点がメリットです。そのため、即暖性のある石油・ガスファンヒーターで加湿をしながら部屋全体を暖めた後、エアコンを使って温度を保つ方法が効率的です。
暖房器具の電気代を節約する方法や選び方については、以下の記事でも詳しく紹介しています。
石油・ガス・加湿セラミックファンヒーターの選び方
石油・ガス・加湿セラミックファンヒーターに共通する選び方のポイントは、以下の通りです。
- 対応畳数(部屋の広さに応じた出力)
- 暖房能力
- 省エネ性能
- 搭載機能
上記のポイントに加え、ファンヒーターごとの選び方も見ていきましょう。
石油ファンヒーターの選び方
石油ファンヒーターは、消火時に嫌な臭いがすることがあります。気化したばかりの灯油が燃え切らず、外部に漏れることが原因です。
この臭いは、基本的に人体への悪影響はないものの、消臭機能が付いた製品を選ぶとよいでしょう。また、石油ファンヒーターは給油が必要なため、タンクの持ちやすさなども選ぶ際のポイントです。
ガスファンヒーターの選び方
ガスファンヒーターには、都市ガス用とプロパンガス用があるため、自宅で契約しているガスと同じ種類のものを選びましょう。
異なる種類のガスファンヒーターを使用すると、異常燃焼の原因となります。
加湿機能付きセラミックファンヒーターの選び方
加湿セラミックファンヒーターは、水を入れるタンクの容量をチェックする必要があります。10畳前後の部屋なら、タンク容量は2.5リットル以上が目安です。
通常のセラミックファンヒーターと異なり、水分により雑菌が繁殖しやすいため、お手入れのしやすさも確認しておきましょう。
まとめ
空気が乾燥していると、風邪をひきやすくなったり、肌の調子が悪くなったりします。加えて、体感温度が下がり暖房効率も悪くなるため、乾燥対策が重要です。
石油ファンヒーターやガスファンヒーターなら、使用するだけで部屋の加湿もできます。また、セラミックファンヒーターのように電気を使う暖房器具でも、加湿機能付きのものを選べば、別途加湿器を用意しなくても快適に過ごせるでしょう。
リユースショップのセカンドストリートでは、ファンヒーターをはじめ、各種メーカーの暖房器具を販売しています。本記事で紹介した選び方をもとに、希望に合う暖房器具を見つけてください。