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「リユースをもっと身近に」セカストと地域小学校の9ヶ月間の取り組みを紹介。

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便利で豊かな現代社会を生きる私たち。 でも、その便利さや豊かさをただ享受し、消費していくだけで良いのでしょうか?

持続可能でよりよい世界を目指す国際目標が掲げられて以来、企業、消費者ともにモノをつくる責任、つかう責任が問われています。 〈2nd STREET セカンドストリート〉は、リユース事業を通じて誰かが手放してしまうモノを、必要としている次の人に渡すお手伝いをし、限りある資源を循環させることで環境や社会に貢献しており、事業以外の部分でも、循環型社会の実現に向けて様々な取り組みを行っています。

今回は2023年からスタートした、セカンドストリートと地域小学校との循環型社会の実現に向けての新たな取り組みを、企画担当の菊池さんにご紹介いただきました。

笑顔をむける女性

菊池 理沙(キクチ リサ)
1993年1月14日生まれ。岩手県出身。
大学時代から4年間、セカンドストリートのグループ会社でありDVDレンタルやゲームの買取・販売などを行うメディアショップ〈GEO ゲオ〉でアルバイトとして勤務し、2015年新卒で入社。
埼玉県のゲオで約2年店舗勤務を行い、その後本社に異動。
新規事業企画やSNSやオウンドメディア運用を行い、現在はセカンドストリート事業課にて学校や行政との取り組みを担当している。



リユースをもっと身近に!子供たちと考える「私たちにできること」。

リユースをもっと身近に!子供たちと考える「私たちにできること」。

-菊池さん、よろしくお願いいたします。早速ですが、今回の取り組みについて教えていただけますか?

菊池 はい。今回の取り組みは、東京都の世田谷区立尾山台小学校にて9ヶ月間に渡り「リユース」や「循環型社会」について、時には外部の講師の方と一緒に講義や体験学習を実施させていただきました。
取り組みが始まったのは2023年7月で、取り組みに参加してくれたのは6年生の皆さんです。

-なるほど。元々尾山台小学校ではリユースや循環型社会に対する授業を実施されていたのでしょうか?

菊池 生活の授業の中で、SDGsや3Rについての授業があったようで、皆さんとても知識が豊富で驚きました。
リユースや循環型社会について詳しく勉強するのは今回が初めてだったようです。

-そうなんですね。具体的には、どのような講義をされたのでしょうか?

菊池 まずは皆さん勉強されていた3Rのお話から始めさせていただき、リユースの歴史や大切さなどを具体例を交えながらお話させていただきました。
そのままの形でまだ使えるものが捨てられてしまったり、リサイクルされている現状を理解してもらうために、洋服を新品と中古に分けてもらうゲームなども行いました。
新品だと思っていたものが実は中古だと分かると「中古なのに新品のように綺麗」と驚く子もいて、「もしこれがリユースされずに捨てられていたとしたらすごくもったいない」と感じていただけた様子でした。

-まだ使えるものは捨てずにリユースする、という感覚を体験を通して理解していただけたんですね。

菊池 はい。今回の取り組みでは「リユースをもっと身近に」をテーマに掲げていました。
こういった体験を通して、リユースの大切さやリユースという存在そのものをより身近に感じてもらうことが循環型社会への貢献の第一歩になると感じています。

講義を行う菊池さん
講義を行う菊池さん

講義の中で、今日からできるアクションとして紹介された「整理整頓」。
モノを大切に扱うことや無駄な消費を防ぐために、洋服の綺麗な畳み方や収納の方法を学びました。
講義の中で、今日からできるアクションとして紹介された「整理整頓」。
モノを大切に扱うことや無駄な消費を防ぐために、洋服の綺麗な畳み方や収納の方法を学びました。



不要品を子供たちの手で循環させる!「セカンドストリートこども商店」

不要品を子供たちの手で循環させる!「セカンドストリートこども商店」

-10月には尾山台商店街で開催された「尾山台フェスティバル」にて、「2nd STREET こども商店」を出店されたんですよね。

菊池 はい。尾山台小学校では年2回、PTAが主体となって不要品の回収を行っているそうなんですが、今回はこの不要品回収で集まった洋服やバッグやシューズなどの服飾品類を活用して、子供たちと一緒にお店を開きました。それが「2nd STREET こども商店」です。
集まった品物の中からリユースできそうなものを子供たち自身がピックアップし、汚れや破損などがあるものに対しては洗濯や修理などのリペアを施し、綺麗な状態にしたものに子供たちが値段をつけて販売しました。
商品選定からリペア、値段付け、接客などすべて子供たちが主体となって実施したので、「こども商店」というネーミングにしました。

不要品回収で集まった洋服・服飾品からリユースできそうなものを探す児童。不要品回収で集まった洋服・服飾品からリユースできそうなものを探す児童。

ボタン付けや洗濯、アイロンがけを行う児童たち。ボタン付けや洗濯、アイロンがけを行う児童たち。

デザインや状態、ブランドやサイズをくまなくチェックしながら販売価格を決め、商品タグを作る児童たち。
自らリペアを施した品物のため、価格決めも慎重に行っていました。デザインや状態、ブランドやサイズをくまなくチェックしながら販売価格を決め、商品タグを作る児童たち。
自らリペアを施した品物のため、価格決めも慎重に行っていました。

尾山台商店街に掲示するポスターに自らコメントを入れる児童たち。尾山台商店街に掲示するポスターに自らコメントを入れる児童たち。

-自ら商品を選び手を加え、値段を決めて告知や販売まで行うというのは中々できない体験ですよね。
こども商店の反響はいかがでしたか?

菊池 尾山台フェスティバル自体がとても盛況だったこともあり、たくさんのお客様にお越しいただきました。
子供たちも積極的にお客様に声掛けなども行って、一生懸命働く姿はセカンドストリートのスタッフに引けをとらないなと感じたほどです(笑)
お客様の中にもリユース品を初めて購入される方もいたようで、「リユースでもこんなに綺麗なのか」「状態が良いのに安い」など驚きの声もいくつかいただきました。
小学校での取り組みを通して地域全体にリユースが根付く良いきっかけになったのではないかと思います。

セカンドストリートこども商店のブースセカンドストリートこども商店のブース

これまでの取り組みを紹介するポスターも設置。これまでの取り組みを紹介するポスターも設置。

天気に恵まれた尾山台フェスティバル。商店街はすれ違うのもやっとなほどの盛況ぶり。天気に恵まれた尾山台フェスティバル。商店街はすれ違うのもやっとなほどの盛況ぶり。

開店準備や店内装飾も子供たちが担当。開店準備や店内装飾も子供たちが担当。

開店前には、実際の店舗さながら朝礼も行いました。開店前には、実際の店舗さながら朝礼も行いました。

開店後はレジに列が出来るほどの忙しさに!最初の講義で学んだ洋服の畳み方も実践しています。開店後はレジに列が出来るほどの忙しさに!最初の講義で学んだ洋服の畳み方も実践しています。

新たなゴミを生まない取り組みとして、レジ袋には家庭で不要になった紙袋を使用。新たなゴミを生まない取り組みとして、レジ袋には家庭で不要になった紙袋を使用。

-多くの反響があったんですね。子供たちの様子はいかがでしたか?

菊池 最初は声掛けやレジを恥ずかしそうにしていた子もいましたが、徐々に積極的に呼び込みなどもできるようになっていました。
自らが選んで、リペアやクリーニングをして値段をつけた商品が売れたときには嬉しそうな顔を見せてくれましたし、逆に売れていない商品には「なんで売れないんだろう?どうしたら売れるかな?」と考えてくれる子もいました。
自分たちのお店で、自分たちの商品であると責任感をもって取り組んでいる姿は、セカンドストリートのスタッフにスカウトしたくなるほどでしたよ。

-商品を売る責任感、とても良い体験ですね。モノを売る、買うということに対し、どのような過程や背景があるのかを知る経験はなかなか出来ないものだと思います!

菊池 そうですね。参加いただいた子供たちには、ぜひこの体験を忘れずにこれからの生活に役立ててほしいと思います。



外部企業とのタッグ!「アップサイクル」と「SDGs」

外部企業とのタッグ!「アップサイクル」と「SDGs」

-取り組みの最後には、外部の企業にも参加いただいたんですよね?

菊池 はい。まず最初にご参加いただいたのは、アップサイクルの商品を手掛けている〈niente ニエンテ〉の見城(けんじょう)さんです。
ニエンテさんが手掛けているアップサイクルとは、「本来であればものづくりの現場で廃棄されてしまっているものや、価値を見いだされずに埋もれてしまっているものを素材として、新しいプロダクトを生み出すこと」で、『物事の見方を変えて、新たな価値を提案する』という活動をされています。

今回は、不要品回収で集まった衣料品や服飾品を、今度はリユースではなくアップサイクルに挑戦するという取り組みの講師としてご参加いただきました。
見城さんからアップサイクルに関する講義をしていただいたあと、実際に子供たちの手で不要品のアップサイクルを行いました。

元の図柄や素材を活かしながら洋服を生まれ変わらせていく児童たち。柔軟な発想に驚かされました。元の図柄や素材を活かしながら洋服を生まれ変わらせていく児童たち。柔軟な発想に驚かされました。

シャツからペットボトルカバーを作成。シャツからペットボトルカバーを作成。

洋服からポーチを作成。洋服からポーチを作成。

-ペットボトルカバーやバッグなど、どれも新しい形で生まれ変わってますね。

菊池 はい。とても柔軟な発想で色んなアップサイクル作品を生み出してくれて、不要品となってしまった洋服や服飾品でも、素材として見ると新しく色んなものを生み出すことができるということを体験を通して学んでいただけたのではないかと思います。

-とても良い体験ですね。次に取り組んだのはどのような内容だったのでしょうか?

菊池 TOPPAN株式会社 西日本事業本部 関西TIC本部のみなさんにご参加いただき、遊びながら楽しくSDGsを学べる《ミライーね!カードゲーム》*を実施しました。
ゲームのあとには、子供たちに「今日からできる未来アクション」として、未来に向けて何ができるかを考え、発表していただきました。
発表では、食べ残しをしない、詰め替え製品を活用するなど、リユース以外のアクションも多数あがり、半年間の活動の良い締めくくりになったと思います。

SDGsが学べる「ミライーね!カードゲーム」で真剣に遊ぶ児童たち。SDGsが学べる「ミライーね!カードゲーム」で真剣に遊ぶ児童たち。

 

みんなで遊びながら楽しくSDGsを学べるオリジナルゲーム。 SDGsで定められた17の目標がかわいいキャラクターとして登場し、それぞれの目標・目標を達成するための要素を覚えるとともに、SDGsに対する興味関心を高めます。

ミライ―ね!カードゲーム
みんなで遊びながら楽しくSDGsを学べるオリジナルゲーム。
SDGsで定められた17の目標がかわいいキャラクターとして登場し、それぞれの目標・目標を達成するための要素を覚えるとともに、SDGsに対する興味関心を高めます。

-SDGsやアップサイクル、リユースなど、大人でも詳しく聞かれるとよく分からない…という人も多いと思います。
小さいころからこういったことに触れる、とても有意義な取り組みですね!

菊池 はい!これらの取り組みが、循環型社会への貢献の第一歩になればと思います。

-菊池さん、ありがとうございました!



さいごに

便利で豊かな現代社会を生きる私たちだからこそ、考えなくてはならないことがある。
それは未来の社会のために、限りある資源を守り、循環させていくこと。

セカンドストリートは、リユース事業を通じて誰かが手放してしまうモノを、必要としている次の持ち主への架け橋になることで、循環型社会の実現を目指しています。
そして、より多くの人にリユースを知って、活用していただくことも、セカンドストリートの大きな使命の1つです。

セカンドストリートは、これからも循環型社会の実現に向けた取り組みを行っていきます。

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