CELINE

セリーヌ
HISTORY

強く揺らぐことのない上品さ。
1945 | PARIS,FRANCE  | CELINE VIPIANA

シンプルな上品さで、多くの女性に愛されているフランス発祥のラグジュアリーブランド〈CELINE セリーヌ〉。

意外にもその始まりは、セリーヌ・ヴィピアナが夫とともに1945年に立ち上げた高級子供靴のオーダーメイド専門店だった。パリの職人の手によってひとつひとつ丹念に製造された革製の子供靴は上流階級の間で評判になる。その品費の高さゆえ、やがて子供たちの母親からのリクエストが増加、それに応えるかたちで1959年から婦人靴の展開を始めるとさらに人気を呼び、女性向けのバッグやアクセサリーなども手掛けるようになった。中でも馬具の金具をあしらった婦人用モカシン「INCA インカ」と、馬車の柄とバックルが特徴のバック「SULKY サルキー」が大ヒットしセリーヌは一躍人気ブランドとなる。

1967年には、プレタポルテ・コレクションもスタート。当時のパリでは「上流階級の品のある暮らし」を意味する「B.C.B.G ベーセーベージェ(=Bon Chic Bon Genreの略)」と呼ばれるフレンチカジュアルが流行しており、ベーシックなデザインと上品な雰囲気を提唱したセリーヌは、B.C.B.Gの象徴的存在となった。だが過ぎゆく時代の中でB.C.B.Gもやがて廃れ、それまで上流階級をメインターゲットとしてきた戦略が仇となり、セリーヌの勢いは失われてゆく。

1987年、一時はその存続も危ぶまれたセリーヌに転機が訪れる。フィナンシエール・アガッシュ社(現LVMHグループ)の傘下となったのだ。この決断により経営の建て直しが行われ、セリーヌはかつての輝きを取り戻していくこととなる。その復活に大きく寄与したとされるのが、1998年にデザイナーに起用されたマイケル・コース。彼の提案した機能性と実用性に満ちたスポーティーなスタイルが人気を呼び、その後数年間でブランドの売上は倍増したともいわれている。その後、ヴィンテージのバッグから着想を得て製作された「LUGGAGE ラゲージ」はセレブリティを中心に評判を呼び、現在ではセリーヌを象徴するバッグとなっている。

一度は廃れたものの、起死回生を果たしたセリーヌのプロダクトが醸し出す上品さは、一層磨きがかかり、揺らぐことのない強さすら兼ね備えている。きっとどこかで、品良くあることを人は望んでいるのだろう。だからこそ現代を生きる女性たちは強さと上品さを兼ね備えたセリーヌを手にしたいと思うかもしれない。

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