自転車の鍵を紛失した際は、まず心当たりのある場所を探してみましょう。探しても見つからないときは、鍵を開ける方法を考えてみます。鍵の種類によって開け方が変わるため、自分の自転車の鍵のタイプを把握しておくことが大切です。
この記事では自転車の鍵を無くしたときの対処法について詳しく解説します。また鍵を自分で開ける方法や自転車の鍵を開けてもらえる場所・業者などについてもご紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
自転車の鍵を無くしたときにまずすべきこと
自転車の鍵を無くした際は、まず以下の2点を意識してみましょう。
まずは落ち着く
自転車の鍵を無くしたと感じた際、誰でも慌ててしまうものです。まず落ち着いて鍵を探しましょう。
ポケットの中、鞄の中などの鍵が入りそうな場所をよく確認してみてください。「ここにあるはずがない」という場所から見つかることもあるでしょう。
しばらく探しても見つからないときは、自転車の鍵をどこかに落とした可能性が考えられます。前回、自転車に鍵をかけてからの行動を思い起こして、鍵を落としていそうな場所をチェックしてみましょう。
防犯登録を確認する
自転車の鍵が見つからない場合、業者に依頼して開けてもらう方法があります。ただし、依頼する際は、防犯登録によって自分が所有者であることを証明できることが重要です。
防犯登録は義務化されているため、購入時に自転車販売店などで加入した人が多いでしょう。防犯登録シールが自転車のフレームに貼られていることを確認できれば、基本的に問題ありません。
ただし、自転車を譲ってもらったといった理由で、自分の名前で防犯登録していない場合は注意が必要。持ち主であることを証明するのに時間がかかったり、鍵を開けてもらえなかったりするかもしれません。
自転車の鍵の主な種類を押さえておこう
自転車の鍵が見つからないときに、自分で開けることを考える人もいるでしょう。自分で開けるためには鍵の種類を把握する必要があります。ここからは自転車によく使われている5つの鍵の種類について簡単にご紹介します。
種類1:リング錠(馬蹄錠)
多くの自転車には、リング錠という後輪とカバーを囲うような輪の形をした鍵がついています。馬蹄の形をしていることから「馬蹄錠」とも呼ばれている、比較的安価で一般的な錠です。
リング錠の形はどれも似ていますが、平べったい形状のプレスキーを差し込むタイプと暗証番号で解錠するタイプがあります。
いずれも鍵を使わずに開けたり壊したりするのが比較的簡単なため、防犯性能はそれほど高くありません。ほかの種類の鍵と組み合わせて使われることが多いです。
種類2:ワイヤーロック
ワイヤーを自転車に巻き付けるタイプの鍵がワイヤーロックです。長さや太さが異なるさまざまな商品があり、使い勝手がよい点が魅力。防犯のために自分で買い足す鍵として広く普及しています。なおシリンダーキーのタイプと暗証番号で解錠するタイプがあります。
種類3:U字ロック
U字ロックとは自転車の前輪または後輪に引っ掛けて使う鍵です。アルファベットの「U」の字の形状をしていることから名前がつきましたが「D」にも似ているため「Dロック」と呼ばれることもあります。
全体が金属製で頑丈であることから、ワイヤーロックよりも防犯性能が高いです。ただし、ワイヤーロックよりも重量があるため、持ち運びしにくい点に注意が必要。大きくて重たいほど防犯性能が上がる一方で、持ち運びは難しくなります。
種類4:ディンプル錠
シリンダー錠の一種で、ピッキングが難しい点が特徴です。防犯性能が極めて高いことで知られています。電動自転車やスポーツタイプ、折りたたみ自転車などの高価な自転車に取り付けられることが多いタイプです。
自分で自転車の鍵を開ける方法
ここからは自分で自転車の鍵を開ける方法を、鍵の種類別に詳しく解説します。ただし、どの方法も失敗したり鍵が使えなくなったりする可能性があるため、自己責任で実施しましょう。
1:金具で自転車の鍵を開ける
プレスキー(平べったい鍵)を使うリング錠は、金具で比較的簡単に開けられる鍵です。適当なサイズの金具を鍵穴に入れて、左右に動かすと開く可能性があります。
まずヘアピンやマイナスドライバーなど、鍵穴に入る厚みの金具を用意しましょう。金具をリング錠に斜めに差し込み、プレスキーで解錠するときと同じように動かします。うまく中の部品と噛み合えば鍵が開くでしょう。
「傘鍵」といって、ビニール傘の手元にあるボタンの部品を使う方法も知られています。傘鍵を作るにはビニール傘の軸の部分を折って、取っ手と傘の部分から取り外します。中に入っている、ボタンのついた細長い部品が傘鍵です。
2:工具で自転車のワイヤー・ロックバーを切断する
馬蹄錠・ワイヤーロックであれば、工具を使って切断することでも開けられます。鍵は壊れてしまうものの、確実に開けられる方法です。
馬蹄錠の場合は、ボルトカッターでロックバーを切断しましょう。一方で、ワイヤーロックの場合は、ワイヤーカッターを使用します。鍵の種類に合わせた工具を用意しましょう。
ただし、切断する際にはある程度の力が必要になるため、力のない女性や子どもには不向きな方法といえます。近くに依頼できそうな家族や知り合いがいれば、手伝ってもらうとよいかもしれません。また切断した鍵は使用できなくなるため、新しい鍵との交換も忘れずに行いましょう。
3:ピッキングで自転車の鍵を開ける
シリンダー錠であれば、ピッキングで解錠できるかもしれません。シリンダー鍵とは円筒形の部品の中に鍵の機構が収められている鍵の種類です。自転車以外に家庭のドアなどにも広く使われています。
ピッキングに必要な物は、鍵穴に入れられる細長い金具です。身近な物として2本の安全ピンを使用する方法をご紹介します。
まず片方の安全ピンの先を1.5cmほど曲げ、鍵穴に差し込みます。続いてもう一本の安全ピンも少しだけ先を曲げ、鍵穴に入れた安全ピンの少し上に差し込みましょう。
そのまま左右に動かして位置を調整すると、先に入れた安全ピンが回って鍵が開くことがあります。なおピッキングは身近な物でもできる一方で、非常に難度が高い方法です。失敗すると鍵穴を壊してしまう可能性もある点を覚えておきましょう。
4:工具で自転車のシリンダーを破壊する
ピッキングで開かないシリンダー錠に関しては、破壊して開けることも方法の一つです。プラスドライバーなどをシリンダーに押し込み、上から金槌などで叩いて力ずくでシリンダー部分を破壊します。
ただし、力が必要なことやケガをする恐れもある点に注意が必要です。また鍵が壊れてしまうため、新しい物と取り替えなければならなくなることもデメリットといえるでしょう。
自転車の鍵を無くした際の対応を他人に依頼する方法
自転車の鍵を無くした際、自分で開けることは可能です。しかし、自分で開けるのは時間がかかる上に専用の道具が必要なため、ハードルが高いと感じるでしょう。
また鍵を開けるのに失敗する可能性もあることから、不安な人はほかの人に依頼するのがおすすめ。以下で詳しくご紹介します。
1:交番に持ち込む
自転車の鍵の紛失に気づいたら、近くの交番を探しましょう。交番にはワイヤーカッターなどが常備されているため、自転車を持ち込むとワイヤーやロックバーを切断してもらえます。
費用がかからないことが交番に持ち込むメリット。鍵を壊して開けても問題ないという人におすすめです。
ただし、自力で持ち込む必要があるため、交番が近くにない場合は利用しにくい方法といえるでしょう。また所有者であることを証明するために、防犯登録の内容を確認されたり身分証明書の提示が必要だったりする点も押さえておきましょう。
2:自転車屋に依頼する
近くに自転車屋があれば、直接自転車を持ち込みましょう。古い鍵を取り外し、新しい鍵に交換してくれます。
中には一定の範囲内であれば、自転車のある場所まで出張してくれるショップもあります。自分で持ち運ぶのが難しいときは。相談してみるのも方法の一つです。
なお自転車屋に依頼する際にかかる費用に関しては、基本的に古い鍵を取り外す手数料+新しい鍵の代金です。鍵を開けるのと同時に新しい鍵も入手できるため、効率よい方法といえるでしょう。
3:鍵業者に頼む
自転車の鍵を壊したくない人は、鍵業者に依頼するのがおすすめ。破壊や交換をせずに解錠してもらえる上、種類によってはスペアキーの作成も依頼できます。
ただし、他の方法に比べると費用がかかる傾向にある点がデメリット。急いでいない場合は、新しい鍵への交換にかかる費用と比べてから依頼してもよいでしょう。
4:メーカーに頼む
紛失した自転車の鍵と同じメーカーに頼むと、スペアキーを作成してもらえることがあります。自転車を購入した店舗に持ち込み、注文してもらいましょう。直接メーカーへ注文できないため、自転車屋を通じて依頼してもらう必要があります。
メーカーに依頼するメリットは、鍵を壊さずに開けられるようになること。一方で、スペアキーが届くまで自転車が使えない期間がある点には注意しましょう。
まとめ
自転車の鍵を無くした際に慌てないためにも、対処法を把握しておきましょう。落ち着いて探しても見つからないときは鍵の種類を確認し、自分で開けるか業者などに解錠を依頼することになります。自転車の鍵を無くした際には、ぜひこのページの内容を参考にしてみてください。
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