Inverallan
熟練のニッターが編み上げるニット。
1970s | SCOTLAND,UK | Unknown
アラン諸島を発祥とし、独特な編み模様が特徴のニットの伝統を絶やさぬよう、スコットランドを中心に優れたニッターが集められ作られたブランド、Inverallan。
最高級グレードのアラン糸を使用し、伝統的な製法で太く縒り合わせられた未脱脂のピュアウールのニットは、しっとりとした手触りで防水性にも優れている。通常のニットに比べてしっかりと編み込まれているため、通気性がありながら比較的風を通しにくいのも大きな特徴。
3000人のニッターが登録しているとも言われているこのブランドでは、ニットの難易度に応じて適切な編み手が選ばれ、基本的に編み立てから仕上げまで1人のニッターの手により編み上げられている。
そのため、糸の調達から仕上がりまでは6ヶ月、25000ステッチを90時間かけて1枚のニットが作られることも珍しくないという。
手編みで作られ、厳しいクオリティチェックを受けた証明として、ニッターのサインの入った証明書が付属しているほか、Inverallan社が日本代理店に卸しているウール製品には茶色、コットン製品にはグレーのタグがつけられており、イギリス直輸入の緑色のタグのものとは区別できる仕様に。
写真の襟付きカーディガンは、厚手のため、襟を立てると首回りも暖かくアウターとしても活用できる1枚。存在感抜群の縄編みや、動きやすさも考慮された袖の内側がトリニティステッチなど、まさにInverallanらしい。使い勝手のいいポケットや使い込むほどに味の出るウッドボタンも相まって、まさに一生ものと言える。
ちなみにインバーアランは品番でその型が判別できるようになっており、メジャーなものは下記の通り。
1A:クルーネックセーター
3A:襟付きカーディガン
4A:クルーネックカーディガン
6A:ショール襟カーディガン
8A:Vネックカーディガン
また、2017年の秋冬からはカジュアルラインとして「Inverallan Sportswear Authentic」ブランドがスタートしているが、こちらは機械編みとなっている。今後は本ラインもインド生産となるとの噂もあり、その場合はMADE IN SCOTLANDのインバーアランの希少価値が高まるのは間違いない。