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車中泊におすすめの暖房器具・グッズは?選び方や注意点を紹介!

ホテルや旅館などではなく、自家用車に寝泊まりをする「車中泊」に興味がある方は多いのではないでしょうか。冬に車中泊をする場合には、暖房器具の用意が欠かせません。

この記事では、車中泊用で用いる暖房器具の選び方を解説したうえで、車中泊でおすすめの暖房器具や、その他さまざまな暖房・防寒グッズを紹介します。安全に車中泊をするための注意点についても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

なお、〈2nd STREET セカンドストリート〉では、車中泊でも使える暖房器具を多数販売しています。暖房器具をリーズナブルに購入したい方は、セカンドストリートの実店舗やオンラインストアをご利用ください。

冬の車中泊には暖房器具が必須!

そもそも車中泊とは、許可された場所に停めた車の中で寝泊まりすることです。車内になるべくフラットな空間を作り、就寝します。

車中泊は、キャンプなどのアウトドアシーンで宿泊手段のひとつとされるほか、災害発生時の緊急措置としても有用です。

しかし、凍えるような冬の寒さの中での車中泊は、車内の温度が氷点下になるケースもあります。寒さのあまり不快に感じるだけでなく、低体温症などのリスクも懸念されるでしょう。

車のエアコンで暖をとるには、エンジンをかけたまま過ごすことになります。ですが、場合によっては一酸化炭素中毒の危険性があるため望ましくありません。そこで、車のエンジンを切った状態でも使用できる、車中泊用の暖房器具が必要です。

なお、冬にキャンプを行う予定がある方は、車中泊だけでなくキャンプ自体の寒さ対策が欠かせません。寒さ対策グッズやテクニックなどの詳細については、以下の記事をご覧ください。

4つのポイントをチェック!車中泊用の暖房器具の選び方

車中泊で使用する暖房器具は、「市販されているものならどれでもよい」というわけではありません。家庭用としては優れた製品でも、車中泊用としては向いていないものもあります。

ここでは、車中泊用の暖房器具を選ぶ際のポイントを解説します。

安全に使用できるもの

何よりも重要なことは、安全に使用できる暖房器具を選ぶことです。カセットガスや石油を燃料とし、火を使う暖房器具は、狭い車内で用いると一酸化炭素中毒や引火による火災のリスクが高いため、車中泊での使用は危険です。

安全に使用できるという観点で選べば、電源からの給電または充電により使用する「電気ヒーター類」が候補に挙がるでしょう。

ただし、家庭用の暖房器具は、電気ヒーターであっても車中泊では使用できない場合があります。製品の公式サイトや取扱説明書などで、車中泊での使用が禁止事項に該当しないか確認したうえで購入してください。

また、温風に長時間当たり続けると、低温やけどになるおそれがあります。製品自体の安全性に気を付けるほか、正しく使用しましょう。

持ち運びやすいもの

車中泊の機会はアウトドアシーンが多いことを考えると、携帯のしやすさもポイントとなります。軽量で持ち運びやすいデザインの暖房器具なら、積み込み・積み下ろしの負担が少なく、車内からキャンプのテント内へ移動させて使うことも簡単です。

また、サイズがコンパクトなものを選べば、使用しないときの収納場所も取りません。

消費電力が小さいもの

車中泊では、電源が必要な暖房器具は「ポータブル電源」を使用することになるでしょう。

消費電力が大きい器具はポータブル電源のバッテリー消費量が増え、長時間使用し続けられないかもしれません。そこで予定の時間内は十分に使用できるように、省電力の暖房器具を選ぶことが大切です。

なお、ポータブル電源の概要や選び方などについては、以下の記事で詳しく解説しています。

また、以下の記事では、家庭用の暖房器具の電気代を比較しています。こちらも目安として参考にしてください。

稼働音が静かなもの

暖房器具を狭い車内で使う場合、稼働音が大きいとストレスになる可能性があります。そのため、静音性に優れた製品を選ぶと安心です。

ただし、「ぐっすり眠るために静かなものを選ぶ」という意味ではないことに注意しましょう。電気ヒーターなどの就寝中の使用は、基本的に禁止されています。

就寝直前まで十分に車内を暖め、電源をオフにしてから就寝するのが適切な使い方です。

車中泊におすすめの暖房器具(1)FFヒーター

前章の内容を踏まえて、車中泊に向いている暖房器具を選ぶとすれば、大きく分けて以下の4つです。

  • FFヒーター
  • セラミックヒーター
  • オイルヒーター
  • パネルヒーター

これらを順に、メリット・デメリットなどの特徴やおすすめの製品を紹介していきます。まずは、FFヒーターについて見ていきましょう。

FFヒーターは、「FF」=「Forced draught balanced Flue systems(強制給排気式)」のヒーターで、排気ガスを強制的に排出することが特徴です。車用のFFヒーターは車と同じ燃料で稼働するほか、カーエアコンとは異なり、エンジンをかけなくても使用できます。排気ガスが車内に溜まらないため、車内の空気が汚れる心配はありません。

FFヒーターの暖房能力は高いものの、ほかの暖房器具と比べると、本体価格や設置工事費用といった導入費用がかさむといったデメリットがあります。

また、本体が大きいため、装着できない車もある点に注意が必要です。よく車中泊をする方や、キャンピングカーなどの大きな車を持っている方におすすめの暖房器具と言えます。

〈Webasto ベバスト〉「Air Top 2000 STC」

ベバストの「Air Top 2000 STC」は、少ない電力と燃料で稼働する使い勝手のよいFFヒーターです。消費電力は14~29W、軽油やガソリンの消費量は8時間で1.5L程度と公表されています。

また、設定温度に達すると、出力を自動でコントロールする機能が搭載されています。

「高地モード」では、最大高度2,200mまでは低気圧・低酸素量の場所でも、常に最良燃焼に調整してくれることも特徴です。

〈LVYUAN リョクエン〉「5kW 10L 分体式エアヒーター」

リョクエンの「5kW 10L 分体式エアヒーター」は、お手頃な価格のFFヒーターです。前項の「Air Top 2000 STC」と比べて一回り大きく、消費電力も40Wですが、その分暖房能力は高めとなっています。

電源オン・オフのほか、温度設定や時間設定などを直感的に操作できるLCDディスプレイが付属しており、初めてFFヒーターを扱うといった方にも向いているでしょう。

車中泊におすすめの暖房器具(2)セラミックヒーター

セラミックヒーターは、電気で電熱線を発熱させ、これを覆うセラミック部品を加熱させる暖房器具です。その中でも、熱をファンで空間に送り出す仕組みのものをセラミックファンヒーターと呼びます。

セラミックヒーターは電気を使用し、一酸化炭素中毒の心配がないため、車中泊にも向いています。コンパクトで軽量な製品が多いため、車への積み込み・積み下ろしもしやすいでしょう。とくに、暖房器具を車中泊と自宅とで兼用したい方におすすめです。

なお、ファンヒーターの場合は、温風によって空気が乾燥しやすいため、車載用加湿器と併用するなど、乾燥対策も行うとよいでしょう。

〈De’Longhi デロンギ〉「カプスーラ デスク セラミックファンヒーター HFX12D03」

イタリアの家電メーカー、デロンギのセラミックファンヒーターです。高さ18cm×幅11cm×奥行き15cmとコンパクトで、重さは1kg弱という軽量なサイズ感です。持ち手が付いているため、車内への積み込み・積み下ろしなどの移動も簡単にできるでしょう。

また、デロンギ独自のグリッド設計で、柔らかく穏やかな風で空間を暖めます。転倒時OFFスイッチや、温度過昇防止装置も付いており安心です。

なお、本体の背面には簡単に取り外せるフィルターが付いており、お手入れが容易なため、常に良好な状態でセラミックファンヒーターを使用できます。

車中泊におすすめの暖房器具(3)オイルヒーター

オイルヒーターは、電気でオイルを加熱し、本体から放熱させて周囲を暖める暖房器具です。

直接触れたり、温風を送ったりしなくても、遠赤外線の作用により伝わる「輻射熱(ふくしゃねつ)」の効果で、空間が暖まります。ヒーター内のオイルは密閉されており、補充や交換は必要ありません。

オイルヒーターのデメリットは、本体温度が低めで、空間が暖まるまでに時間が掛かりやすい点です。そのため、引火ややけどの心配が少ないことがメリットとも言えます。

空間をなるべく乾燥させずにじんわりと暖めたい方にはおすすめです。

〈IRIS OHYAMA アイリスオーヤマ〉「ミニオイルヒーター POH-505K」

アイリスオーヤマの「ミニオイルヒーター POH-505K」は、3.3畳用で、オイルヒーターの中では比較的コンパクトな製品です。しっかりとした持ち手が付いているため、安全に持ち運びができます。

また、設定温度に達すると自動で暖房が消え、温度が下がると再び暖房が入る仕組みです。オイルヒーターならではの静音性で、車内でリラックスして過ごせるでしょう。

〈De’Longhi デロンギ〉「オイルヒーター NJM0505」

デロンギの「オイルヒーター NJM0505」は、1~3畳用で、前項の「ミニオイルヒーター POH-505K」と同様に比較的小型のモデルです。表面低温化設計により、表面温度は70度程度に保たれます。

また、電源プラグ周辺がおよそ80度以上の異常加熱状態になると、自動で電源がオフになります。これらの設計・機能により、安全に使えるのが魅力のオイルヒーターです。

車中泊におすすめの暖房器具(4)パネルヒーター

パネルヒーターは、電気で電熱線を発熱させてまわりを覆うパネルを加熱し、パネルから放熱させて周囲の空気を暖める暖房器具です。オイルヒーターと同様に、輻射熱を利用して空間を暖めます。

静音性にも優れますが、セラミックヒーターやオイルヒーターと比べると、暖房能力は低い傾向です。よって、車内全体より、部分的に暖めるのに向いています。

足もとを囲める折りたたみ式のものなどもあるため、設置場所を考慮して選びましょう。

〈YAMAZEN 山善〉「薄型ミニパネルヒーター DP-SB169」

幅広い家電製品を扱う山善の「薄型ミニパネルヒーター DP-SB169」は、奥行き(厚さ)15cmの薄型モデルです。重さは1.7kgと軽量で、持ち運びやすくなっています。

「低」から「高」まで無段階の温度調節機能付きなので、自分が快適だと感じる温度に容易に調整できます。非常時に備え、車内に一台積んでおくこともおすすめです。

〈IRIS OHYAMA アイリスオーヤマ〉「デスクパネルヒーター KPH-161」

アイリスオーヤマの「デスクパネルヒーター KPH-161」は、3つに折りたためることが特徴で、車に積載・収納しても場所を取りません。

自動切タイマーが搭載されており、何も操作をせずに6時間が経過すると、自動的に電源が切れます。温度が異常に上がった場合にも自動で電源が切れるため、安全性の高いパネルヒーターです。

温度設定は、約45度から約55度まで無段階で調節可能となっています。

車中泊で活躍する暖房・防寒グッズはほかにもある!

ここまでに紹介したヒーター類以外にも、車中泊において役立つ暖房・防寒グッズはたくさんあります。空間全体を暖めるのではなく、体そのものを温めたり、空間の暖かさを維持したりするためのグッズを紹介します。

冬用寝袋

「冬用寝袋」とは、寝袋の中でもとくに気温が氷点下になるような環境に対応した寝袋を指します。

使われている素材によって特徴が異なり、持ち運びやすさや保温性の高さを重視するなら、羽毛素材のものがおすすめです。製品ごとに定められた「快適使用温度(その寝袋で快適に就寝できる気温)」をチェックしておくと、寝袋選びでの失敗が少なくなります。

また、形状はミイラのような形の「マミー型」と、長方形の「封筒型」があります。車中泊には、ゆったりと寝られる封筒型の寝袋のほうが適しているでしょう。

電気毛布

電気毛布とは、電熱線が入った毛布・ブランケットのことです。掛け布団や敷き布団として体に密着させて使うため、車中泊でも手足の先までしっかりと温められます。

電気毛布には、大きく分けて「ひざ掛けタイプ」・「敷き専用」・「掛け敷き両用」の3種類があるので、使い方に応じて選びましょう。

使用時には低温やけどにならないよう、就寝直前には弱モードにするか、タイマー機能で就寝後に電源が切れるようにすると安心です。

また、洗濯機で丸洗いできるものであれば、いつでも清潔に使えます。

ホットマット

ホットマットは、家の床に敷くホットカーペットの小型版です。大きさの目安は、小さいもので座布団程度、大きいもので1畳程度なので、車中泊でも使いやすいでしょう。

収納ケースが付いているものであれば、さらに持ち運びやすくなります。

電熱ベスト(ヒーター付きベスト)

電熱ベストとは、バッテリーを電源として内蔵のヒーターを加熱し、体を温められるベスト(衣類)のことです。車中泊で使用する際は、あらかじめ自宅でバッテリーを充電しておく必要があります。

電熱ベストを着用したままでいれば、車内外を問わず常に暖かく過ごせます。

湯たんぽ・カイロ

暖をとるのに定番のアイテムである湯たんぽやカイロも、車中泊の持ち物に加えておくとよいでしょう。

車中泊の場合は、湯たんぽのお湯を準備することが難しいケースもあるかもしれません。そのような場合は、充電式の湯たんぽがおすすめです。

また、カイロにも充電式のものがあります。

湯たんぽやカイロは、就寝中の使用が推奨されていないケースが多いため、製品ごとに正しく使用しましょう。

保温シェード

車の窓に装着する保温シェード(断熱シェード)の多くは、多重構造が採用されています。特徴は断熱性が高く、外からの冷気を遮断可能なことです。

保温シェードがあれば、冬は保温性を高め、夏は日差しをカットしてくれるため、季節を問わずに快適な車中泊を楽しめるでしょう。

なお、車中泊を終えて帰宅する際には、保温シェードを取り外さなければなりません。そのため、一定の作業時間を確保する必要がある点に留意しましょう。

車中泊をする際の4つの注意点

最後に、車中泊をする際に気を付けるべきポイントを解説します。

1.車中泊ができる場所か確認する

車中泊は、どこでも実施してよいというわけではない点に注意が必要です。例えば、サービスエリアや道の駅などの駐車場は、あくまで一時的な休憩場所であり、宿泊場所ではありません。

また、周囲に誰もいないような場所での車中泊は、防犯面で好ましくないでしょう。

災害による緊急時を除き、基本的には「オートキャンプ場」や「RVパーク」といった専用の施設や認められた場所で車中泊をしてください。RVパークとは、日本RV協会が「快適に安心して車中泊ができる場所」として認めた施設のことです。

2.エンジンを掛けたままにしない

「冬の車中泊には暖房器具が必須!」の章で述べたように、エンジンを掛けたまま車中泊をすると、一酸化炭素中毒になる危険性があります。排気口が雪で埋もれる可能性が高い冬期には、とくに気を付けましょう。

また、エンジンをかけたまま駐停車することは、エンジン音や悪臭、大気汚染などの理由からマナー違反・条例違反となります。例えば東京都では、環境確保条例でアイドリングが禁止されています。

3.エコノミークラス症候群に気を付ける

エコノミークラス症候群とは、食事や水分を十分とらずに狭い空間で長時間同じ姿勢でいると、血行不良により血栓ができて肺塞栓などを引き起こすことです。

冬の車中泊で、寒いからといって車内にこもり座りっぱなしでいると、エコノミークラス症候群になるおそれがあります。車中泊の際には、水分をしっかりと摂取し、定期的に体を動かすことが大切です。

4.電源を確保しておく

冬の車中泊では、暖房器具を安定的かつ長時間稼働させるために、容量や出力の大きいポータブル電源を用意するとよいでしょう。万が一電気を使い切ってしまった場合でも、日中であればソーラーパネルを使用して充電可能です。

まとめ

車中泊で使用する暖房器具は、安全性はもちろんのこと、持ち運びやすさや稼働音の静かさなどを考慮する必要があります。また、ポータブル電源を用意したうえで、省電力タイプの暖房器具を選びましょう。

セラミックヒーターやオイルヒーターなどで空間を暖めつつ、暖房・防寒グッズを用いて快適な環境を維持すると、より効果的です。

今回紹介したヒーター類や暖房・防寒グッズの多くは、リユースショップのセカンドストリートで購入できます。費用を抑えつつ、寒い季節の車中泊にしっかりと備えたい方は、セカンドストリートをぜひご活用ください。


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YAMAGATA

YAMAGATA

好奇心旺盛で調べもの好き。納得が行くまで調べます。週末は自然を満喫し、山登りや写真撮影に没頭。幅広い趣味を文章に生かし、皆様に共感いただける内容をお届けできればと考えています。

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