Burberry
英国らしさを進化させる。
1856 | HAMPSHIRE,ENGLAND | Thomas Burberry
生地屋の見習いだったトーマス・バーバリーが独立し、紳士服店をオープンしたことから始まったバーバリー。
ジャケットやマフラーなどを展開しながら、1879年には耐久性と防水性に優れたギャバジン素材を開発。1888年はこの素材の特許権を取得、1917年まで製造権を独占することで、広く世に知られるようになると同時に、その規模を拡大する。
第一次世界大戦時には英国の陸海軍がギャバジンを正式採用、この生地を用いたトレンチコートは大戦中に50万着以上生産され、終戦後にはファッションとして市民にも広まっていった。
現在もブランドのアイコンとなっているバーバリーチェックは、1924年にトレンチコートの裏地として使われたのが始まりである。ブランドロゴなど一切使用していないにも関わらず、一目で見てバーバリーとわかるデザインで人気を博した。そこから時を経て1997年。当時20歳だった安室奈美恵が結婚記者会見の際にバーバリーブルーレーベルのチェックのミニスカートを着用、さらにプライベートでもマフラーを愛用していたことから、日本の若い女性にも人気を博すこととなる。
バーバリーといえばこのバーバリーチェックが有名だが、より幅を拡大し、明暗もくっきりとさせた「ハウスチェック」や、黒ベースにグレーの濃淡の線を組み合わせた「ビートチェック」など、さまざまなバリエーションも存在している。
日本においては、三陽商会が1965年よりバーバリー社のコートを販売開始し、1996年にはバーバリーブルーレーベルを、1998年よりバーバリーブラックレーベルを展開。日本国内の幅広い年齢層に受け入れられるも、2015年に契約満了、バーバリーの日本ライセンス商品は生産終了した。現在は英国本社が日本法人を通じて直営展開し、ハイエンドのラインとしてバーバリーロンドンやバーバリーランウェイが、カジュアルラインとしてバーバリーブリットが展開されている。
2018年3月には新デザイナーとしてリカルド・ティッシが就任。彼はかつてジバンシィでクリエイティブディレクターを務め、ナイキとのコラボレーションでバスケットウェアをリリースするなどの経歴を持つ。2018年9月に発表されたファーストコレクションでは、バーバリーを象徴するチェックやベージュのトレンチコートなどをラグジュアリーストリートに再解釈したアイテムを披露すると同時に、英国の歴史を感じさせるエレガントなジャケットやドレスなども発表。さらに創設者トーマス・バーバリーのイニシャルであるTBを用いて、英国のグラフィックデザイナー、ピーター・サヴィルとともに共同制作したロゴマークやモノグラムも発表。同ブランドへの注目はさらに高まっている。