近年、電気代が高騰傾向にある中で、電気ストーブの電気代がどのくらいなのか知りたい方も多いのではないでしょうか。電気代の目安を把握することで、家計のやりくりを見直すきっかけにもなります。
今回は、電気ストーブの電気代を種類別に比較したうえで、電気ストーブ以外の暖房器具の電気代についても解説します。さらに、電気ストーブのメリット・デメリットや電気代の節約方法、使用時の注意点も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
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【種類別】電気ストーブの電気代を比較紹介!
電気ストーブの電気代は、以下の計算方法で算出できます。
- 消費電力(kW)×使用時間(h)×電気料金単価(円/kW)=電気代
※電気料金の目安単価は、令和4年7月22日現在で31円/kWh(税込)
参考:よくある質問Q&A|公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会
電気ストーブの種類別の電気代は、以下の通りです。
種類 | 1時間あたりの電気代 | 1日(8時間)あたりの電気代 | 1ヵ月(30日×8時間)あたりの電気代 |
ハロゲンヒーター | 12.4円~37.2円 | 99.2円~297.6円 | 2,976.0円~8,928.0円 |
カーボンヒーター | 14.0円~27.9円 | 111.6円~223.2円 | 3,348.0円~6,696.0円 |
セラミックファンヒーター | 17.1円~37.2円 | 136.4円~297.6円 | 4,092.0円~8,928.0円 |
ニクロム線電気ストーブ | 15.5円~31.0円 | 124.0円~248.0円 | 3,720.0円~7,440.0円 |
グラファイトヒーター | 9.3円~37.2円 | 74.4円~297.6円 | 2,232.0円~8,928.0円 |
シーズヒーター | 6.2円~37.2円 | 49.6円~297.6円 | 1,488.0円~8,928.0円 |
オイルヒーター | 15.5円~37.2円 | 124.0円~297.6円 | 3,720.0円~8,928.0円 |
ここでは、電気ストーブごとの特徴や電気代について解説します。
ハロゲンヒーター
ハロゲンヒーターは、ハロゲンランプを発熱させて空気を暖める暖房器具で、足もとなどをピンポイントで暖めるのに適しています。
ハロゲンヒーターの消費電力は400~1,200W程度が目安なので、上記の計算式に当てはめると、1時間・1日・1ヵ月あたりの電気代は以下のようになります。
【ハロゲンヒーターの電気代】
1時間あたりの電気代 | 12.4円~37.2円 |
1日(8時間)あたりの電気代 | 99.2円~297.6円 |
1ヵ月(30日×8時間)あたりの電気代 | 2,976.0円~8,928.0円 |
カーボンヒーター
カーボンヒーターは、カーボンという炭素繊維の発熱体から熱を発する形式のヒーターです。ハロゲンヒーターよりも遠赤外線量が多いとされており、スムーズに部屋を暖められます。
カーボンヒーターの消費電力は450~900W程度で、電気代は以下の通りです。
【カーボンヒーターの電気代】
1時間あたりの電気代 | 14.0円~27.9円 |
1日あたりの電気代 | 111.6円~223.2円 |
1ヵ月あたりの電気代 | 3,348.0円~6,696.0円 |
セラミックファンヒーター
セラミックファンヒーターは、加工されたセラミックを利用して暖める暖房器具です。コンパクトなモデルが多く、加湿機能や空気清浄機能が搭載された製品もあります。
セラミックファンヒーターの消費電力は550~1,200W程度で、電気代は以下の通りです。
【セラミックファンヒーターの電気代】
1時間あたりの電気代 | 17.1円~37.2円 |
1日あたりの電気代 | 136.4円~297.6円 |
1ヵ月あたりの電気代 | 4,092.0円~8,928.0円 |
ニクロム線電気ストーブ
ニクロム線電気ストーブは、ニクロム線(ニッケルとクロムの合金)を石英管(ガラス管)で覆った暖房器具で、石英管ヒーターとも呼ばれます。
ニクロム線電気ストーブの消費電力は500~1,000W程度で、電気代は以下の通りです。
【ニクロム線電気ストーブの電気代】
1時間あたりの電気代 | 15.5円~31.0円 |
1日あたりの電気代 | 124.0円~248.0円 |
1ヵ月あたりの電気代 | 3,720.0円~7,440.0円 |
グラファイトヒーター
グラファイトヒーターは、カーボンの一種である「グラファイト」を発熱体として利用しており、カーボンヒーターよりも遠赤外線の放射量がやや多いことが特徴です。
グラファイトヒーターは300~1,200W程度の消費電力で、電気代は以下の通りです。
【グラファイトヒーターの電気代】
1時間あたりの電気代 | 9.3円~37.2円 |
1日あたりの電気代 | 74.4円~297.6円 |
1ヵ月あたりの電気代 | 2,232.0円~8,928.0円 |
シーズヒーター
シーズヒーターは、金属パイプで覆ったニクロム線を発熱させる暖房器具です。
消費電力は200~1,200W程度で、電気代は以下の通りです。
【シーズヒーターの電気代】
1時間あたりの電気代 | 6.2円~37.2円 |
1日あたりの電気代 | 49.6円~297.6円 |
1ヵ月あたりの電気代 | 1,488.0円~8,928.0円 |
オイルヒーター
オイルヒーターは、ヒーター内でオイルを加熱し、その放熱によって暖める仕組みの暖房器具です。静音性に優れているため、ファンヒーターなどが苦手な方にも利用しやすいでしょう。
消費電力は500~1,200W程度で、電気代は以下の通りです。
【オイルヒーターの電気代】
1時間あたりの電気代 | 15.5円~37.2円 |
1日あたりの電気代 | 124.0円~297.6円 |
1ヵ月あたりの電気代 | 3,720.0円~8,928.0円 |
オイルヒーターをつけっぱなしにしたときの電気代について知りたい方は、ぜひ以下の記事をチェックしてみてください。
電気ストーブ以外の暖房器具の電気代は?
ここからは、暖房器具選びの参考として、電気ストーブ以外の暖房器具の電気代について紹介します。
エアコン
エアコンは、部屋全体を暖めるのに向いている暖房器具で、消費電力は6~9畳用で480W程度、15~23畳用で1,750W程度です。
消費電力ごとの電気代の目安は、以下の通りです。
【エアコンの電気代(480Wの場合)】
1時間あたりの電気代 | 14.9円 |
1日あたりの電気代 | 119.0円 |
1ヵ月あたりの電気代 | 3,571.2円 |
【エアコンの電気代(1,750Wの場合)】
1時間あたりの電気代 | 54.3円 |
1日あたりの電気代 | 434.0円 |
1ヵ月あたりの電気代 | 1万3,020.0円 |
電気ストーブとエアコンの電気代の違いについて、以下の記事で詳しく解説しています。
こたつ
こたつは、手足を温めたいときや、メインの暖房器具の補助として重宝します。消費電力の目安は100~300W程度で、電気代は以下の通りです。
【こたつの電気代】
1時間あたりの電気代 | 3.1円~9.3円 |
1日あたりの電気代 | 24.8円~74.4円 |
1ヵ月あたりの電気代 | 744.0円~2,232.0円 |
石油ファンヒーター
石油ファンヒーターは、灯油の燃焼で起きた温風を送り出す仕組みの暖房器具です。消費電力は9畳用が50W程度で、電気代は以下の通りです。
【石油ファンヒーターの電気代】
1時間あたりの電気代 | 1.6円 |
1日あたりの電気代 | 12.4円 |
1ヵ月あたりの電気代 | 372.0円 |
ほかの暖房器具と比べて電気代は安いですが、灯油代が高いことに留意が必要です。
ファンヒーターの電気代について詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
ホットカーペット・電気カーペット
ホットカーペット・電気カーペットは、部屋の広さに応じてサイズを選んだり、底冷えの予防ができたりする暖房器具です。
ホットカーペットの消費電力は200~400W程度で、電気代は以下の通りです。
【ホットカーペット・電気カーペットの電気代】
1時間あたりの電気代 | 6.2円~12.4円 |
1日あたりの電気代 | 49.6円~99.2円 |
1ヵ月あたりの電気代 | 1,488.0円~2,976.0円 |
電気ストーブを使うメリット・デメリット
ここからは、電気ストーブを使うメリット・デメリットを確認していきましょう。
メリット
電気ストーブは、燃料を燃焼するタイプの暖房器具と異なり、空気が汚れず、換気が不要というメリットがあります。電源コンセントさえあれば手軽に使えるので、リビングはもちろん、キッチンや脱衣所などを一時的に暖めたいときに便利です。
また、リーズナブルな商品が多いため、暖房器具に割ける予算が限られている場合も電気ストーブなら選択肢が広がります。
デメリット
基本的に電気ストーブは、部屋全体を暖めるほど大きな暖房効果がないことがデメリットです。また、消費電力が大きいため、使用時間が長いと電気代がかさむことにも注意が必要です。
電気ストーブの電気代を節約するおすすめの方法
ここからは、電気ストーブの電気代を節約する方法について解説します。
目的・用途に合わせて使う
目的・用途に合った電気ストーブを選ぶことで、無駄な電力の消費を抑えられます。例えば、狭い空間を暖めたいときは、セラミックファンヒーターやカーボンヒーターなどが適しています。
一方、広い空間の暖房に向いているのはオイルヒーターです。その他の電気ストーブは基本的に広い空間には向いていないため、エアコンと併用することで暖房効率をアップできるでしょう。
なお、一時的に暖めたいときは、ハロゲンヒーターがおすすめです。
省エネ機能搭載のモデルを選ぶ
電気代の節約には、省エネ機能が搭載された電気ストーブを選ぶのもおすすめです。主な省エネ機能として、以下が挙げられます。
- 速暖モード:冷えた室内を一気に暖めて、室温が安定したら出力を下げる
- リズムモード:暖め方に強弱をつけて運転する
- エコモード:室温を検知して、出力を自動で調整する
電力会社・料金プランを再検討する
電気代を節約するため、電力会社や料金プランの契約を見直すのも手です。近年は、電力を使うほど料金が割安になるプランや、決められた使用量までは定額のプランなどもあります。
電気ストーブを使うときの注意点
電気ストーブを使う際は、いくつかの注意点を守ることが大切です。基本的に外出時や就寝時、またはストーブから離れるときは電源を切り、電源プラグをコンセントから抜くようにしましょう。
ほかにも、火災などを防ぐために、「洗濯物を乾燥させる用途で使用しない」「スプレー缶やライター、燃えやすいものを近くに置かない」といったことも重要です。
なお、電源コードが傷んだ状態で使用することも危険なので避けましょう。
まとめ
一口に電気ストーブといってもさまざまな種類があり、電気代や暖め方などに違いがあります。電気代を節約したい場合は、目的・用途に合わせて使ったり、省エネ機能搭載のモデルを選んだりするとよいでしょう。
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