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若手社員の増田さん

入社1年目をコロナ禍で過ごした若手社員が目指す、理想の店舗の在り方。

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セカンドストリートの運営母体である株式会社ゲオホールディングスでは、ここ数年100名以上の新卒新入社員を採用しています。コロナ禍にあって2021年度では採用を縮小する企業が多い中、過去最高となる257名の新入社員が入社し、初めてとなるオンラインでの入社式が開催されました。

しかしその前年の2020年度では、まだリモートやオンラインの環境が整い切っておらず、入社式は中止となってしまったのです。あれから1年と半年。開催されなかった入社式や、通常であれば行われる新入社員研修も受けられないまま社会人としての一歩踏み出すこととなった当時の新入社員は、現在どのような活躍をしているのでしょうか。

「『しっかりすべきところはする、普段は気楽に』をモットーにしています」。にこやかにそう語るのは、2020年度入社の増田 映子さん。話を伺ってみると、先の見えない不安の中で働くことのリアルと、そんな状況すら軽やかに乗り越える新入社員の逞しさが見えてきました。

セカンドストリートの女性新入社員

増田 映子(マスダ エイコ)
1998年1月20日生まれ。同志社女子大学を卒業後、2020年に入社。大阪府のセカンドストリート豊中庄内店で研修を受け、本配属から関東に異動。セカンドストリート浦和埼大通り店にて勤務したのち、現在はセカンドストリート大宮三橋店の衣料担当として勤務。

コロナ禍で入社式と新入社員研修が中止に。同期の仲間と連絡を取り合い、不安を解消。

売場を整理するセカンドストリートの女性新入社員

-増田さんはコロナ禍での入社となりましたね。入社当時のことを教えていただけますか?

増田はい。最初は入社式を延期する、という話だったのですが、事態終息の目途が立たず、結局入社式は中止になってしまいました。その代わり、ゲオホールディングスの遠藤社長からお祝いのムービーを送っていただきました。

-一生に一度の入社式がなくなってしまったのは残念ですね。通常だとその後、研修期間に入られるかと思いますが…

増田そうですね。通常の流れですと、新入社員はまず全国各地の研修受け入れ店舗で3か月間の店舗研修を受けます。私は元々北海道の店舗に男女5人のチームで研修に行く予定だったのですが、当時の状況を鑑みて地方での研修は中止になり、各自の実家や居住地の最寄りの店舗での研修に変更になりました。
当初は予定通りの研修を受けられていないという点で、不安や焦りもありましたし、残念な気持ちもありましたが、一緒にOJT研修(※1)を受ける予定だったメンバーとは仲が良かったので、お互い連絡を取り合いながら不安を解消できていたので、そこは良かったなと思いました。
(※1)「On the Job Training」の略。新人や未経験者に対して、職場での実践を体験させながら業務知識を身につけてもらう育成手法。

-同期の皆さんと連絡を取り合えていたのは安心できますね。入社式や研修がないと交流を図るのも難しかったと思いますが、どのようにして仲良くなれたのですか?

増田まず内定が出た時点で「内定者交流会」というイベントがありました。新卒採用担当のリクルーターの方や先輩社員、そして大阪で採用された同期のみんな(※2)と交流することができたと思います。その後、内定式と内定者研修(※3)で全国の内定者と集まり、仲良くなることができました。
(※2)ゲオホールディンクスでは、大阪・東京・名古屋・福岡の四都市で採用活動が行われている。
(※3)毎年10月に内定式、内定者研修を行っている。増田さんが参加したのは、コロナ禍前の2019年10月。

-その後、増田さんは出身地の関西から離れた埼玉県の店舗への本配属となり、新しい生活がスタートしたわけですが、当時の心境を教えていただけますか?

増田最初は初めての一人暮らしにウキウキしていました。しかし、徐々に寂しくなってきちゃいましたね(笑)。みんな標準語で話すし、文化も全然違っていて…。店舗の従業員同士で飲みに行くことなどもできなかったので、寂しいなとは感じていました。

-それは不安になりますよね。

増田そうですね。最初は気持ちも沈んでしまいました。しかし、逆にこんな機会はないだろうから、この状況でしかできないことを楽しもうという風に気持ちを切り替えました。元々インドアな性格なので、趣味に没頭したり同期や地元の友人と電話をしたりして過ごしていましたね。

-すぐに気持ちを切り替えられたんですね。すごいです。

増田昔からそういうタイプなんです。最初はすごく落ち込んだり気にしたりしてしまうのですが、誰かに話したり寝たりすると「まぁこういうこともあるか」と切り替えられるんですよね。これは母親譲りの性格です(笑)。

苦難や苦労も気楽に乗りこなす。モットーは「やるときはやる。普段は気楽に。」

-そもそも増田さんは、どうしてセカンドストリートに入社しようと思われたのですが?

増田洋服が好きで、アパレルの会社に入社しようと思って就職活動をしていました。その過程で合同説明会に訪れた際に、セカンドストリートのリクルーターの方に声をかけていただき、説明を聞いたのがきっかけです。
洋服が好きといっても、特定のブランドだけを好きというわけではなかったので、できるだけ色んなブランドを扱えるセレクトショップを中心に就職活動をしていました。ですが、話を聞いてみるとセカンドストリートは、まさににそれに当てはまるなと思えました。自分の好きな服装で働けて、扱えるブランドや商材の幅もかなり広く、魅力を感じました。
他にも様々な企業の面接を受けてきましたが、どれもプレッシャーや緊張感があったにも関わらず、ゲオホールディングスの面接では、面接官の方が本当に私自身の人間性を見ようとしてくれているのを感じ、楽しく面接を受けることができました。面接が楽しいと感じれる企業なら、就職しても仕事も充実して楽しめるのではないかと思い、入社を決めました。

ボーイッシュな服装が多いセカンドストリートの女性新入社員


普段からボーイッシュな服装が多いという増田さん。主にストリートファッションが好きだとか。

-ところで、洋服が好きになったきっかけは?

増田大学に入るときに私服で登校しないといけなくなったので、YouTubeで「服」と検索したのがきっかけです(笑)。調べてみると本当に色んな系統のファッションやアイテムがあって、興味を持ちました。昔から収集することが好きだったので、漫画やフィギュアなどをよく集めており、それと同様に服も集めるようになっていきました。

-洋服好きになるきっかけといえば雑誌やテレビドラマなどが主流かと思っていましたが、いまは服もYouTubeで検索する時代なんですね…。

増田そうですね(笑)

セカンドストリートの女性新入社員が収集している映画のポスターやフィギュアなど

増田さんが収集している映画のポスターやフィギュアなど。休日はフィギュアやプラモデル製作にハマっているそう。

 

-元々アパレル志望でセカンドストリートに入社されましたが、現在勤務されているセカンドストリート大宮三橋店はアパレル以外にも家具や家電、生活雑貨も取り扱う「トータルリユ―ス」のお店ですよね?実際に働いてみていかがですか?

増田やはり扱ったことのない商材がほとんどなので、買取のマニュアルやシステムを覚えるのには相当苦労しました(笑)。でも、楽しみながら業務を覚えていけています。

売場を整理するセカンドストリートの女性新入社員
衣料品を専門に扱う「アパレルリユース」の店舗から「トータルリユース」の店舗へ異動してきてまだ2ヶ月。新しい挑戦にも前向きに取り組んでいる姿勢が伝わってきた。
(→セカンドストリートの店舗タイプについての詳細は、こちら

-先ほどから伺っていると、大変だったエピソードも笑顔でお話しされるのがとても印象的です。「立ち向かう」や「乗り越える」といった仰々しい感じでもなく、飄々と楽観的に物事を捉えて楽しんでいるような感じがします。

増田本当ですか。ありがとうございます、嬉しいです(笑)。確かに、身近な方からも「明るい」とか「悩みがなさそう」と言われることが多々あります。これは短所だとも思いますが基本的に大雑把で適当なところがあって、でもメリハリをつけて「しっかりすべきところはする、普段は気楽に」をモットーにしています。
また、現在の店舗に配属されてすぐの頃に人財採用課の「リテンションユニット」(※4)の方と電話で面談できる機会があったんです。そこで色々相談できたことも良かったなと思います。
(※4)ゲオホールディングスの新卒採用や中途採用など採用に関わる業務を行う部署の中で、従業員の定着や離職防止に取り組む専門チーム。

-そうなんですね。電話面談は増田さんから希望を出されたんですか?

増田いえ、違います。リテンションユニットの方が新卒入社の社員全員と電話面談をしてくれ、困っていることや悩みを相談できる機会が設けられているんです。

-そうなんですね!入社後も手厚いフォローがあるのは心強いですね。

増田そうですね。すごく助けられましたね。

入社2年目、描く店長象と理想の売り場。

-増田さんは現在どのようなお仕事をメインで担当されているのですか?

増田私は主にアパレルの売場を担当しています。売場のVP(※5)やレイアウトを考えたり、店内のメンテナンスをする仕事です。ただ、今はまだ店長の指示がないと一からディスプレイを作るのが難しく…、経験を積んで勉強している最中ですね。近隣の店舗にヘルプに行かせていただいた際に、地区を管轄しているエリアマネージャーと一緒にディスプレイを作成したりして、それがとても勉強になっています。
(※5)「ヴィジュアル・プレゼンテーション」の略。ウインドー面や売場の前面などで行う店舗のコンセプトやイメージを伝えるための商品ディスプレイ。

-そうなんですね。勉強できる環境があるというのも良いですね。増田さんが理想とする売り場とは、どんなものですか?

増田一番は、ご来店いただいたお客様が欲しいモノをちゃんと見つけられる売り場です。まずはお客様の欲しいモノがちゃんと店内に揃っていること。そして、それが見つけやすくディスプレイされていることが、私の実現したい売り場です。

セカンドストリート大宮三橋店の売場

高所まで埋め尽くされたセカンドストリート大宮三橋店の店内
セカンドストリート大宮三橋の店内。の高い天井に張り巡らされたキャットウォーク。他の店舗ではなかなか見られない構造だけに、高さを活かした売場づくりにアパレル担当の増田さんの腕も鳴る。

 

セカンドストリート大宮三橋店のショーケース内の商品
腕時計やアクセサリーなどの商品が整然と並ぶショーケースも見応え十分。

セカンドストリート大宮三橋店の家電商品

豊富な品揃えのセカンドストリート大宮三橋店の売場

セカンドストリート大宮三橋店の生活雑貨売場
トータルリユース店だけに季節家電から楽器、生活雑貨まで幅広い商品が所狭しと並ぶ。アパレル担当の増田さんももちろん売場づくりや維持管理、買取に日々励んでいる。

 

-セカンドストリートでは、能力次第で若手社員でも店長になれるというのも特徴のひとつです。増田さんは、キャリアアップについてはどのようにお考えですか?

増田私は正直、あまり店長向きなタイプではないのかなと思っています(笑)。過去に部活動やクラスなどでもリーダーのポジションを経験したことがなく…みんなを引っ張っていくリーダーシップのあるタイプというよりは、その場の空気を盛り上げたり和ませたりする方が向いているような気がしますね。
ただ、以前一緒に働いていた店長の方が、アルバイトさんや社員との関係性をすごく大切にされていた方で…。リーダーシップはあるのですが、休日はアルバイトさんとキャンプに行ったり、誰とでも分け隔てなく仲良くされていて、店舗の空気がすごく和やかだったんですよね。あんな風な店長になら、なってみたいなと思います。

-いまは引っ張っていくだけが理想のリーダー像ではないですもんね。増田さんの明るくて気楽なスタイルも、新しいリーダー像としてとても素敵だと思います。

増田ありがとうございます。

笑顔のセカンドストリートの女性新入社員
アルバイトさんとの会話も明るく自然体な増田さん。人とコミュニケーションをとる際は「壁をつくらない」をポリシーにしているのだそう。

最後に、増田さんにいつもの質問を投げかけてみました。

ーあなたにとって、「リユース」とは?

新しい世界を魅せてくれるもの

増田セカンドストリートで買取をしていると、色んなモノに興味が沸きます。お客様にお持ち込みいただいき、初めて知ることができたブランドもたくさんありました。
また、日々買取を行っていると、お品物ひとつひとつにストーリーを想像するようになりました。ほぼ新品の状態でお持ち込みいただいたモノは「サイズが合わなかったのかな?」とか、着用感のあるモノは「普段から愛用されていたんだろうな」とか、年代物でも綺麗な状態であれば「大切に着られていたんだろうな」など想像させてくれます。お客様が一度でもお手に取られていたということは、きっとそのお客様にとって特別な魅力のあるモノだったのだろうと想像して、自分も大切に扱わせていただこうという気持ちになります。
こういった仕事の中で、世界にはいろんなモノがあるんだなと実感します。なのでリユースは私たちに新しい世界を魅せてくれる、そしてリユースショップはその世界への入口だと思います。

スケッチブックを掲げるセカンドストリートの女性新入社員

 

現在は店舗での仕事だけでなく、合同説明会や新卒採用面接の場で先輩社員として参加している増田さん。「就職活動中の学生さんに伝えたいことはありますか?」と聞いたところ、「難しく考えすぎないようにしてほしい。私でも就職できたんですから(笑)」と笑顔で答えてくださいました。
取材中、終始楽しそうに受け答えしてくださった増田さんは、自分自身が楽しむだけでなく、その場にいる全員が楽しくなれる空気を作ってくれているようでした。いまだコロナ禍にあり不安の絶えない状況だからこそ、「安全・安心で楽しい」という空気感は、以前にも増して店舗にとって極めて大切な要素となっています。それは感染予防対策という大前提の下、店舗を運営するスタッフのつくり上げるいわば「ムード」とも深く関係しています。
フレッシュな笑顔で、その場を楽しいムードにする増田さんの存在は、それだけでセカンドストリートの財産といえるでしょう。そんな増田さんが店長として創るセカンドストリートを見られる日は、そう遠くないかもしれません。