犬がストーブの前で寝ても問題ないのか、疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。結論として、犬がストーブの前で寝ると火傷などのリスクがあります。飼い主が適切な距離まで離したり、事前に対策したりしておくことが大切です。
今回は、犬がストーブの前で寝ることに対する疑問にお答えしたうえで、犬がストーブを好む理由やストーブを使うときの注意点を紹介します。さらに、飼い主にできる安全対策や犬が火傷した際の対処法も解説。大切なペットと安全に暮らすためにも、ぜひ最後までご覧ください。
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犬がストーブの前で寝るのは問題ない?
冬の時期になると、犬や猫がストーブの前から動かないというケースも少なくありません。ただし、犬は厚い被毛に覆われており、ストーブの熱が皮膚に届きにくいため注意が必要です。
個体差はあるものの、被毛が長い犬種ほどストーブに近づく傾向です。つけっぱなしにしたストーブの前で犬が長居をすると、「被毛が焦げる」「皮膚を火傷する」といった危険があります。
ストーブは暖を取れる便利な器具ですが、犬のいる部屋では、飼い主が十分に気を付ける必要があります。
犬がストーブを好きな3つの理由
なぜ、犬はストーブをはじめとした暖房器具を好むのでしょうか。ここでは、犬がストーブを好きな理由について解説します。
原産国が暖かい地域のため
犬は原産国によって寒さに対する耐性が異なります。チワワやマルチーズ、プードルなどは暖かい気候に強い一方で、寒さには弱い犬種です。
例えばチワワの場合、最適な室温は25度、湿度は40~70%とされています。日本の冬場は寒いため、暖を取れるストーブを好む傾向にあると言えるでしょう。
暖かい環境で育ったため
室内飼育の期間が長いと、本来は寒い地域が原産の犬種もストーブを好むケースがあります。代表例としては、柴犬やシベリアンハスキーなどが挙げられます。
とくに近年は、家の断熱性能が向上したことから、冬場も暖かい状態で過ごせる犬が増加している傾向です。そのため、冬場になってもアンダーコートと呼ばれる被毛が伸びづらくなり、結果としてストーブを好むようになっています。
体温調節機能が低下しているため
犬の状態によっては、体温調節機能が低下していることで、快適な温度で過ごせるストーブを好むことがあります。例えば、痩せている犬や病気にかかっている犬、老犬、機能が未発達の子犬などが挙げられます。
また、ストーブは足もとの空気から暖めるため、小さな子犬や寝る時間の多い老犬が好きになりやすい傾向です。
【危険】犬の前でストーブを使うときの注意点
次に、犬の前でストーブを使う際に気を付けたい注意点を確認しましょう。
乾燥に注意する
ストーブの熱に長時間あたっていると、犬の皮膚が乾燥するので注意が必要です。フケが出たり、体にかゆみを覚えたりするような影響が出ます。アトピー症状がある犬の場合、悪化する可能性もあるため長時間あたり過ぎないよう気を付けましょう。
また、乾いた空気を吸い込むと、粘膜が傷付き呼吸器系の病気になるおそれがあります。ストーブを使う際は、加湿器などを稼働させて適度な湿度をキープすることを心掛けましょう。
低温火傷に気を付ける
犬がストーブの近い場所にいたり、長時間あたっていたりすると、低温火傷になる危険があります。例えば、3段階ある熱傷の中で最も損傷レベルが大きい「Ⅲ度熱傷」になった場合、皮下組織の細胞が破壊されるため、回復が困難になってしまいます。
場合によっては、犬の皮膚移植などが必要になるケースもあるため、犬とストーブの距離感や、ストーブにあたっている時間には十分気を配りましょう。
定期的な換気を行う
犬だけではなく、飼い主にとっても重要なポイントですが、ストーブの種類によっては換気が必須です。具体的には、灯油を燃料にする石油ストーブや、ガスを燃料にするガスストーブを使う場合が該当します。
目安として、1時間に1~2回は換気をするようにしましょう。もしも換気を怠ると、一酸化炭素中毒を引き起こすおそれがあります。
犬から離れて給油する
石油ストーブのタンクに給油する際は、犬から離れた場所で行うのがおすすめです。これは、犬が誤って灯油をぺろぺろ舐めないようにするためです。
万一、犬が灯油を誤飲した場合は、すぐに動物病院に連れていきましょう。胃の中の灯油を薄めたり、吐き出させたりすることを目的に、水・牛乳を飲ませるのは避けたほうがよいでしょう。水・牛乳を飲ませることで、灯油の体内への吸収を促進してしまうリスクがあります。
また、無理に吐かせようとすると、気化物が気管に入り込んでしまい、肺炎を起こす危険性もあります。
ストーブ好きな犬のためにできる安全対策4選
ここからは、ストーブ好きな犬と暮らすときに、飼い主ができる安全対策を4つ解説します。
柵を設置する
犬がストーブに近づきすぎないように、柵・フェンスを設置するのがおすすめです。ストーブガードと呼ばれる安全柵が市販されており、四方を囲むタイプや扉付きのタイプなどさまざまな種類が選べます。
また、購入費を抑えたい場合は、100円ショップでワイヤーネットを購入し、ジョイント金具などで簡易サークルを作るのも手です。ただし、ストーブの周りに置いても問題ないか、耐熱性を必ずチェックしましょう。
犬用ベッドとの距離を離す
部屋の中に犬用ベッドを置いている場合は、ストーブから離しておきましょう。犬用ベッドには布製のものが多く、ストーブに近いと燃える可能性があります。
安全な場所まで移動してあげることで、犬も安全にストーブを利用できるでしょう。ストーブにもよりますが、電気ストーブの場合、可燃物はストーブ前面から1m以上離すことが推奨されています。取扱説明書などをしっかりと確認したうえで、安全な距離を保つことが大切です。
犬から目を離さない
ストーブを使っているあいだは、犬から目を離さないことも重要です。近づきすぎているときは、犬をストーブから遠ざけたり、ストーブの電源を切ったりして火傷の防止に努めましょう。
また、犬を留守番させるときは必ずストーブを消してください。ストーブをつけっぱなしで外出すると、犬がストーブを倒してしまい、飼い主が不在のあいだに火事になる危険があります。
ペット用の暖房グッズを与える
ストーブの使用を避けて犬に暖を取らせるなら、ペット用の暖房グッズを与えるのもよいでしょう。代表的なペット用の暖房グッズとしては、ペットヒーターや冬用ベッド、毛布などが挙げられます。
また、電源コードなどの配線を噛む癖のある犬には、ペット用の湯たんぽがおすすめです。
ストーブに近づきすぎて犬が火傷した際の対処法
もし、ストーブに近づきすぎて犬が火傷してしまったら、なるべく早めに動物病院に連れていきましょう。病院に行く前に、自宅でできる応急処置として患部を冷やしてあげるのが有効です。
患部を冷やす際は、タオルやガーゼで包んだ保冷剤などを、30分を目安に患部にあててあげましょう。氷水の場合は、ビニール袋に入れてから、タオルやガーゼで包むのがポイントです。
なお、消毒液や軟膏は逆効果になるケースもあるので要注意です。犬の火傷は獣医師に治療してもらうのが最善なので、すぐに病院に連れていくことをおすすめします。
まとめ
犬の原産国や飼育環境によってはストーブを好みます。ただし、皮膚の乾燥や低温火傷には十分注意して、安全に使用できるように飼い主がしっかりと管理してあげましょう。
安全対策として、ストーブの周りに柵を設置したり、犬用ベッドを離れた位置に置いたりすることが有効です。
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