全国的に電気代の値上がりが相次いでいる昨今、ファンヒーターの電気代について詳しく知りたい方も多いのではないでしょうか。一口にファンヒーターといっても、エネルギー源ごとに種類があり、燃料費が掛かるものもあります。
今回は、ファンヒーターの種類別の電気代を詳しく紹介します。また、エアコンとのランニングコストの違いや、その他の暖房器具の電気代目安、ファンヒーターをおトクに使うコツも解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
なお、リユースショップの〈2nd STREET セカンドストリート〉では、ファンヒーターをはじめ暖房器具をリーズナブルな価格で販売しています。新規購入や買い替えをしたいという方は、ぜひお気軽にご利用ください。
ファンヒーターの電気代は安い?種類別に計算して紹介
冬に活躍するファンヒーターは、暖かい空気を送風ファンで送るという仕組みの暖房器具です。エネルギー源によって、大きく3種類に分かれます。
ファンヒーターの電気代は、以下の計算式で算出できます。
消費電力(kW)×使用時間(h)×電気料金単価(円/kW)=電気代
※2022年7月22日現在の電気料金の目安単価は、31円/kWh(税込)
ここでは、上記の計算式で算出した電気代をファンヒーターの種類ごとに紹介します。
電気ファンヒーターの電気代
電気ファンヒーターは、電気をエネルギー源とする暖房器具です。セラミック素材の発熱体を電気で熱し、発生した熱をファンで送り出すことから「セラミックファンヒーター」とも呼ばれています。ちなみに、「セラミックヒーター」はファンがないヒーターのことです。
電気ファンヒーターの消費電力が600W~1200Wの場合、1時間あたりの電気代は18.6円~37.2円となります。
使用期間に応じた電気代は以下の通りです。
【電気ファンヒーターの電気代】
1日(8時間) | 148.8円~297.6円 |
1ヵ月(30日×8時間) | 4,464円~8,928円 |
石油ファンヒーターの電気代・灯油代
石油ファンヒーターは、灯油を燃料にして発生した熱をファンで送風する暖房器具です。消費電力は点火時が300Wほどで、燃焼時は10W~30W程度となります。
1時間あたりの電気代は0.3円~0.9円で、使用期間に応じた電気代は以下の通りです。
【石油ファンヒーターの電気代】
1日(8時間) | 2.5円~7.4円 |
1ヵ月(30日×8時間) | 74.4円~223.2円 |
ただし石油ファンヒーターは、電気代以外にも灯油代が掛かることに留意しましょう。経済産業省資源エネルギー庁の公表によると、2024年7月22日時点の灯油価格(店頭現金小売価格)は117.4円/Lです。
例えば、燃料消費量が最小時0.099(L/h)、最大時0.35(L/h)の石油ファンヒーターの場合、1時間あたりの灯油代は、11.6円~41.1円となります。
また、電気代と灯油代を合わせた光熱費は以下の通りです。
【石油ファンヒーターの光熱費(電気代+灯油代)】
1日(8時間) | 95.5円~336.2円 |
1ヵ月(30日×8時間) | 2,863.8円~1万84.8円 |
ガスファンヒーターの電気代・ガス代
ガスファンヒーターとは、ガスを燃焼させて温風をファンで送る暖房器具で、電気代のほかにガス代が掛かります。電気代は、ガスファンヒーターの消費電力が40Wの場合、1時間あたり1.2円です。
使用期間に応じた電気代は以下の通りです。
【ガスファンヒーターの電気代】
1日(8時間) | 9.9円 |
1ヵ月(30日×8時間) | 297.6円 |
一方、ガス代はガス使用量が0.043㎥でガス単価が450円の場合、1時間あたり19.4円となります。
電気代とガス代を合わせた光熱費は以下の通りです。
【ガスファンヒーターの光熱費(電気代+ガス代)】
1日(8時間) | 164.7円 |
1ヵ月(30日×8時間) | 4,941.6円 |
ただし、上記はあくまで一例です。ガス料金単価やヒーターの設定温度、外気温などによっては、ガス代が月1万円以上になることもあるので留意しましょう。
電気代が安い暖房器具や節約のための選び方などを知りたい方は、ぜひ以下の記事をご覧ください。
ファンヒーターとエアコンでランニングコストが安いのはどっち?電気代・光熱費を比較
冬の暖房器具として活躍するエアコンの電気代と、ファンヒーターのランニングコストの違いについて知りたい方も多いのではないでしょうか。エアコンの消費電力は、最小電力、最大電力、標準電力などに分かれます。
それぞれの電力における1時間あたりの電気代は以下の通りです。
【1日あたりのエアコンの電気代】
最小電力(110Wの場合) | 3.4円 |
最大電力(1,500Wの場合) | 46.5円 |
標準電力(430Wの場合) | 13.3円 |
使用期間に応じた最小~最大の電力での電気代は、以下となります。
【使用期間ごとのエアコンの電気代】
1日(8時間) | 27.3円~372.0円 |
1ヵ月(30日×8時間) | 818.4円~1万1,160.0円 |
上記の通り、最小電力と最大電力では電気代に大きな差があります。また、外気温や利用環境でも料金に大きく差が出る点に留意しましょう。
電気ファンヒーターとエアコンの電気代比較
電気ファンヒーターとエアコンを比べると、1ヵ月あたりの最大の電気代は電気ファンヒーターのほうが安く抑えられています。
【電気ファンヒーターとエアコンの電気代】
電気ファンヒーター(600W~1200W) | エアコン(110W~1,500W) | |
1時間 | 18.6円~37.2円 | 3.4円~46.5円 |
1日(8時間) | 148.8円~297.6円 | 27.3円~372.0円 |
1ヵ月(30日×8時間) | 4,464円~8,928円 | 818.4円~1万1,160.0円 |
石油ファンヒーターとエアコンの光熱費比較
石油ファンヒーターとエアコンの光熱費を比べると、1ヵ月あたりの光熱費は以下のようになります。なお、石油ファンヒーターは電気代と灯油代を合わせています。
【石油ファンヒーターとエアコンの光熱費】
石油ファンヒーター(10~30W) | エアコン(110W~1,500W) | |
1時間 | 11.9円~42.0円 | 3.4円~46.5円 |
1日(8時間) | 95.5円~336.2円 | 27.3円~372.0円 |
1ヵ月(30日×8時間) | 2,863.8円~1万84.8円 | 818.4円~1万1,160.0円 |
ガスファンヒーターとエアコンの光熱費比較
ガスファンヒーターとエアコンの光熱費は、ガスファンヒーターのほうが安く抑えられます。ただし、前述の通り、ガス代のみで1万円を超えるケースがあることには留意が必要です。
【ガスファンヒーターとエアコンの光熱費】
ガスファンヒーター(40W) | エアコン(110W~1,500W) | |
1時間 | 20.6円 | 3.4円~46.5円 |
1日(8時間) | 164.7円 | 27.3円~372.0円 |
1ヵ月(30日×8時間) | 4,941.6円 | 818.4円~1万1,160.0円 |
ファンヒーター以外の暖房器具に掛かる電気代の目安
ここでは、参考としてファンヒーター以外の暖房器具に掛かる電気代の目安を紹介します。自身に適した暖房器具を見つけるためにも、ぜひチェックしてみてください。
オイルヒーター
オイルヒーターは、輻射熱を利用し、部屋全体をゆっくりと均一に暖める暖房器具です。温風を出さないため、乾燥やほこりの飛散などを防ぎやすいという特徴があります。ただし、部屋全体を暖める用途に適している一方で、暖まるまでに時間が掛かることはデメリットです。
温度設定は3段階、もしくは5段階で設定できる製品が多くあります。3段階設定できるモデルの消費電力は600W~1,200Wが目安で、5段階設定できるモデルの消費電力は300W~1,500Wが目安です。
使用時間・期間に応じたそれぞれの電気代は以下の通りです。
【600W~1,200Wにおけるオイルヒーターの電気代】
1時間 | 18.6円~37.2円 |
1日(8時間) | 148.8円~297.6円 |
1ヵ月(30日×8時間) | 4,464.0円~8,928.0円 |
【300W~1,500Wにおけるオイルヒーターの電気代】
1時間 | 9.3円~46.5円 |
1日(8時間) | 74.4円~372.0円 |
1ヵ月(30日×8時間) | 2,232.0円~1万1,160.0円 |
電気ストーブ
電気ストーブは、電気で熱を発生させる暖房器具で、カーボンヒーターやハロゲンヒーターなどの種類があります。一般的な電気ストーブの消費電力は300W~1,200W程度で、使用時間・期間に応じた電気代は以下の通りです。
【電気ストーブの電気代】
1時間 | 9.3円~37.2円 |
1日(8時間) | 74.4円~297.6円 |
1ヵ月(30日×8時間) | 2,232.0円~8,928.0円 |
こたつ
こたつはテーブルとしても使える人気の暖房器具です。ただし、部屋全体を暖める用途には使えないため、ほかの暖房器具と併用することが一般的です。
こたつの消費電力の目安は、「弱」の設定で100W前後、「強」の設定で200W~300W程度とされています。100W~300Wの使用時間・期間に応じた電気代は以下の通りです。
【こたつの電気代】
1時間 | 3.1円~9.3円 |
1日(8時間) | 24.8円~74.4円 |
1ヵ月(30日×8時間) | 744.0円~2,232.0円 |
電気カーペット・ホットカーペット
電気カーペット・ホットカーペットは、床全体に敷けるタイプや、足元のみに敷くタイプなど、さまざまなサイズを選べます。こたつと同様、ほかの暖房器具と併用が基本です。
サイズに応じて消費電力が異なり、1時間あたりの電気代は以下の通りです。
【1時間あたりの電気カーペット・ホットカーペットの電気代】
1畳用(170W程度) | 5.3円 |
1.5畳用(360W程度) | 11.2円 |
2畳用(510W程度) | 15.8円 |
3畳用(730W程度) | 22.6円 |
2畳用の510Wを例に、使用時間・期間に応じた電気代を見てみましょう。
【使用期間ごとの電気カーペット・ホットカーペットの電気代】
1時間 | 15.8円 |
1日(8時間) | 126.4円 |
1ヵ月(30日×8時間) | 3,794.4円 |
電気毛布
電気毛布は、電熱線が中に入っている毛布で、ほかの暖房器具と比べても電気代を大きく抑えられることが特徴です。就寝前はもちろん、日中にひざ掛けとしても使えます。
ただし、就寝中も使うと脱水症状などを引き起こすおそれがあるので注意が必要です。布団を暖めたあとは電源を消したり、タイマー機能を使ったりするとよいでしょう。
消費電力は商品によって異なりますが、33W~56Wの場合、使用時間・期間に応じた電気代は以下となります。
【電気毛布の電気代】
1時間 | 1.0円~1.7円 |
1日(8時間) | 8.2円~13.9円 |
1ヵ月(30日×8時間) | 245.5円~416.6円 |
ファンヒーターの電気代を節約!知っておきたい9つのコツ
ここでは、ファンヒーターの電気代を節約するためのコツを9つ紹介します。
電気代の節約手段として有効なおもな方法は、暖房効率をアップさせることです。効率よく部屋を暖めることができれば、設定温度を高くする必要がなく、電気代の節約につながります。また、最新機種への買い替えや契約プランの見直しも一つの手段です。
電気代を節約する方法は多数あるため、毎月の電気代が気になる方はチェックしておきましょう。
ファンヒーターの特徴に合わせて使う
ファンヒーターを使用する際はタイプごとの特徴を踏まえて使うと、暖房効率が上がり、電気代の節約につながります。以下では、3つのタイプごとに適した使い方を紹介します。
電気ファンヒーターの場合
電気ファンヒーターは、コンパクトなモデルが多く、設置場所を選ばないことが特徴です。電源コードを差し込むコンセントさえあればどこでも手軽に使え、持ち運びしやすいことも魅力です。
ただし、小型である分、部屋全体を暖めるような用途には向いていません。そのため、洗面所やトイレなど狭いスペースで使用して効率よく部屋を暖めましょう。
石油ファンヒーターの場合
石油ファンヒーターは、灯油の燃焼によって作られた温風で、素早く部屋全体を暖められる点が強みです。そのため、エアコンの風が届かないようなリビングやダイニングなど、広い空間を暖めるのに向いています。
とくに寒冷地の場合、エアコンだけでは十分に部屋を暖められない可能性があります。エアコンと石油ファンヒーターを併用すれば、効率的に部屋を暖められるでしょう。
ガスファンヒーターの場合
ガスファンヒーターは、石油ファンヒーターと同様、部屋全体を素早く暖めるのに適している暖房器具です。エアコンと併用することで効率的に室内を暖められるため、寒い冬場も重宝します。
定期的にフィルターを掃除する
ファンヒーターの吸気口のフィルターは、週に1回ほどの頻度で掃除するのがおすすめです。というのも、ほこりが溜まると、空気の取り込みがうまくいかず暖房効率が下がりやすくなるためです。
掃除する際は、水洗いをしたり、掃除機でほこりを吸い取ったりするとよいでしょう。
窓の近くに配置する
窓から入り込む冷気によって部屋が冷えないように、ファンヒーターを窓の近くに配置するのもコツの一つです。窓側に置くことで、冷たい空気を取り込みながら温風を送ってくれるため、部屋全体を効率的に暖められます。
ただし、カーテンなど燃えやすいものの近くに置くと火災の危険性が高まるので、一定の距離を保つ必要があります。
ファンヒーターの置き場所や安全に使用するための注意点については、以下の記事で詳しく解説しています。
設定温度・ワット数を低めにする
ファンヒーターの設定温度・ワット数を高くすると、電気代が上がってしまいます。点け始めは設定温度を高めにしておき、ある程度暖まったら設定温度を下げることで効率的に暖房できるので、積極的に活用しましょう。
なお、外出前や就寝前は早めに電源を切るのもおすすめです。余分なエネルギー消費を抑えることができ、電気代や灯油代の節約につながります。
ほかの暖房器具を併用する
ファンヒーターだけではなく、ほかの暖房器具を併用するのもコツの一つです。例えば、ファンヒーターをメインの暖房器具として使いつつ、電気代を抑えられるこたつや電気毛布を活用すると効果的です。
暖房器具をうまく併用すれば、必要以上に設定温度を上げずに済むため、電気代の節約につながります。
サーキュレーター・扇風機を活用する
ファンヒーターで暖めた空気は天井付近に溜まりやすいという特徴があります。一方、冷たい空気は床付近に溜まりやすいため、足元がなかなか暖まってくれません。
そこで、サーキュレーターもしくは扇風機を使って、空気を循環させるのもおすすめです。これらの送風装置を使うことで、暖かい空気を部屋全体に行き渡らせることができるでしょう。なお、サーキュレーターなどを置く際は、天井に向けることがポイントです。
ストーブとサーキュレーターの置き方や併用のメリットについては、ぜひ以下の記事をご参照ください。
窓に断熱対策を施す
窓から冷気が入り込むと、部屋の空気が冷えて暖房効率が悪くなってしまいます。対策としては、断熱効果のあるカーテンを吊ったり、窓に断熱シートを貼ったりするのが効果的です。
また、窓のすき間にテープを貼って、気密性を高めるという方法もあります。自宅で手軽に取り入れられる方法を選びましょう。
電力会社・料金プランを変更する
契約している電力会社・料金プランも見直してみましょう。現在は、電力自由化を機に、自身のライフスタイルに合った電力会社・電力プランを自由に選べるようになっています。
電力会社によっては、電気とガス、あるいは電気と携帯電話を組み合わせて契約することでセット割引が適用されるものもあるので、チェックしてみましょう。
省エネ機能搭載のモデルに買い替える
近年販売されている新しいモデルのファンヒーターは、古いモデルよりも暖房効率が優れているものが多くあります。長期的な電気代の節約につながる場合があるため、長く使っている暖房器具があれば新しいモデルへの買い替えも検討してみましょう。
例えば、省エネ機能として、部屋の湿度・温度に応じて自動でオンオフする「湿度・温度センサー」や、人の動きを検知して自動でオンオフする「人感センサー」などがあります。なかには、最大稼働時間に達すると自動で電源をオフにする機能を持つものもあるため、気になる方は探してみましょう。
ファンヒーター以外も豊富にラインナップ!暖房器具の買い替えはセカンドストリートで
ファンヒーターの新規購入や、古い暖房器具の買い替えを検討している方は、ぜひセカンドストリートをご利用ください。電気・石油・ガスのファンヒーターはもちろん、その他のヒーター・ストーブなど幅広い暖房器具をラインナップしています。
また、暖房器具以外にも、暖房効率をアップして電気代節約につながるサーキュレーターなどを購入できることも魅力です。
セカンドストリートでは全国850店舗以上の実店舗があるほか、オンラインストアもご利用いただけます。オンラインストアは、メーカーや価格帯を指定して検索できるため、目当ての暖房器具をスムーズに探せます。
お手持ちの暖房器具を手放したいという方も、セカンドストリートの買取サービスをご利用ください。店頭買取のほか出張買取も承っています。
まとめ
ファンヒーターはタイプや搭載機能によって電気代が変わり、なかには灯油代・ガス代が掛かるタイプもあります。
時期や使い方によって、暖房器具の電気代は大きな負担になり兼ねません。もし月々の電気代が気になるという方は、暖房効率をアップさせることを意識してみましょう。暖房器具にあわせて設置場所や使い方を変えたり、省エネ機能搭載モデルへの買い替えをしたりすることで、電気代を抑えることが可能です。
ファンヒーター・その他暖房器具の買い替え、もしくは新規購入を検討しているという方は、ぜひリユースショップのセカンドストリートをご活用ください。全国850店舗以上を展開しており、最寄りの店舗での購入はもちろん、便利なオンラインストアでの購入も可能です。
各種メーカーの暖房器具をリーズナブルな価格でラインナップしているので、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。