テレビを買い替えるとき、「種類が多すぎてどれを買えばよいのか分からない……」と悩む方も多いのではないでしょうか。テレビは液晶や有機ELといった種類だけでなく、画質や音質、サイズなど、検討するポイントが多数あります。
そこで今回は、テレビの種類と選び方のポイントについて解説します。さらに、テレビの買い替え時に役立つ情報やおすすめメーカーも紹介しますので、テレビを選ぶ際の参考にしてください。
なお、〈2nd STREET セカンドストリート〉では各種メーカーのテレビをリーズナブルな価格で取り扱っています。テレビの買い替えを検討する際は、店舗やオンラインストアをご覧ください。
テレビの種類は3つ
テレビの種類は大きく3つに分けられます。それぞれの特徴を紹介します。
液晶テレビ
現在、テレビの主流は液晶テレビです。液晶テレビは、LEDのバックライトを光源として画面の明るさを調整し、映像を映し出します。明るい映像を見ることが多い方には、液晶テレビがおすすめです。
また、リーズナブルな価格帯のモデルが多く、ポータブルサイズから100V型を超える大型サイズまで幅広くラインナップされています。
なお、LEDバックライトには、直下型とエッジ型の2種類があります。
直下型 | 画面全体に敷き詰めるようにLEDライトを配置。均等に光が当たることから、コントラストの調整がしやすい。 |
エッジ型 | 画面の端を囲むようにLEDライトを配置。直下型と比較すると、価格は安いが映像にムラが出やすい。 |
有機ELテレビ
有機ELテレビは、電圧を掛けることで自発光する有機EL素子をパネルに搭載しているテレビです。1画素ごとに明るさを調整できるため、深みのある黒色の表現などが可能となり、液晶テレビに比べてより精細な映像表現に向いています。
また、応答速度が速いことで、スポーツやアクション映画など動きの速いシーンやダイナミックな動きを、滑らかに表示できます。
そのほか、視野角の広さ(斜めからでも見やすい)や薄型などのメリットもありますが、価格は液晶テレビに比べるとやや高めです。
MiniLEDテレビ
MiniLEDテレビは、小さなLEDを利用して液晶パネルに映像を映すテレビです。仕組みは液晶テレビと同じですが、従来のLEDバックライトよりも細かく光量を調整できるため、コントラストの高い映像表現を可能にしています。
最大の明るさが有機ELテレビよりも強い一方で、液晶テレビに比べて消費電力は多い傾向です。また、バックライトを必要とする構造上、有機ELテレビと比べて本体にはやや厚みがあります。
テレビの種類以外にも知っておきたい!選び方のポイント
ここでは、種類以外にテレビを選ぶ際のチェックポイントを詳しく紹介します。
解像度
解像度とは、テレビ画面に映し出される色の付いた小さな点である「画素(ピクセル)」の密度のことです。解像度が高いほど、より鮮明で高精細な映像を楽しめます。
テレビの解像度は「横の画素数×縦の画素数」で表され、主な解像度の種類は以下の通りです。
- フルHD(1,920×1,080):地デジ時代の主流
- 4K(3,840×2,160):フルHDの4倍の画素数で高画質
- 8K(7,680×4,320):4Kの4倍の超高解像度
大型テレビを選ぶ場合、解像度の低いパネルだと画質の粗さが目立ちます。一般的に32V型~40V型であればフルHDで問題ありませんが、43V型以上の場合は4Kのほうがより快適に視聴できるでしょう。
画面サイズ
テレビを選ぶ際、画面サイズは重要なポイントです。とくに、スポーツ中継やライブ映像を視聴する場合は、画面が大きいほうが迫力ある映像を楽しめます。
ただし、画面サイズが視聴環境に対して大きすぎるとかえって見づらかったり、画面の粗が気になる可能性があります。最適な画面サイズは、視聴距離や部屋の広さによって異なるため、注意して選びましょう。
テレビとの視聴距離で選ぶ
フルHDなら画面の高さの約3倍、4Kは約1.5倍の距離から見るのがおすすめです。
画面サイズに対する視聴距離の具体的な目安は、以下の表を参考にしてください。
画面サイズ | 視聴距離 | |
フルHD | 4K | |
19V型 | 約0.7m | – |
24V型 | 約0.9m | – |
32V型 | 約1.2m | – |
40V型 | 約1.5m | 約0.75m |
43V型 | 約1,6m | 約0.8m |
49V型 | 約1.8m | 約0.9m |
55V型 | 約2.0m | 約1.0m |
60V型 | 約2.2m | 約1.1m |
65V型 | 約2.4m | 約1.2m |
70V型 | 約2.6m | 約1.3m |
部屋の広さで選ぶ
大きな部屋なら大型テレビ、コンパクトな部屋なら小型テレビがバランスよく、視聴もしやすいでしょう。
具体的な目安は、以下の通りです。
- 4.5~6畳:4K、フルHDともに43V型まで
- 8畳程度:フルHDは49V型まで、4Kは55V型程度まで
- 10畳以上:フルHDは50V型以上、4Kは60V型以上でも可
4Kであれば近づいて視聴しても画面の粗が目立ちにくいため、同じ部屋でもフルHDより大きいテレビで快適に楽しめます。
チューナー数
テレビには、放送を受信するためのチューナーが内蔵されており、チューナー数によって同時に視聴や録画ができる番組数が決まります。例えば、内臓チューナー数が3つのテレビでは、同じ時間に2番組を同時録画しながら、別の番組を視聴することが可能です。
ただし、4K放送を視聴する場合は「4Kチューナー」が内蔵されているかを確認しましょう。4Kチューナー非搭載のテレビで4K放送を視聴するには、別途外付けの4Kチューナーが必要です。
「4K対応テレビ」という言葉もありますが、これは4Kの画質に対応しているという意味で、4Kチューナーが内蔵されているという意味ではありません。
録画機能
HDD(ハードディスク)が内蔵されているテレビであれば、レコーダーを外付けすることなく録画が可能です。
一方、HDDが内蔵されていないテレビは、USBで外付けHDDを接続すれば録画が可能になります。外付けHDDは、録画データの容量が不足したときに増設する用途としても利用可能です。
そのほか、2番組を同時に録画できる機能や、特定のキーワードを設定すると該当する番組を自動で録画してくれる機能などもあります。
インターネット接続機能
インターネット接続機能搭載のテレビなら、オンラインで動画やさまざまな動画配信サービス(YouTubeやNetflix、Amazon Prime Videoなど)を視聴できます。
テレビのネットワーク機能は、有線LANや無線LANなど機種によって異なるので、必要な機能が搭載されたものを選びましょう。
また、テレビのリモコンに各種動画配信サービスの専用ボタンが備わっているモデルもあります。ボタンを押すだけなので、スムーズに動画視聴が可能です。
以下の記事では、スマートフォンをテレビに接続して便利に活用する方法を解説しています。
音質
映画やライブ映像など、音の立体感や臨場感を楽しみたい方は、テレビのスピーカーが3基以上搭載されている種類を選びましょう。
最近は、映画館でも採用されている「立体音響機能(ドルビーアトモス)」を搭載したテレビも登場しています。立体音響機能は、音が前後左右からだけでなく頭上からも聞こえるなど、「高さ」の要素も加わることで立体的な音の広がりが感じられます。
音声操作機能
音声操作機能は、人の声でテレビ本体を操作できる機能を搭載したテレビです。例えば、「テレビを点けて」「音量アップ」「チャンネルダウン」などと話し掛けるだけで、電源オンオフや音量調整、チャンネル切替などの操作ができます。
この機能は、手もとにリモコンがないときや、料理や掃除で両手がふさがっているときに役立ちます。
消費電力量
一般的に、大きな画面よりも小さな画面のテレビのほうが消費電力を抑えられます。また、液晶テレビと有機ELテレビでは、液晶テレビのほうが消費電力は少なめです。
基本的には、高性能なものほど消費電力も掛かると考えられます。ネットショップなどでは、消費電力量の目安が表示されている場合もあるので参考にしてみましょう。
テレビの電気代については、以下の記事でも詳しく紹介しています。
倍速機能
一般的なテレビは、1秒あたり60コマの静止画を連続して表示することで映像として見せています。倍速機能は新たに映像を生成して、1秒あたりのコマ数を120コマや240コマに増やし、より滑らかな映像表現が可能です。
動きの速い映像でも残像やブレが抑えられるため、スポーツ中継やアクションシーンのような動きのある映像を好む方におすすめです。
HDR機能
HDR(ハイダイナミックレンジ)とは、肉眼で見るような自然な明暗を表現できる技術です。そのため、明るい場面での白飛びや、暗い場面での黒つぶれが軽減され、映像が細部までより鮮明に見えます。
HDR対応の映像は、一部のブルーレイソフトや、NetflixやAmazon Prime VideoなどのVOD(ビデオ・オン・デマンド)サービスで楽しめます。
アップコンバート機能
地上波放送や一部の動画配信サービスでは、4Kの映像に対応していません。画素数の多い4Kテレビや8Kテレビでそれらの映像を視聴すると、映像の粗が目立ってしまうという問題があります。
この問題を解決してくれるのがアップコンバート機能で、4K非対応の映像を滑らかに補正して高画質化してくれます。
HDMI関連機能
HDMI(エイチディーエムアイ)とは、映像と音声をデジタル信号で伝えるための規格です。テレビにHDMI端子があれば、レコーダー、ゲーム機、動画配信サービス用のメディアプレイヤーなど、HDMI端子を持つデバイスとテレビをケーブルで簡単に接続できます。
最近はHDMI端子でテレビに接続できるデバイスが増えています。テレビを選ぶ際は、端子数が不足することがないよう数や種類を確認しておきましょう。
テレビを安く買い替えたいときのポイント
テレビをお得に買い替えるなら、ボーナス時期や年末年始のセール時期のほかに、新商品の発表がある6~8月も狙い目とされています。
この時期は、発売から1年ほどの型落ちモデルが値下げされるため、テレビを安く手に入れるチャンスです。
なお、所有しているテレビの処分は、家電量販店での引き取りや自治体指定の業者での回収といった方法があります。テレビが故障していない場合は、リユースショップ・リサイクルショップで買い取ってもらうのもおすすめです。
リユースショップ・リサイクルショップは、リーズナブルな価格でテレビを購入することもできるため、上手に利用すればお得に買い替えることができます。
なお、テレビの買い替え時期については、以下の記事で詳しく解説しています。
おすすめのテレビメーカーの種類一覧
セカンドストリートの2023年売上数量ランキングをもとにした、おすすめのテレビメーカーランキングは以下の通りです。
- SHARP
- TOSHIBA
- Panasonic
- Hisense
- SONY
- FUNAI
- ORION
- TCL
- maxzen
- MITSUBISHI
※2023年1月~12月期間の売上数量ランキング
ここでは、おすすめランキング順に各メーカーのテレビの特徴を紹介します。
1.〈SHARP シャープ〉
シャープは、国内でもトップクラスの人気を誇るテレビメーカーで、「AQUOS(アクオス)」シリーズが人気です。
特徴としては、4Kの液晶モデルを中心に採用されている新開発の「N-Blackパネル」が挙げられます。光や室内の映り込みを抑えて、液晶パネルながらくっきりとした明暗の映像表現が可能です。
また、スポーツ映像をより楽しめる動画補正機能や、高音質な立体音響機能を搭載したモデルもあります。
2.〈TOSHIBA 東芝〉
東芝の「REGZA(レグザ)」シリーズには、独自の映像エンジンである「レグザエンジン」が搭載されています。レグザエンジンによって、映画やスポーツ、ゲームなどのさまざまなコンテンツを臨場感あふれる映像や豊かな色彩で楽しむことができます。
そのほか、複数のチャンネルを連続録画できる「タイムシフトマシン」などのユニークな機能も備えています。
3.〈Panasonic パナソニック〉
パナソニックの「VIERA(ビエラ)」シリーズは、液晶テレビ・有機ELテレビといった種類のほか、画面サイズも豊富にラインナップしています。
VIERAの4K対応モデルには、独自開発の高画質エンジン「ヘキサクロマドライブ」を搭載。もとの映像の色彩を、忠実に画面上で再現できるのが特徴です。
4.〈Hisense ハイセンス〉
ハイセンスは、生活家電を扱う中国のメーカーです。東芝からテレビ事業を買収し、レグザエンジン技術を得たことにより、液晶テレビの画質が向上しています。
4Kチューナー内蔵モデルは、国内メーカーの同様モデルと比較しても安価です。高画質なテレビをリーズナブルに手に入れたい方におすすめといえます。
5.〈SONY ソニー〉
ソニーの「BRAVIA(ブラビア)」は、ソニーならではの映像美と迫力ある音響が楽しめるシリーズです。
独自の認知特性プロセッサー「XR」は、テレビの特性に合わせた最適な画像処理を行い、肉眼で見ているような映像体験を実現。これまでにない臨場感や没入感を味わえるようになりました。HDR機能やアップコンバート機能搭載のモデルもあり、高精細な映像を堪能できます。
6.〈FUNAI フナイ〉
フナイは、国内での知名度はそれほど高くないものの、海外での評価は高く、北米の液晶テレビ市場のシェアでは、トップクラスの実力を持つ日本メーカーです。
画質もよく、ほかのメーカーと遜色ない機能を持ちながら、生産コストを削減することで低価格を実現しています。コストパフォーマンスを重視する方に人気です。
7.〈ORION オリオン〉
オリオンは、低価格な商品展開とコストパフォーマンスが魅力の日本メーカーです。
XDシリーズとWDシリーズの2つがあり、ハイグレードなXDシリーズは4Kチューナー内蔵・HDR対応・直下型LEDバックライト採用など、低価格ながら十分な機能を備えています。
8.〈TCL ティーシーエル〉
中国の総合家電メーカーであるティーシーエル。量子ドットLED技術である「QLED」を採用したモデルは、自然に近い色彩表現を楽しめるのが特徴です。
リーズナブルな価格のモデルが多く、コストパフォーマンスを重視する方におすすめといえます。
9.〈maxzen マクスゼン〉
マクスゼンは、デザインや機能をそぎ落として低価格に抑えた「ジェネリック家電」を提供しています。
誰でも直感的に使えるシンプルなリモコンや番組表などが特徴で、高機能なテレビを必要としない方やコストパフォーマンスを求める方に人気です。
10.〈MITSUBISHI 三菱電機〉
三菱電機は、2021年の出荷を最後にテレビ事業から撤退しましたが、「REAL(リアル)」シリーズは、現在も中古市場で根強い人気があります。
REALシリーズには、大容量HDDとブルーレイレコーダーの両方を内蔵したモデルがあり、番組の録画だけでなくダビングも可能。この特徴を持つテレビは、大手国内メーカーの中ではREALシリーズが唯一の存在です。
まとめ
テレビは「液晶」「有機EL」「MiniLED」の大きく3種類に分けられます。テレビの種類以外にも、メーカーやモデルごとに特徴が異なるため、何を重視するかで買い替えの選択肢は違ってきます。
サイズ、画質、音質などの違いはもちろん、オンライン動画視聴に便利な機能などもあるので、ニーズに合わせて検討してみてください。
セカンドストリートでは、各メーカーのテレビをリーズナブルな価格で取り扱っています。店舗やオンラインストアで各種テレビを比較できますので、買い替えをご検討の方はぜひ一度ご覧ください。