扇風機やエアコンは暑い季節でも部屋のなかで快適に過ごすための必需品。体調管理のためにも暑いときは我慢せずに、扇風機やエアコンを活用しましょう。電気代が気になるという人は、使い方を工夫することで電気代を節約できます。
この記事では、扇風機とエアコンの電気代や併用する際の効果的な使い方、おすすめの扇風機などをご紹介します。併せて、エアコンにかかる電気代を節約するコツも解説するので、夏の電気代節約や効果的な併用方法が知りたい人はぜひ参考にしてみてください。
どちらが安い?扇風機とエアコンの電気代を比較
扇風機とエアコンでは、どちらの電気代が安いか気になる人も多いでしょう。扇風機とエアコンにかかる電気代は、以下の方法で計算できます。
「1時間あたりの消費電力(kWh)×電気料金の単価(円/kWh)」
それぞれにかかる電気代の違いを、以下の表で比較してみました。
扇風機 | エアコン | |
1時間あたり | 1.2円 | 15.5円 |
1日あたり (18時間稼働) | 22.3円 | 279円 |
1ヶ月あたり (30日間・1日18時間稼働) | 669.6円 | 8,370円 |
今回は扇風機の消費電力を0.04kWh、エアコンの消費電力を0.5kWh、電気代の目安単価を31円/kWhと仮定しています。
なお31円/kWhという金額は、全国家庭電気製品公正取引協議会が電力会社の電力料金の改定を受けて令和4年7月22日に改定した目安単価です。
参考:公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会|よくある質問 Q&A
扇風機の電気代
扇風機の消費電力は一般的に40W前後です。扇風機を1時間つけっぱなしにした場合にかかる電気代は約1.2円で、18時間だと約22.3円です。1ヶ月で見ても電気代は670円程度となります。
扇風機にかかる電気代を抑えたい場合は、モーターに着目しましょう。扇風機のモーターには「DCモーター」と「ACモーター」があり、DCモーターの方が電力を消費しづらく電気代を安く抑えることが可能です。商品によってはモーターの違いによって、約10倍も電気代に差が出ることもあります。
エアコンの電気代
エアコンの消費電力は機種や運転モードなどで異なりますが、500Wと仮定した場合の電気代は扇風機の約13倍です。
エアコンの消費電力は、室内外の温度差や部屋の広さなどによっても変動します。エアコンは室内の熱を室外機から外に排出する仕組みで、外の温度が高いと熱をうまく逃がせません。その結果、さらに電力を消費してしまいます。また、部屋が広いほど消費電力が増えて電気代がかかります。
扇風機だけで夏を乗り切れる?
扇風機は、エアコンと比べるとコストパフォーマンスのよい冷房器具です。ただし、扇風機だけで夏を過ごすのはおすすめできません。
室温が32度を超えるような状況では、扇風機を使っても室内の熱い空気が撹拌されるだけで涼しさを感じにくいです。その結果、体の熱が下がらず熱中症のリスクを高めるでしょう。
毎年、扇風機だけで夏を過ごしていた高齢者が、熱中症になる例が多く報告されています。若者と比べて暑さを感じにくく、汗をかきにくい高齢者は熱中症になりやすいため注意が必要です。体温が上がり暑さを感じたときには、すでに脱水症状を起こしている恐れがあります。
地域によっては最高気温が40度前後まで上昇するケースも多いです。日中はもちろん夜間も高い気温が続くことがあるため、扇風機だけで夏を乗り切るのは難しくなってきているといえるでしょう。
夏を快適に過ごすためには、エアコンと扇風機を併用して過ごすのがおすすめです。
扇風機とエアコンの併用がおすすめ!効果的な使い方
扇風機だけで夏を乗り切るのは難しい一方で、エアコンは電気代が高く、使うのをためらう人もいるでしょう。エアコンの電気代が気になるときは、扇風機と併用するのがおすすめです。
扇風機を使うことでエアコンの冷風を部屋全体に広げたり、部屋の空気を撹拌したりして温度ムラをなくせます。温度ムラをなくしてエアコンを効果的に使えると、電気代を節約することが可能です。
扇風機の置き方やエアコンの設定を以下のようにすると、効率よく部屋の温度を下げられます。
・エアコンの風向きを水平にする
・扇風機をエアコンの風下に設置する
・扇風機をエアコン側に向ける
天井付近には暖かい空気が溜まりやすい一方で、冷たい空気は床付近にとどまる傾向にあります。そのため、エアコンの風向きを水平にして、冷風が少しずつ下に降りるようにしましょう。
また、空気を循環させて温度ムラを解消するためには、扇風機をエアコンの風下に設置し、エアコンに向かい合うように置くのがポイントです。エアコンと扇風機の風が合わさって部屋全体を巡回することで、温度を均整化できます。
なお、冷風をより遠くまで届けたい場合、エアコンに背を向けるように扇風機を置くのもおすすめです。
扇風機とエアコンの併用については、以下の記事も参考にしてみてください。
温度ムラの解消には、扇風機の代わりにサーキュレーターの併用もおすすめです。サーキュレーターの使い方や冷暖房別の効果的な使い方について、以下の記事で解説しています。
夏場のエアコンにかかる電気代を節約するコツ
エアコンの使い方次第で夏場の電気代を抑えることが可能です。続いては、エアコンの電気代を節約する方法を4つご紹介します。
自動運転モードを使う
エアコンの電気代を節約する場合、自動運転モードの使用がおすすめです。自動運転モードでは設定温度まで室温を下げ、設定温度になると省エネ運転モードに切り替わるため、電気代の節約につながります。
電気代を節約しようと弱運転モードに設定している人も多いでしょう。実は弱運転モードを使うと、設定温度に下がるまでに時間がかかります。室温が設定温度になるまで稼働し続けるため、節約という観点ではあまりおすすめできません。
除湿機能を活用する
冷房機能ではなく除湿機能を使うと、エアコンの電気代を抑えられると聞いたことがある人もいるでしょう。エアコンの除湿機能には冷房除湿と、再熱除湿の2種類があります。
冷房除湿は温度と湿度を下げる仕組みです。冷房除湿は電気代が安いため、エアコンによっては除湿機能を使うことで電気代を節約できます。
一方で再熱除湿は、湿度だけを下げる仕組みです。そのため、温度ではなく湿度を下げたい際に使用するのが適しています。再熱除湿を採用しているエアコンの場合、冷房除湿よりも消費電力が多く電気代が上がりやすいです。
フィルターの掃除をする
定期的にエアコンのフィルターを掃除することも、電気代の節約につながります。たとえば、フィルターにほこりが溜まっている状態でエアコンを使用しても、効率よく部屋を冷やせません。
2 週間に1回程度、フィルターのほこり取りや吹き出し口付近を掃除するようにしましょう。こまめにお手入れすることで、エアコンの寿命が長持ちすることも期待できます。
直射日光が室外機に当たらないようにする
直射日光が室外機に当たると冷房機能の効率が落ちてしまい、余計な電気代がかかります。室外機の温度上昇を防止するため、すだれや遮光ネットなどを活用して日陰を作りましょう。
また、室内から排出された空気の通り道を妨がないように、室外機周りに物を置かないことも大切です。
エアコンと併用する際におすすめの扇風機をメーカー別にご紹介
エアコンと併用するのであれば、首振り機能やサーキュレーターとしての機能を備えた扇風機を選ぶのがおすすめです。部屋の隅々までしっかりと冷風を届けられれば、電気代の節約につながります。
ここではエアコンと併用するのにおすすめの扇風機を、5つのメーカーからご紹介します。それぞれの製品の主な特徴も解説するため、扇風機を選ぶ際の参考にしてみてください。
〈Dyson ダイソン〉AM09
ダイソンの扇風機は羽根がないことが特徴。「Air Multiplierテクノロジー」により、羽根を使わずに部屋全体へ風を届けます。AM09は涼風モードに加えて温風モードも搭載しているため、夏は冷房、冬は暖房として使用することが可能です。
また自動温度制御機能により、室温が設定温度に達したら自動で運転を停止します。扇風機だけでなく暖房器具も欲しい人や電気代を節約したい人におすすめです。
【Dyson】Dyson Pure Hot + Cool HP04IB
ダイソンのPure Hot + Cool HP04IBは、涼風・温風・空気清浄機の3つの機能を持っているため季節を問わず使用できます。スマートフォンに「Dyson Linkアプリ」をダウンロードすることで、リアルタイムで室内や屋外の空気の状況を把握することも可能。回転する羽根がないため、小さな子どもがいる家庭にもおすすめです。
【Dyson】AM06DC30BN テーブルファン 300mm
AM06DC30BNはダイソンの卓上型扇風機です。ほかの扇風機と同じく羽根がないモダンなデザインで、インテリアにも馴染みやすいでしょう。10段階の風量調節機能や首振り機能で、暑い日も室内を快適にしてくれます。15分から最長9時間まで設定できるスリープタイマーを搭載しているため、就寝時にも役立つでしょう。
〈Panasonic パナソニック〉F-CS339
F-CS339はパナソニックの据え置き型扇風機です。独自の「DC 1/fゆらぎ」や「なめらか気流7枚羽根」により、自然で心地よい風を部屋全体に届けます。DCモーターを搭載したハイグレードモデルのため、消費電力を抑えられることも特徴です。
【Panasonic】創風機 キュー F-BP25T-R
パナソニックの創風機 キュー F-BP25T-Rは、ボールのような独特の形状が特徴です。誘引気流構造により、吸い込んだ空気を7倍の風量にして送り出すことが可能。扇風機とサーキュレーターの2つの役割をこなします。また、本体と首振りスタンドと組み合わせれば、最大で360度回転させられます。
〈SHARP シャープ〉PJ-J3AS-W
PJ-J3AS-Wはシャープ製の据え置き型扇風機です。シャープ独自の技術である「プラズマクラスター7000」を搭載しているため、空気中を浮遊するカビなどの除菌が可能。衣類な嫌な臭いも消臭できます。「リズム風」機能搭載で自然な風が部屋に広がります。
【SHARP】PJ-N3DS-W
PJ-N3DS-Wは消費電力を抑えられるDCモーター採用の据え置き型扇風機です。羽根径32cmの「ネイチャーウィング」と呼ばれる7枚の羽根が、やわらかな風を生み出します。32段階で細かな風量調節が可能。就寝時には徐々に風量を下げる「おやすみモード」で、快適に眠れます。消臭や空気清浄ができるプラズマクラスターも搭載されています。
〈IRIS OHYAMA アイリスオーヤマ〉TWF-M73
アイリスオーヤマのTWF-M73は首振り機能に3段階の風量調節、タイマー機能を備えたエントリーモデル。シンプルな機能で、初めてタワーファンを使う人におすすめです。スリムなタワー型になっており、設置や収納がしやすいでしょう。
【IRIS OHYAMA】LFD-305L
LFD-305Lは7枚の羽根がやわらかな風を送り出す、アイリスオーヤマ製の据え置き型扇風機です。3段階で風量調節できるほか、扇風機の音が気にならない静音モードを搭載していることが特徴。
消費電力が少ないDCモーターを採用しているため、電気代が気になる人にもおすすめできます。フルリモコン式で離れた場所からも操作でき、利便性が高いです。
【IRIS OHYAMA】STF-DC152T-W
アイリスオーヤマのSTF-DC152T-Wは、1台で扇風機としてもサーキュレーターとしても使用できます。左右だけでなく上下にも首振り機能があるため、部屋全体の空気を撹拌したい際に活躍するでしょう。
表面積が広く、パワフルな風を送り出す立体形状の羽根が特徴です。さらに特殊形状スパイラルグリルが風をより遠くまで届けます。2・4・8時間の入切タイマー付きで、送風は連続・リズム風・おやすみの3つのモードからシチュエーションに応じて使い分けられます。
〈YAMAZEN 山善〉JLT-AG303
山善のJLT-AG303は、シンプルな機能と操作方法で使いやすい据え置き型の扇風機です。山善は大阪市に本社を置く専門商社。扇風機やファンヒーター、オーブントースターなどのオリジナル家電を製造・販売しており、コストパフォーマンスの高さで知られています。
JLT-AG303は3段階の風量調節や首振り機能、タイマー機能など扇風機に欠かせない便利機能を搭載したエントリーモデル。スッキリとしたデザインで部屋のインテリアに馴染みやすく、お手入れしやすいこともおすすめできるポイントです。
【YAMAZEN】DHMT-K306
DHMT-K306は山善のコンパクトな据え置き型扇風機です。ホワイト×ブルーの夏らしい爽やかなデザイン。5枚の羽根はプラスチック製でお手入れも簡単です。
3段階の風量調節と最大3時間のタイマー設定が可能。首振り機能も備えたシンプルなモデルのため、2台目の扇風機としてもおすすめです。
【YAMAZEN】YTS-J301
山善のYTS-J301はACモーター搭載の卓上型扇風機です。高さ47cmで和室などの床に置いて寝転がって使うのもおすすめ。3段階の風量調節ができ、押しボタン式で直感的に使用できます。
まとめ
出費電力の少ない扇風機を使うと電気代を節約できますが、暑い夏を乗り切るにはエアコンとの併用がおすすめです。エアコンだけで部屋を涼しくしようとすると電気代が高くなりがちですが、扇風機と併用することで電気代を抑えられます。
全国に800店舗以上を展開する〈2ndSTREET セカンドストリート〉では、据え置き型やタワーファン、卓上型などさまざまな種類の扇風機を販売しています。有名メーカーの製品や人気のモデルも、新品よりもリーズナブルな価格で入手できるかもしれません。
また、不要な扇風機の処分でお困りの場合も、セカンドストリートにご相談ください。新しい扇風機ほど買取価格が高くなるため、買い替えを検討している人はお早めに買取に出してみてはいかがでしょうか。