mont-bell
ダウンジャケットの最高峰。
1975 | OSAKA,JAPAN | Isamu Tatsuno
1975年、少年時代から登山を続けるかたわら、クライミングスクールを運営していた辰野勇が、山仲間であった真崎文明と増尾幸子と共に設立したmont-bell。内外の最新技術や素材を取り入れながら、日本の多雨湿潤気候にマッチした軽量のスリーピングバッグ、レインギアの研究開発を進める。
創業当初、辰野はPatagoniaの創業者であるイヴォン・シュナード氏と知り合い、代理店として同ブランドが日本に普及することに尽力するとともに、多くの商品を共同開発していたという。しかしながら自社ブランドの開発に集中したいとの思いから、ほどなく代理店業務からは手を引くこととなる。
1978年には軽量で保温力の高い日本初のフリース「オーロンフリース」を製品化。1980年代に入ると、デュポン社のコーデュラナイロンを使用したソフトラゲッジを開発、さらに繊維メーカーと協力してオリジナルのバリスティックナイロンを実用化するなど、新素材を意欲的に開発・採用し、アウトドアシーンに革新をもたらし続ける。1989年には和泉雅子氏が同社のジャケットやアンダーウェアなどを着用し、北極点到達に成功。アウトドアファン以外にもその名が知られ渡ることになる。
2008年には世界最軽量のダウンジャケットとして、EXライト ダウンジャケットを発売。平均重量150グラムというその軽さとシンプルな美しさで、アウトドアファンのみならずファッショニスタたちの間にもインナーダウンというジャンルを定着させることになる。
mont-bellのものづくりは、「自分たちが欲しいモノを作る」というのがコンセプト。熱心なアウトドアユーザーでもある社員が企画を出し合い、現場の声を生かしながら商品化しているという。さらに高い耐久性を保つために自社でテストを行うとともに、リペアにも対応。企画段階からアフターケアに至るまですべてに関わることのできる体制を作り上げることで、厳しい状況下でもその性能を発揮することができる製品を、世に送り出し続けている。