セカンドストリートNo.1バイヤーが語る「僕とリユース」。
全国に750店舗以上あるセカンドストリートでは、約1万人のスタッフが日々お客様がお持ちになるお品物を査定しています。もちろんお持ちいただけるお品物は千差万別。日々変化する中古相場やトレンドを踏まえ的確なお見積りができるよう、セカンドストリートのバイヤーは日夜査定能力を研鑽しています。
セカンドストリートでは年に一度、そんなバイヤーの中で最も査定能力の高いバイヤーを決める大会「キングオブバイヤー」を開催しています。その第四回目が2022年1月20日にオンラインにて開催され、新たなキングオブバイヤーが誕生しました。見事栄冠に輝いたのは、4月にオープン予定の新店セカンドストリートコトエ流山おおたかの森店の浜田 航太 店長。
「まさか優勝できるとは思っていなかったので、喜びより驚きの方が強かったです。」
日々の買取業務を通じての研鑽はもちろん、プライベートで訪れた他店舗でもその審美眼を磨いてきたといいます。今回は、浜田さんが四代目キングオブバイヤーになるまでの道程、さらにはキングならではのリユースの楽しみ方についても伺いました。
浜田 航太(ハマダ コウタ)
1990年5月12日生まれ。千葉県出身。2012年にセカンドストリート浦安店にアルバイトとして入社し、2014年に中途採用により社員として勤務開始。セカンドストリート船橋店、スーパーセカンドストリート八千代店で経験を積み、2018年にセカンドストリート旭店で店長に昇格。その後、セカンドストリートおゆみ野店を経て、現在2022年4月に新店でオープン予定のセカンドストリートコトエ流山おおたかの森店の準備を店長として指揮している。
知識欲と好奇心。日々の積み重ねがキングの道に繋がっていた。
-まずは、キングオブバイヤー優勝おめでとうございます!当時の心境を教えていただけますか?
浜田キングオブバイヤーは1回戦が査定に関する知識クイズ対決で、決勝戦が実際に品物の販売価格をつける査定対決なのですが、査定対決の方には自信があったので、決勝まで残れば勝機はあるかなと思っていました。でもまさか本当に決勝に残って優勝できるとは思っていなかったので、すごく驚きました(笑)。
-知識クイズ対決は、セカンドストリートで取り扱いのある商材ジャンルすべてに関する知識問題が出るそうですが、そもそも決勝に勝ち上がること自体、相当難易度が高いように感じます。
浜田そうですね。もちろん日ごろから勉強はしているのですが、キングオブバイヤーのためにもう一度勉強し直しました。その甲斐もあって優勝できたので嬉しかったですね。当日は驚きすぎてあまり実感がわかなかったのですが、上司や同僚たちから沢山お祝いの言葉をもらって徐々に嬉しくなってきました。
-周囲からも反響があったんですね。ご自身の仕事については変化はありましたか?
浜田仕事への向き合い方としては、「キングとして」という意識が生まれましたね。キングとして買取もより一層頑張らないといけないですし、一緒に働く方々に対してもキングに相応しい対応をしないといけないな、と感じています。
1回戦の知識クイズ対決の様子。左下の浜田さんが他の出場者に圧倒的な点差をつけて、見事1位通過。
優勝の瞬間、ガッツポーズで喜ぶ浜田さん。
-先ほど、査定能力向上のために日ごろから勉強されているとおっしゃっていましたよね。具体的にはどういった勉強をされるのでしょうか。
浜田色々ありますが、正直一番勉強になるのは日々の買取です。2月まで店長を務めていたセカンドストリートおゆみ野店は千葉県内でも有数の大型店舗なので、買取のご利用も多く土日や祝日ですと平均100件ほどのお持ち込みがあります。もちろんお持ちいただいた品物の中には自分が知らないアイテムや詳しくない物もありますので、そのときはそのジャンルに強いアルバイトさんやお持ちいただいたお客様に詳細を伺って査定をしています。そこで得た知識をさらに深堀し、自分の知識として蓄積していくイメージですね。
-なるほど、本当の意味での「日ごろから勉強」なんですね。
浜田そうですね。私は昔から「知らない物を知りたい」という欲が強いんだと思います。好奇心旺盛というか。ですから普段の買取を通じて「知らない物を知ることができる」「知識が増えていく」ということがすごく楽しくて自然と勉強になっているのだと思います。あとは、プライベートでも他のセカンドストリートや他社のリユースショップにもよく行くので、そこでも商品の販売価格などを見て勉強していますね。
-特殊なことをするのではなく、日々の積み重ねと自分の中の「楽しい」がキングへの道に繋がっていたんですね。
旅先でもリユースショップがあれば立ち寄る。
キングオブバイヤーの「リユース」の楽しみ方。
-先ほどプライベートでも他店舗や他社のリユースショップを訪れると仰っていましたよね。
浜田はい。休日でもリユースショップ巡りをしているので、関東近郊のお店は大体回ったと思います。旅行先でも、その土地のセカンドストリートを調べて立ち寄ったりしていますね。
-旅行先でもですか!よっぽどお好きなんですね(笑)
浜田そうですね(笑)。セカンドストリートは店頭に並んでいる商品のほぼすべてがお客様から買い取りした物なので、品揃えに地域ごとの特色があって、それを見られるのも楽しいです。
-なるほど、そういう楽しみ方もできるんですね。浜田さんがそこまで夢中になってしまう「リユースの魅力」とはなんでしょうか?
浜田知らない物に出会えることと、なんといっても新品より安く欲しかった物が手に入ることですね。探していたよりもっと良いアイテムに出会えたり、まったく別の物に興味を惹かれて購入してしまうことも多いです(笑)。ずっと欲しかったけど高くて手が出せなかった商品をリーズナブルな価格で見つけた時は嬉しいですし、数ある商品の中から掘り出し物を見つけ出せた時にリユースの楽しさを感じます。
-確かに、リユースショップにくると予定になかった物まで買ってしまうことがよくあります(笑)。一期一会の出会いですもんね。ちなみに、浜田さんはどんなアイテムを購入されることが多いですか?
浜田洋服も購入しますが、一番よく購入するのは家具やインテリア雑貨ですね。私はアンティークな物が好きなので、それこそ一期一会というか、よく一目惚れして購入してしまいます。
-実際に購入されたアンティーク雑貨の中で、特にお気に入りを教えて頂けますか?
浜田このリンゴ型の時計は詳細不明なのですが、3、4年前にアンティークショップで購入しました。全然違うタイプの掛け時計を探していたのですが、見たことのないデザインで面白いなと思い購入しました。
浜田こちらも詳細不明ですが、アンティーク風のレザー張りベンチです。約2年前にセカンドストリートで購入しました。結構サイズが大きいのですがデザインに一目惚れして、置く場所も決めていないまま即購入してしまいました(笑)。
浜田こちらは鴨のデコイ(置物)です。昔から好きで収集していて、他にも20個位あります。セカンドストリートや他のリユースショップで気に入った物が見つかるたびに購入しています。私が鴨のデコイを集めていることを知っている知人は、出掛けた先で見つけると連絡してきてくれることもあります(笑)。
-鴨のデコイが20個あるのはすごいですね…(笑)。時計とベンチは詳細不明とのことですが、アンティーク好きの方は年代や生産国などにこだわりがあると思っていました。
浜田そうですね。私の場合は特にそういったこだわりはなくて、気に入った物であれば購入しています。そういう自由さもリユースの楽しみ方のひとつだと思いますよ。
-そうですね。自由にそれぞれの楽しみ方ができるのもリユースの魅力ですね。
浜田そう思います。
キングオブバイヤーに教わる、リユースショップの歩き方。
-千葉県内でも有数の大型のセカンドストリートだけあって、相当広いですね。
浜田はい。セカンドストリートの中でもかなり広い店舗だと思います。
奥行きがある広い店内に多くの商品が整然と陳列されたセカンドストリートおゆみ野店
-何かが見つかりそうなワクワク感がありますね。浜田さんのおすすめコーナーを教えていただけますか?
浜田セカンドストリートおゆみ野店ならではのオススメは、インテリア雑貨のコーナーだと思います。こちらには欧米のアンティークやヴィンテージの雑貨を集約して展開しています。
セカンドストリートおゆみ野店ならではのインテリア雑貨コーナー。
-すごい品揃えですね。これらもすべてお客様から買い取った物なんですよね。
浜田そうです。普通だったらこんなに集まらないと思うのですが、以前このお店をリニューアルした際にどうしてもアンティークコーナーを作成したいと私から上司にお願いしたんです。実際にアンティークコーナーを作ってみると、売場を見てくださったお客様によるアンティーク・ヴィンテージ雑貨のお持ち込みが徐々に増えてきて、いまのような見応えある売場ができあがった感じですね。
-アンティークやヴィンテージの品物を査定するのも難しそうですが、そこは浜田さんの趣味が活きたんですか?
浜田おっしゃる通りですね(笑)。あとは、直接お持ちいただいたお客様に質問するようにしています。
そこでまた自分の引き出しを増やすこともできますので。お客様とのコミュニケーションも査定においてはとても重要なポイントです。
-それもキングの査定能力アップの秘訣なんですね。他にもおすすめのコーナーを見せていただけますか?
浜田はい、こちらです。
伝統工芸品や昭和レトロなアイテムも豊富にラインアップ。
-こちらもまた随分味わい深いアイテムがいっぱいですね。
浜田そうですね。ここは伝統工芸と昭和レトロなアイテムのコーナーです。伝統工芸品は有田焼など、焼き方別で展示するようにこだわっています。
-伝統工芸品からレトロなアイテムまであって楽しい売場ですね。黒電話がこんなにたくさん並んでいるのを初めて見ました(笑)。
浜田(笑)。こちらには昭和を感じさせる琺瑯(ホーロー)鍋もありますよ。
昭和を感じさせる柄が雰囲気抜群の琺瑯(ホーロー)鍋の人気も高い。
-わー、可愛いですね!最近こういった昭和レトロなアイテムが流行っていますよね。需要も高そうです!
浜田そうですね。こういった人気の物は、オンラインストアにも掲載して、販売に繋げるようにしています。
(→セカンドストリートおゆみ野店オンラインストアは、こちら)
-品数の豊富さで言うと、ホビーコーナーも専門店のような品揃えですね。
浜田そうですね。セカンドストリートおゆみ野店はファミリー層のお客様のご利用が多いので、元々おもちゃやホビーのお持ち込みが多いんです。そこで、キャラクターや作品・ジャンルごとに分けて陳列するようにしたところ、さらにお持ち込みが増えて、充実した品揃えの売場をつくることができました。
ホビー・おもちゃ売場は、専門店も顔負けの品揃え
-大人向けの本格的なフィギュアなどからお子様向けのおもちゃまで、幅の広さもあって楽しいですね。
浜田そう言って頂けると嬉しいですね。また、同様にアウトドアコーナーにも力を入れています。商品をたくさん並べすぎるとゴチャゴチャしてしまうので、できるだけスッキリ見やすいように陳列しています。
スッキリ見やすく陳列されたアウトドアコーナー
-あえてスッキリとした陳列をすることで、とても見やすい売場になっていますね。今回ご紹介いただいた以外のコーナーもとにかく商品数が多くて見てまわるだけでも楽しいです。そしてどのコーナーもとても整理整頓されているので見やすくて、本当に素敵なお店でした!浜田さん、今回はありがとうございました!
浜田こちらこそ、ありがとうございました。新店でオープンするセカンドストリートコトエ流山おおたかの森店にもぜひお越しくださいね。
最後に、浜田さんにいつもの質問を投げかけてみました。
ーあなたにとって、「リユース」とは?
人生を豊かにしてくれるもの
浜田「リユースビジネスに従事していると様々なジャンルの物に触れることができます。私はセカンドストリートで日々たくさんの物に触れたことがきっかけで、キャンプや自転車、ギター、スターウォーズ鑑賞など自分の趣味が増えたことでプライベートがとても充実しています。
またセカンドストリートには各商材に深い知識を持った社員が数多く在籍しており、たくさんのことを学ぶことができます。蓄えた知識は、自身のスキルアップに繋がるので楽しみながら仕事ができますし、プライベートでも活かすことができるので、プライベートも充実しています。リユースを通じて、私の人生はとても豊かになったと感じています。
日々の買取の中で多くの物と向き合い、貪欲にそしてひた向きに蓄えてきた知識と経験。そしてその過程で自ずと研ぎ澄まされていった物の価値を見極める力。その力のことを私たちは審美眼といいます。四代目のキングオブバイヤーの座に輝いた浜田さんは、まさに飛び抜けた審美眼の持ち主といえるでしょう。
彼がその力を身に着けられたのは、弛まぬ努力と研鑽の賜物であるのは確かですが、その根底にアンティークやヴィンテージをはじめとした物への愛情やリユースというカルチャーへリスペクトがあるのではないでしょうか。
仕事としてもプライベートの面でも、リユースが浜田さんの人生を豊かにしていることは間違いなさそうです。みなさんもぜひお近くのセカンドストリートに足を運んでみてください。思わぬ一点物との一期一会を通じて、リユースがあなたの生活の一部になるかもしれません。
【取材店舗】
セカンドストリートおゆみ野店
・住所:〒266-0032千葉県千葉市緑区おゆみ野中央7丁目3番地1
・連絡先:043-293-1600
・営業時間:10:00〜20:00(※営業時間は、WEBサイトをご確認ください。)
・駐車場台数:95台
・店舗タイプ:トータルリユース