Clarks
シンプルな構造が持ち味のブーツ。
1825 | STREET,UK | Cyrus Clark / James Clark
1825年、イギリス南西部のストリートという街でクラーク兄弟によって創設されたClarks。当初はシープスキンを使ったBrown Petersburghと言う名の室内履きを手作りで製造していたという。シンプルな構造でありながら履きやすく、暖かいそのスリッパは徐々に人気となってゆき、1842年には月に1000足を売り上げるまでに。そして1883年には足の形にフィットした靴で評判となり、1936年には様々な媒体に広告を掲載するまでに成長。
現在に至るまで同社を代表するアイテムである、デザートブーツが生まれたのは1950年。 第二次世界大戦中、4代目であるネイサン・クラークが兵士としてビルマ戦線に赴いた際、同僚が履いていた靴を参考に作られたというこのシューズ。カイロのバザールで販売されていたという、素朴でありながら歩きやすいその靴の構造を参考に、柔らかなスウェードとクレープソールを使って作られた。
ドレスシューズが全盛だった当時のイギリスでは、当初は不評だったものの、アメリカでそのカジュアルなルックスと履き心地が支持されて人気となり、逆輸入的に本国でも売れ始める。
さらに1960年代になると、ロンドンのモッズたちが三つボタンのスーツにこのクラークスを合わせてドレスダウンを楽しむようになる。スクーターに乗ることもスタイルの一つである彼ら。汚れても味の出るとともに、ダンスにも適した柔らかいこのデザートブーツはモダニストたちの定番となった。
現在ではこのデザートブーツをはじめ、ワラビーやデザートトレックなどのクラシックなアイテムを扱うClarks Originalsのラインのほか、伝統的なルックスに革新的な機能性を組み合わせたスニーカーやオーセンティックなレザーシューズなども展開している。