Levi’s Vintage Clothing
歴史的アーカイブを忠実に再現したデニム。
1987 | TOKYO,JAPAN | Unkowwn
言わずと知れた世界最古のデニムブランド、Levi’s。
ヴィンテージデニムという概念が普及し始めた80年代後半に、このLevi’sの日本企画として始まったラインが、Levi’s Vintage Clothing。正確には、当初はVintage Levi’sというライン名であった。 当初は日本のヴィンテージデニム好きのみにアピールしていたこのラインだが、時代とともに世界中にヴィンテージの魅力が知られるようになると、日本のみならずヨーロッパ企画の復刻も行われるように。90年代後半にはLevi’s Vintage Clothingは世界中のデニム好きから認知されるようになる。
現在では大戦モデルやXX、66モデルなど時代とともに変化してきた501をはじめ、各時代を象徴するデニムパンツから、デニムジャケットやスウェット、Tシャツなどに至るまで復刻。赤耳のついたXXデニムなど生地からシルエット、そして隠しリベットやタロン社製のジッパーなどの細かなディテールに至るまで、Levi’sがサンフランシスコ本社に保管している膨大なアーカイブを参照しながら、忠実に再現している。
今回取り上げたのは、ジッパーフライが本格的に普及し始めた1954年ごろの501を再現した、501ZXX。コーンミルズ社のレッドセルビッチ、いわゆる赤ミミ付きデニムを使用し、裾がやや細めにテーパードされたストレートシルエット。牛革のパッチやバックポケットに施された隠しリベットなどのディテールなど、ヴィンテージのLevi’sに見られる要素が多分に盛り込まれたモデルだ。
このLevi’s Vintage Clothingでは、Shrink-to-Fitすなわち防縮加工の施されていないデニムが使われているため、ノンウォッシュの状態で購入する場合は注意が必要。32インチのデニムで3インチ前後は縮むことを考慮する必要があるが、それも含めてヴィンテージ好きの心をくすぐるアイテムだ。ちなみに、Levi’s Vintage Clothingのレッドセルビッチを生産してきたコーンミルズ社の米国ホワイトオーク工場は2017年末に閉鎖されているため、今後価格が高騰していくことも予想される。